高橋 郁夫 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
弁護士の仕事を意識したのは大学生のときでした。卒業後の進路について考えるも、企業に就職して組織の中で働くのは性に合わないなあと悩んでいたところ、たまたま友人に誘われて司法試験の勉強会に行く機会がありました。その際に、法律の解釈の仕方や事例研究などをおもしろいと感じたことが弁護士という仕事を意識するようになったきっかけです。
今までの仕事経験と現在の仕事状況
弁護士になってから最初の3年間は、主に企業法務を扱っていました。その後、海外とのつながりが強い事務所に入所したので、私自身も国境を越えたの案件を担当しました。
外国のゴルフ場の所有権を巡った日本企業同士の訴訟などを経験したのですが、日本語のドキュメントの内容を外国人の方々に説明する仕事や、外国の弁護士の先生方と協力して行う仕事はとても楽しく、勉強になる経験ばかりでした。
このことから、イギリスの法律事務所に3ヶ月ほど在籍し、イギリスの民事裁判(特に知的財産権訴訟)やロンドンの文化についての研究もしました。
現在は、今までの経験と共に、もともと好きだったネット関係の知識を生かして「法律と技術の橋渡し」をテーマに活動をしています。個人の事務所で弁護士業務をする一方で、ネットワークセキュリティに関する法律問題を国際的に調査する調査会社の経営も行っており、情報セキュリティ文化賞も頂きました。
仕事をする上で意識していること
「依頼者にとって何が一番いいのか」ということを常に意識しています。
依頼者にとってどのような解決法が一番適しているのか、どのような結果が一番満足していただけるのか、というのは決して忘れてはいけない大切な心がけであるとともに、弁護士にとっての唯一の価値基準だと思っています。
関心のある分野
日本の法律実務を国際的に再定義することに関心があります。例えば、今や国境を越え た国際的な案件がどんどん増えており、そのような案件では、ドキュメントをオンラインでレビューする作業が中心となっているのにもかかわらず、このような実務に対応しうる日本の法律事務所を見つけるのは、なかなか困難なのではないでしょうか。
海外の裁判所や規制当局に対する対応をも視野にいれて日本の法律家の実務というものを考え直していきたいというのが最大の関心事です。
日本では昔から弁護士の敷居が高く、依頼者からも「先生」と呼ばれてきました。そのために奢ってしまい、自らより良いもの・新しいものを取り入れる努力に欠けていた面があると思います。
せっかくこんなにおもしろい国際化した世の中で、弁護士というおもしろい仕事をしているのですから、今一度日本の弁護士の在り方を見つめ直し、業務にも新たな視点を取り入れることを忘れないでいたいと思っています。