時間をかけて現状を整理し、依頼者の本当の希望を汲み取る〜悩みで押し潰されそうな心を救う力に
父の勧めで弁護士の道へ
ーー弁護士を目指した理由やきっかけを教えてください。
きっかけは父の勧めです。子どもの頃、父から「将来は自立して働ける女性になってほしい」と言われていました。父にとって弁護士は憧れの存在だったようで、「手に職をつけるなら弁護士を目指してみてはどうか」と勧められ、弁護士という仕事の存在を知りました。
当初はなんとなく興味を持った程度でしたが、授業で法律に触れたり、弁護士の仕事をニュースやドラマで見たりする中で、「弁護士には世の中の不正を正す力がある」「かっこいい仕事だな」と思い、本気で弁護士になることを目指すようになりました。
ーーお父様の憧れを先生が引き継いで、実現されたのですね。学生時代はどのように過ごしていましたか。
中学・高校時代は剣道部に入っていました。いままでやったことのないスポーツを始めたいという気持ちと、あまり厳しい練習だとついていけないかなという不安があり、試合が数分で終わると聞いた剣道を始めてみようと思ったんです。はたから見ていたら剣道部は練習が厳しくなさそうだったので、大丈夫かなと(笑)。
実際は、想像していたよりしんどかったですね(笑)。でも選択としては間違っていなかったと思います。というのも、中学・高校の剣道の試合は3分とか4分間なので、短時間集中するという訓練になったと思います。
大学4年間はゴルフ部に所属していました。ただ、私、実は日光アレルギーで、あまり長時間外にいられない体質なんです。「なんでゴルフをやろうと思ったの?」とよく突っ込まれましたが、新しいスポーツがしたかったことと、友人が誘ってくれたことで入部を決めました。結局4年間で数えるくらいしかラウンドには行けていないですが(笑)。
でも、数回しか行かなかったラウンドで、ホールインワンをしたことがあるんです。悔しいのは、ボールがカップに入る瞬間をこの目で見られなかったことですね。綺麗なフォームでスイングするために、「ボールを打った後も目線はボールがあった場所を見ておきなさい」という先輩の教えを忠実に守っていたので、私は地面しか見ていなかったのですが、急に周りが騒がしくなって、先輩に「今ホールインワンしたよ!」と言われてびっくりしました。この先の人生でホールインワンすることはもうないと思うので、最後の瞬間を見られなかったことはいまだに心残りです。
依頼者の希望を汲み、最善の解決へ
ーー現在注力している分野と、その分野に注力している理由を教えてください。
案件が多いのは離婚と刑事事件で、自然と注力する分野になりました。
離婚は当事者の感情的な対立が激しく、必ずしも法律で割り切れない部分が大きいです。そのため、問題を法的に解決するだけではなく、その後の生活や相手方との関係性にも配慮した解決を目指しています。
お客様の話を聞いていると、ご夫婦ごとに様々な事情があり、それぞれ大切に考えている部分が異なったりしますので、解決への道筋も千差万別だと実感します。弁護士の業務の中でも特に、人間味があって興味深いと感じる分野です。
刑事事件は、大変でありつつ、同時にやりがいも感じる分野です。時には、「当たり前になってしまっている不合理なこと」を正すべく闘う必要があり、私が子どもの頃に感じた「弁護士のかっこよさ」にも通じています。
たとえば、違法捜査など、法律で「やってはいけない」と決まっていることですら、実際に行われていることもあります。そういう状況に対して「おかしい」と声をあげる機会が持てることは、刑事事件を手がけるからこそのやりがいかなと思います。
ーー違法捜査というと、具体的にはどういうことでしょうか。
よくあるのは利益誘導ですかね。取調べの際に、「罪を認めれば早く出られるぞ」と言ったり、あたかも他の仲間は自白しているかのように説明したりして、自白をさせようとするケースがあります。また、証言した内容とは違うことが調書に書かれてしまうことだってあるんです。
本人が「これは違法捜査だ」と主張しても、警察が取り合ってくれないことは多いです。違法捜査が発覚した場合には、私から警察や検察に対して申し立てをし、違法捜査をやめるよう求めています。
ーー仕事をするうえで心がけていることは何ですか。
離婚など民事事件に関しては、解決方法は様々ありますので、「法律的にはこうなります」という話だけで進めるのではなく、どうすればお客様の心の整理ができ、お客様自身が納得して一歩前に踏み出すことができるかという視点を大切にしています。
