依頼者の最も利益となる方針を妥協なく追求し、物心両面での満足を目指す 刑事事件に注力
刑事事件に注力
日本の刑事手続は人質司法と長らく批判され、最近は裁判所も身柄拘束について厳格な姿勢を示す傾向が見られるようにはなってきていますが、それでも捜査機関が逮捕した被疑者に対して勾留請求をする頻度は依然高く、現に多くの人たちが毎日警察施設に収容されています。
裁判所の意識に変化があったとしても、捜査機関がその権限と組織により強力な情報収集力を有しており、勾留が認められる法律上の要件に沿った証拠を整えることが容易であることには変わりがありません。
それと比較検討すべき証拠や事実を適切に裁判官に届けることが出来なければ、従来同様に身柄拘束を受けてしまうことは避けられません。
そして、そのための手段として最低限保証されている被疑者本人の裁判官との面接は、被疑者自身が拘束されていて証拠収集ができない事、多くの場合では裁判官が重視する事実がなんであるか把握できない事、時間的制約、逮捕中の被疑者の疲労等の支障があり十分ではありません。身柄拘束の防止及び解除を実現するためには、弁護人の存在が不可欠と言えます。
身柄拘束が続けば、多くの場合職を失うことになり、家族や社会の信頼も損ねてしまうでしょう。仮に刑事処分を免れたとしても、訴訟を経て無罪になった場合と異なり、明らかに誤認逮捕であったと言えるような事情のない限り拘束されたことによる損害の補償はなされません。
無実である場合は当然、罪を犯したことが事実である場合でも、身柄拘束そのものがあたかも罰であるかのように過剰な不利益をもたらすことに粛々と服する必要はありません。ぜひ弁護人を立てて拘束の必要性と相当性を争い、自由を勝ち取りましょう。
仕事をするときに心がけていること
法的に追求可能である最大限の結果を得ることが依頼者の希望に叶う場合は、代理人も時間をかけ労力を注いで結果を大きくすることを指向しますが、そのためには犠牲となるものが生じやすい(交渉や法的手続きに要する時間。時間経過によりかかる依頼者の心身への負担、立証準備のために生じる金銭的負担等)のが現実です。
紛争発生当初は紛争相手への対抗心から強気でいらっしゃった依頼者も、事件処理を進める過程でお考えを改めなさることも少なくありません。
代理人は当初の方針に固執することなく、依頼者の意向の変化や利害関係の変動、そして類似事案における解決事例の結果等に注意を払いつつ、その時々で最も依頼者の利益となる方策を検討するとともに、他のありうる方針と見込まれる結果についても考慮を怠ることなく依頼者に示すことで、依頼者の物心両面での満足を図るべきと考えています。
弁護士として活動してきた中で印象的だったエピソード
刑事弁護の執行猶予中に再度同種の罪を犯してしまった事案で、起訴されれば10年程度の服役は不可避と思われましたが、検察官に予告された期限ぎりぎりに多額の示談金と引き換えに示談が成立したため起訴を阻止できた件が記憶に残っています。
示談金をお母さんに立て替えてもらった依頼人がその後無事に更生して少しずつでも返して行けているか今でも心配に思っています。その他にも、遠方まで何度も足を運んだり、話し合いに苦労させられたりした事案は、以後の教訓とする意味も含めてよく覚えています。
法律トラブルを抱えて、悩んでいる方へのメッセージ
弁護士の仕事は、実は先人が敷いてきたレールに乗れば(容易とはいかないまでも)着実に処理できる作業が少なくありません。ですが、決められたレールに乗って事件処理をしていくだけで、ご依頼者様のご要望にお応えできる訳でもありません。
どんなに典型的な事件に見えても、先例とはどこか違う点があるのでないか、ご依頼者様が口に出していないけども結果を左右するようなご事情がないか、お悩みの背景に思いを馳せ、ご依頼者様とじっくり向き合うことが弁護士の責務には含まれると考えています。
最速の解決と最善の解決、これを両立できれば理想的なのですが、どちらかを選ばないといけない場合には、ご依頼者様のご意向を第一に考えることはもちろんですが、最良の方向へ進んで頂くため、選択をお願いするにあたりそれぞれの道のメリットデメリット、そのリスクについて、可能性を含め丁寧にご説明するよう心がけています。