離婚・相続問題に注力〜女性の視点、母親の視点で依頼者に寄り添い、トラブルを解決に導く
医学部志望から法学部志望に転向、飛び級で法科大学院へ
ーー弁護士を目指したきっかけを教えてください。
実家が病院で、親族にも医師が多かったため、高校3年生まで迷いなく医学部を目指して大学受験に臨んでいました。センター試験が終わって医学部受験の小論文対策を行なっていたとき、医療事件の文献を読む機会がありました。それまでは、医師や病院側の視点でしか見ていませんでしたが、患者側の視点には新しい発見がありました。
医療事故があったとき、患者は医療の知識も法律の知識もないまま病院と戦わなければなりません。そんなときに、患者に代わって法律を武器に戦う弁護士の存在を知り、「私も法律を使って困っている人の役に立ちたい」と思うようになりました。
医学部から法学部に進路を変えることは、当然、家族から反対されましたし、本当に弁護士になれるのかと心配もされました。私自身、医師になることしか考えていませんでしたから、家族だけでなく、周りの人はみんな驚いたと思います。それでも私の決意は固く、法学部に進学しました。
ーー学生生活について教えてください。
大学入学時から取れる単位は早めに取ってしまって、司法試験の勉強に打ち込みたいと思っていました。3年生のときに卒業単位を取得したので、飛び級で法科大学院へ進みました。
法科大学院の同級生には、証券会社や銀行などで働かれていた社会経験が豊富な方も多く、社会人経験が無かった私はみなさんから良い刺激をもらいました。社会人としてのマナーを教えてもらうなど、勉強だけではなく、社会常識をよく知ることができる機会になりました。
家事事件を中心に依頼者に寄り添う
ーー注力されている分野を教えてください。
現在は離婚や相続など、家事事件を中心に依頼を受けています。
以前は、依頼者の多くは女性でしたが, 最近は男性からの依頼も増えています。3〜4割は男性からの依頼ですね。
興味深かったのは、「妻と戦ってほしい」と、優しい雰囲気の男性が、奥様と対決できそうな強い女性の弁護士を求めて来られることです。ホームページなどに掲載されている私の写真やプロフィールを見て「戦ってもらえそう」って思われるんでしょうか(笑)。
また遺言関係の案件では「自分に万が一のことがあったときのために、妻が頼りにできる人を」と、奥様のために弁護士を探されている男性もいました。
このような女性弁護士の需要から、離婚と相続を扱うことが多くなりました。
―お仕事をされるうえで心がけていることはございますか?
相談に来られる方のほとんどは、これまで弁護士に接したことがない方々です。ましてや離婚や相続など、非常にプライベートな悩みを話さなければいけないため、少しでもアットホームで相談しやすい雰囲気を作ることを心がけています。
ーー先生自身が思う「強み」はどんなところでしょう?
依頼者が「何を一番望んでいるのか」ということをよく伺い、可能な限り希望に近い形での解決策を提案し,ご希望に沿うことが難しい場合には代替案を提案することでしょうか。法律と照らし合わせながら、置かれた状況や環境もあわせて、一人ひとりに合わせてアドバイスをしています。
また、私自身が子育て中の母親のため、子どもが関わる家事事件では、お子さまにとって何が最適な選択か、お子さまの成長も考えながら親の視点で依頼者と一緒に考えていこうと思っています。
ーーこれまで弁護士として活動されてきた中で、印象に残っているエピソードを教えてください。
うれしかったのは、事件が終わったあとも年賀状などでやりとりが続き、今は幸せに生活をしているという報告をいただくことです。
「あのときのお金を頭金にして家を買いました」「当時じゃ考えられないぐらい子どもと楽しく暮らしています」など、平穏に暮らしていることを知ると「よかったな」としみじみ思います。相談時に連れていた赤ちゃんが小学校に上がったことを年賀状で知らせてくれる方もいて、時の流れの早さとともに、感慨深いものがありますね。
また、精神的に不安定な状態で相談にいらっしゃる方も多くいます。そのような方が、事件の解決が見えるにつれて元気や自信を取り戻し、健康的な生活ができるようになっていくのを見ると、弁護士の仕事にやりがいを感じられます。
「終わりのないトラブルはない、気軽に弁護士に相談を」
ーー休日の過ごし方や趣味を教えてください。
休日は子どもと一緒に過ごすことがほとんどです。出かけたり家で過ごしたり、一緒に勉強をすることもありますよ。
もともとミュージカルが大好きなんですけど、子どももミュージカルが好きなんです。同じ趣味を共有できるのはとてもうれしいですね。最近は子どもが観たい作品を一緒に観に行っています。
ーー今後の展望を教えてください。
今と変わらず、離婚や相続などの家事事件や交通事故など一般の方々が直面しやすいトラブルを中心に力を入れていく予定です。自分らしく、責任を持って事件に向き合い、依頼者と信頼関係を築きながら活動していきたいと思っています。
過去に案件をお受けした方が、まったく別の件で相談に来ることもありますし、過去の依頼者の紹介で相談にこられる方もいます。弁護士をはじめたころよりも、人と人とのつながりで入ってくる案件が増えたように思います。そうした経験からも、依頼者との信頼関係は大切だと感じています。
ーー法律トラブルを抱えている方に向けてメッセージをお願いします。
悩んでいる真っ只中にいると、「解決しないんじゃないか」「この苦しみがずっと続くのではないか」と思うかもしれません。
私の恩師は「解決しないトラブルはない」とよく言っていました。この言葉の通り、終わりのないトラブルのように見えても、必ず最後は解決します。ただ、一人で悩んでいると、このままずっと解決しないのではないかと思ってしまう。そういうときに、ちょっと視点を変えて、弁護士に相談していただくのはいかがでしょう。専門的な立場でアドバイスができるとともに、誰かに話すことで気持ちが楽になることもあります。気軽に相談にいらしてください。