篠田 恵里香 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
抽象的ですが、困っている方の力になりたいという思いからです。テレビで老人がやくざの取り立てにあい、怒鳴られているのを見て、そういった立場が弱い方や困っている人を真に救えるのが弁護士なので、自分が弁護士になって弱い方々を助けたいと思いました。
また、弁護士になろうと決心する際には、「司法試験に合格するなんて無理かもしれない」という思いも正直ありました。しかし、たった一度の人生で自分がやるべき仕事に対しては妥協を許したくないという思いから、司法試験の勉強をする事を決意しました。
印象に残っている事例
そうですね・・うーん、いっぱいあるんですけどねー(笑)。私は主に男女間のトラブルに関する案件を多く抱えているので・・・。一番印象に残っているものを挙げろと言われたら一番最初に受けた案件ですね。
相談にきた女性は、結婚まで視野に入れて同居していた男性と急に別れる事になってしまい、私から見ても苦しいくらい精神的にぼろぼろの状態でした。私は弁護士になったばかりだったので、こんな難しい案件を私が担当できるのかと不安に思ったのですが、一年がけでがむしゃらに事件解決したその後、相談に来られた女性は、きらきらした笑顔で、「先生にお願いしてよかった」と言ってくれたんです。とにかく嬉しかったです。
解決前は精神的に滅入ってしまい生きる希望さえも失いかけるような状態でしたが、一年後には新しい就職先を決めて、「これから私らしく輝いて生きていきます」と別人のような輝きを見せてくれて、最初の案件という事もあり四苦八苦した事件だったけど、その分印象に残っています。
仕事の中で嬉しかったこと
やはり事件が解決したときの「先生にお願いしてよかった」のひとことですが、事件後に一度受けた依頼者様から他の困っている人に私を紹介してくださるというケースも嬉しいですね。
依頼者様から他の依頼者様へとリンクするつながりが増えることは「信頼していただけたんだ」と思って嬉しいです。私の仕事に満足いただいて紹介をしてくださるというのは弁護士冥利につきますし、この上ない喜びです。
とにかく、事件解決後の依頼者様の笑顔を見られる事が最高の幸せで、それがあればご飯は要らないくらいです(笑)。
弁護士になって大変だと感じること
実務的なんですけれども、日本は証拠が無いと裁判に勝てない証拠裁判主義というのがあります。依頼者様から依頼された事件について裁判で勝ちたいけど証拠が無いという状況が非常に苦しいです。
裁判に行ったら証拠が無い為に負けてしまう可能性が高い案件に関しても、裁判ではない他の方法で、交渉を頑張ってそれを実現する等、依頼者様のために何かしらの結果を残してあげたいので、色々努力します。このように、証拠が無い案件に関しては悔しいけれど苦労しますね。
また、相談に来られる方は悩み行き詰まってから相談しにくる方が多いので、なかなか精神的に落ち着いた状態で事件に向き合うのが難しいようです。どうしても後ろ向きになりがちな皆さんをすこしでも前向きにさせてあげたいという思いはいつもあるので、そのためには大変な努力をしています。
学生時代
私はかなりリーダー格を担っていました(笑)!イベント事の幹事はいつも私がやっていましたし、中心になって時には羽目をはずして盛り上げる役を心がけていました(笑)。
あと、私は趣味でサックスを吹くのですが、サークルでもバンドを組んでサックスを吹いていました。ボーカルもやったりしました。学生時代は音楽にべったりでしたね。
司法試験受験時代は、新司法試験になったばかりの時代で、「情報がとても重要」と言われていたのですが、私の通っていた法科大学院は人数が40~50人とそんなに多くないので苦心しました。
そこで、皆で情報を共有するために何十校もの法科大学院から人員を集めてインカレゼミを組んで、意見を交わしたり、答案を起案・添削したりして、勉強にも励んでいました。
受験時代に苦労したことや、勉強の中で工夫したこと
私はもともと本当に勉強嫌いでしたので、とにかくイスに座っている時間が長くなると席から離れたくなってしまうんです(苦笑)。なので、自分の中で「1時間半は席を離れない」と決めていましたね。恥ずかしいことに本当に勉強が苦手だったので、ルールを決めないとすぐどこかへ遊びに行きたくなってしまうんです(笑)。
また、その1時間半の使い方も決めていて、○○から▽▽のページを何十分でやるかと詳細に決めていました。1時間半の時間を10分単位で計画を立てて、無駄なく勉強するというのが私の勉強の工夫でした。
受験時代は、毎日、「試験に落ちるのではないか」という不安との戦いがあったので、毎日親友と一緒の時間を作って励まし合うようにしていました。「どんなに勉強しても落ちるのではないか」という不安との戦いが司法試験において一番苦しいのではないでしょうか。
ちなみに、その親友とは時を同じくして司法試験に無事合格して、今も同じ事務所で働いています。いまや笑い話ですが、受験時代にはその親友と(司法試験合格の前提で)試験の成績が低い方が高かった方になんでも好きなご飯をおごるという約束をしていて、私はその勝負に勝たせていただき(笑)、豪華フレンチディナーをおごってもらいました(笑)。
いずれにせよ、「試験を受かった暁にはご褒美があるよ。」という自分なりのご褒美設定をする事も良い事かなと思います。
弁護士としての信条・ポリシー
私が自分で作った信条ですが、「もうだめだと思ってからあと2回頑張る」というものです。交渉であっても、裁判官との和解の話し合いであっても、もうこれ以上無理ですよと言われたところで、「そうですか」と諦めずにあともう一押しを2回するということですね。
交通事件の案件などでも粘り強い交渉が非常に大切ですし、裁判所による和解案の場合でも、裁判官から、「これ以上無理」と言われたときに、「どうしてもお願いします」と粘れば、裁判官がより考慮してくれる時もあるんです。
どんな場面でも諦めたら最後。これ以上無理といってあきらめず、あと二段階は頑張るということが大切かなと思っています。
悪者には決して屈しないという精神も持っています。私はやくざや暴力団という反社会的勢力には絶対負けません。よく心配はされるのですが(笑)、全く恐れる事無く立ち向かいます。
依頼者に対して気をつけていること
弁護士のみなさんに共通すると思うのですが、事件数が多くなってくると多くの事件を抱えているがために事件一件一件に対して目がいかなくなる傾向がどうしてもでてくるようです。
弁護士にとっては多数の案件のうちのひとつでも、依頼者様からしてみれば人生で一度起こるか起こらないかの重大事なのです。各々の事件に対して配慮が行き渡るように、依頼者の一世一代の重大事ということを常に意識し、妥協を許さず出来る限りの事をするという意識を失わないように気をつけています。
これも共通するかもしれませんが、依頼者様は精神的に追いつめられている事も多いので、事件の解決として目指すのは、金銭的な解決のみではなく、半分は依頼者様の心の解決・心のケアであるという思いを持っており、この点も留意しております。
関心のある分野
分野については、ざっくり言うと家事事件というんですが、離婚問題や、相続、身内絡みのトラブルや男女関係、親族問題などですとか、あとは消費者被害案件、私が多く持っている詐欺案件、加えて交通事故の案件などは多数扱っている事もあって関心があります。
悩みを抱える方へのメッセージ
今はやっぱりまだ弁護士の敷居が高いイメージが強いので、「困ったらすぐ相談」というような身近な存在になりたいです。
相談していただければ解決できない問題はないので、どうしたらいいか分からないで困っていることをそのままにしておかず、まずは気軽に相談しにきてください。