依頼者の心の負担まで考えて、希望を最大限実現するためにサポート
妻の父親が弁護士として活躍する姿に憧れを持つ
ーー弁護士を目指した理由やきっかけを教えてください。
大学で出会った彼女(今の妻です)の父親が弁護士で、弁護士の仕事について色々と教えてもらっているうちに自然と弁護士に憧れるようになりました。
当時は法科大学院制度が始まったばかりだったこともあり、弁護士になれるチャンスがあるのならやってみようと思い、法科大学院へ進学しました。
ーー独立を目指した理由を教えてください。
今は友人と一緒に独立して法律事務所を開設しています。司法修習で裁判官や検察官の仕事も経験しましたが、組織の中にいるよりは自分で店を開く方が性格に合っていると思い、弁護士になった頃から独立を目指していました。
前に所属していた事務所には、妻の父親の紹介で入りましたが、いずれは独立したい旨を当初から伝えていました。その上で、独立開業に必要なスキルをどんどん盗んでよいと言ってもらい、様々な事件を経験させてもらいました。ここでの経験は今でも役に立っています。
離婚と相続分野に注力
ーー注力分野を教えてください。
離婚と相続に注力しています。家族間の問題は、お金の話だけでなく感情的な対立もあるので難しいことも多いのですが、相手方の性格を見極めながら、依頼者と一緒に作戦を考えて、協力して解決していくことにやりがいを感じています。
ーー依頼者とのコミュニケーションで心がけていることはありますか?
離婚や相続では感情的な話がどうしても多くなるので、話を聞いて共感するようにはしています。ただ、それだけでは解決には繋がらないので、目的を達成するためにはどうしたらよいのかをある程度冷静に話して、依頼者と一緒に考えるようにしています。
例えば、依頼者の感情のままに主張することで、逆に解決から遠のいてしまう恐れがある場合には、そのリスクをはっきり指摘します。その上で、リスクがあってもそうした思いを優先したいと依頼者が希望するのなら、その思いを尊重するようにしています。
依頼者の中には、トラブルについて考えること自体が大きな負担となり、あまり考えたくないという人もいます。そのような場合には、依頼者があまり考え込まずに済むようにサポートすることもあります。
例えば、依頼者に選択肢を選んでもらう場面で「私だったらこうします」と私のオススメを提示したり、「あまり長引かせるよりはこの辺で妥協して早期解決した方が心労からも解放されてよいのではないでしょうか」と一歩踏み込んだコメントをしたりしています。
依頼者にとっての負担がなるべく少なくなるようにしつつ、依頼者の望むことを実現できるように、依頼者の性格によって対話の仕方を調整しています。
ーー弁護士として活動してきた中で、印象的だったエピソードを教えてください。
ある相続の案件が印象に残っています。「亡くなった元夫の財産を相続できないのか」という女性からの相談でした。元夫は依頼者との間にも子どもを設けて、離婚後は別の女性と再婚して、その再婚相手との間でも子どもを設けていました。
一方で、亡くなった元夫は、「遺産はすべて再婚相手とその子どもに渡す」という内容の遺言を残していました。依頼者は「私の子どもは元夫の遺産をまったく受け取ることはできないのか」と途方にくれて私のもとに相談に来られたのです。
遺言がある場合でも、法律で定められた相続人には、一定の割合で遺産を相続する権利があります。遺留分といいます。このケースでは依頼者の子どもに遺留分が認められます。最終的には遺留分の主張が認められ、依頼者の子どもは数千万円の遺産を受け取ることができました。
遺留分の請求自体はそれほど難しいことではないのですが、遺留分を受け取れたことで、依頼者の今後の学費や生活費を確保できてよかったと、とても感謝されたことが印象に残っています。
思い立ったらすぐに相談を
ーー休日の過ごし方を教えてください。
犬を飼っているので、ペットOKのカフェや飲食店で食事をしたり、ペットと過ごせるホテルやペンションによく泊まりにいっています。実家でずっと犬を飼っていたので、自分でも飼いたいと思い、1年前にお迎えしました。犬を事務所に連れてくることもあります。
ーー今後の展望について教えてください。
引き続き離婚や相続に注力して、案件を数多く手がけることで、スキルアップをしていきたいです。事務所としても、離婚や相続に強い事務所として専門性を確立できればと思います。
より充実した相続対策のために、民事信託や家族信託についても、今後取り入れていきたいです。
ーー法律トラブルを抱えて、悩んでいる方へのメッセージをお願いします。
法律トラブルは病気に似ています。軽いうちに治療すれば治りも早いですが、重症化してからでは完治まで時間がかかります。法律問題も同じです。
ただし、病気と違って法律問題には手遅れということはありません。早いほうがよいのはもちろんですが、どんな状況でも思い立ったらすぐに弁護士に相談に来てほしいと思います。