松見 日出男 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
正木ひろしさんが書いた、刑事事件に関する本を読んだことがきっかけです。もともと法律が好きだったわけではないのですが、つぶしがきく、ということで法学部に入りました。私は高校を中退し、大検を受けて大学に入ったので普通の就職も難しかったことが弁護士を目指した経済的な理由です。また、自由業の方が私の性に合っていますね。
司法試験の勉強における工夫
まずは仕事をしながら勉強していたので、時間をきちんと取ることでした。お金が無かったので、予備校などには行かずに勉強していたのですが、合格の前にはそれではだめだと思い、小金井にあった司法研究所で勉強しました。やはり書き方というものがあるので受かるためにどういう勉強をしたら良いか、を勉強することができました。
受かるためにはどのような答案を書かなければいけないか、そのために必要な知識、考え方は何か、ということを目的において基本書を読み、サブノートにまとめて理解、暗記しました。この方法でなんとか合格することができました。
仕事の中で嬉しかったこと
嬉しかったことは、刑事事件で保釈請求が認められたときです。自由になれて本人の喜ぶすがたを見ることができます。また、私自身が閉所恐怖症ということもあり、塀の中から解放してあげることはとても嬉しいですね。
印象に残っている案件
オウムの事件ですね。ヘビーな事件でしたので。まだ確定していないのであまり話せないのですが。もう一つ死刑判決が出てしまった事件があり、やはり死刑が出てしまうとつらいです。
弁護士になって大変だと感じること
毎日つらいですね。神経を使う仕事なので、いつも頭の中に何かの事件が引っ掛かっています。依頼者はみんな悩んで相談に来るので、依頼者の苦しみに共感します。ただ、依頼者に共感しすぎてもいけないのでバランスがとても難しいですね。
また、弁護士にとっては日常的であっても依頼者にとっては一生に一度の事件であることが多いので、事件に慣れ過ぎてはいけないと思います。
休日の過ごし方
午前中は仕事をしていて、午後は国分寺や三鷹でテニスをしています。テニスをするのがストレス発散になります。後はサウナなどに行くのも好きですね。
弁護士としての信条・ポリシー
依頼者に共感すること、共感しても冷静さを保つことですね。私は言いたいことを言ってしまうので時には依頼者と言い争いをしてしまうこともあります。また、私は父が事業を失敗し、債権の取り立てにあっていたので、経済的に不自由な人の立場が良く分かります。なので、そのような人たちを救えれば、1人でも多くの人のお役に立てればと思います。
依頼者に対して気をつけていること
共感すること、良いことばかり言わないことです。どちらかというと控え目に答え、甘いことを言わないようにしています。また、その人の人間性の特質をつかんで対応することです。中にはクレーマーのような人もいますし、弁護士には懲戒申し立て制度もあるので、下手に事件を受任したり終わらせたりしないように気をつけています。
それと、間違えてしまったときはすぐに言うことですね。どんな職業でもそうかもしれませんが間違いには謙虚でありたいです。
関心のある分野
大きな事件をやってみたい、と思いますね。本当に困っている人を助けることができる職業なので、1人でも多くの人の助けになれたら、と思います。他の分野との勉強が絡む医療や知的財産などの分野にも興味があります。
私は学生時代、化学があまり好きではなかったのですが、オウム事件をきっかけに化学辞典などを購入し勉強しました。刑事事件では精神鑑定が必要な事件も多いので、精神医学的知識も必要です。
このように事件と関連する法律以外の他の分野に関しても勉強していけたら、と思いますね。そういった意味では、弁護士は知的好奇心のある人にはぴったりの職業かもしれません。
今後の弁護士業界の動向
今は弁護士が増えた割に仕事が少ない、という状況です。少しずつ増やせば良かったのですが急激すぎたと思います。私の時は国選弁護はやる人がいなかったのですが、今は若手の先生で取り合っていると聞いています。今以上に動向は厳しくなっていくと思います。
今後のビジョン
新しい分野に挑戦してみたいと思っています。町弁として一隅を照らすような弁護士としてやっていきたいと思います。
ページを見ている方へのメッセージ
一般の方々には、今はHPがあるのでだいぶ弁護士にアクセスしやすいとは思いますが、追い詰められる前に弁護士に気軽に相談して欲しいですね。今は選択の自由も広がっていますし、弁護士費用もまちまちのようなので、自分に合った弁護士を選んで、ざっくばらんに説明を求めた方が良いですね。
弁護士は敷居が高いと思われていましたが、今はそんなことはないので気軽にコンタクトを取ってみて下さい。