お客様の話によく耳を傾け、どこにこだわりを持っておられるのか、本当に望んでおられる結果は何かを探り、最善の解決策を提案できるように努めています。「大事にしたくないから裁判は避けたい」「相手方の気持ちにも配慮して穏便に進めたい」と希望されることも多く、なるべくお客様のご要望に沿った形で書面を作成するなど、円満に解決できるような方針を心がけています。
お客様とのご要望に沿って進めるためにも、お客様との信頼関係を築けるように、電話やメールでのこまめな進捗報告は意識しています。
「自分がお客様の立場だったら」という観点から、どのような対応であれば喜んでいただけるか、安心していただけるかを考えて進めるようにしています。
特に、事件の進捗がなくても、お客様は何が起こっているのか分からず不安に思われることも多いと思いますし、相手方と意見が大きく食い違っている時には「どうしよう」とご不安に思われることと思います。そのため、進捗がない場合でも、定期的にお客様にご連絡をしたり、相手方から反論が来た場合には適宜お打合せの時間を設けさせていただくなど、お客様のご不安を解消できるように心掛けています。
ーー依頼者の本当の希望を汲み取るために気をつけていることはありますか。
思考の交通整理を一緒にすることでしょうか。
お悩みの内容は人それぞれだとは思いますが、根本的に悩みの種が解消されるまではなかなか不安が解消できませんよね。「自分でも何がしたいのか分からない」「何から始めたらいいのか分からない」なんてこともあるんじゃないでしょうか。でも、その不安の原因を一つずつ整理し、その原因を解消するにはどうしたらいいのかを一緒に考えていくと、意外にも「今できることはこれだけだ」「これは次の段階でまた方針を決めればいいことなんだ」と交通整理ができることも多いんです。お客様と話をしながら少しずつ絡まった糸をほぐしていき、ご不安に感じているポイントをはっきりさせると、意外にも「今やるべきことはこれだ」ということが見えてきます。ここまでくれば、問題自体は解決していなくとも、日々そのお悩みに押しつぶされそうになる状況は回避できると思います。
もちろん、「今やるべきこと」には通常いくつか選択肢がありますので、私の方から「この方法を選んだ場合、将来はこういう結果になる可能性が高いです」と、見通しやメリット・デメリットも説明させていただき、お客様が自分の希望に沿う方法を選びやすいように工夫しています。
お茶を飲みながら、気軽に悩みを打ち明けてほしい
ーー今後の展望について伺えますでしょうか。
お客様の様々なお悩み解決のお手伝いができるように、今注力している離婚と刑事事件以外の分野の知識も身につけて、様々な案件に対応できる弁護士を目指したいと思っています。
特に、相続は今後ますますニーズが高まってくると思うので、更に知識と経験を積んで、お困りの方のお力になれたらと思います。
ーートラブルを抱えて悩んでいる方へ、メッセージをお願いします。
一番お伝えしたいのは、1人で抱え込まないでほしいということですね。
普通に生活しているだけでもいろいろなストレスを感じるのに、「夫の不倫が発覚した」「刑事事件に巻き込まれた」といった大きな悩みを抱えてしまうと、他のストレスと相まって、不安で押しつぶされそうになってしまうと思います。そうなると、普段の生活にすら支障が出てしまいますよね。
そのお悩みが法律で解決できることであれば、弁護士にご相談いただくことで、早期解決に向けた一歩を踏み出す糸口が見つかるかと思います。ストレスやイライラを少しでも取り除いて、心穏やかに生活するための環境づくりをお手伝いできると思いますので、お気軽に弁護士を頼ってもらえたら嬉しいです。
弁護士事務所はお困り事が生じた時にご利用いただくことが多い場所なので、何となく怖かったり、行きづらいと感じたりする方もいらっしゃるかもしれません。でも、実際にお越しいただいた方からは、「ドラマで見る弁護士って怖そうですけど、全然そんなことないんですね」「想像していたより話しやすかった」と言っていただくことも多いです。
悩み相談ができるカフェに行くような気持ちで、どうかお気軽にご連絡いただければ幸いです。ゆっくりお茶でも飲みながら、まずは今の状況を整理し、問題を解決するための方法を一緒に考えていきましょう。