安原 幸彦 弁護士 インタビュー
弁護士になろうと思ったきっかけ
大学は法学部に入りましたので、弁護士という職業があることは知っていました。しかし、入学早々から体育会系の運動部に入りましたので、それに夢中で、将来のことは何も考えていませんでした。どうしたら弁護士になれるのかも知りませんでした。1年生の冬に骨折をして、運動部を休んでいるときに弁護士志望の1年上の先輩から司法試験の存在を教えてもらいました。それが弁護士になろうと思うきっかけでした。
印象に残っている案件(事件)
国を相手にした集団訴訟を比較的多く扱っています。その中で、自分が弁護士になった原点を考えさせられることがたくさんありました。その他にも、弁護士と出会わなければどん底からはい上がれなかったと思われる人のサポートが出来たケースや、テレビでたまたま私の担当した事件を見た方が自分と全く同じだと思って依頼をしてきた医療過誤事件、最低賃金を下回る賃金で働いていた障害者の賃金請求事件、架空の障害であることを立証して不当な請求を排斥した損害賠償請求事件などが特に印象に残った事件です。
仕事の中で嬉しかったこと
自分の乏しい想像力を超えるような人や出来事に出会うことです。また、双方が納得して真の解決をすることができた時、こういう人のために弁護士になったと実感できる案件に出会った時も大きな喜びを感じることができます。
大変だと感じること
弁護士は説得業です。裁判所では裁判官を、交渉であれば相手方を説得します。依頼者の説得も大事な仕事です。法律は、その説得の一つのツールです。ただ、利害得失、社会的意味、人生観、社会観などに比べれば、さほど説得力を持つツールではありません。どうしたら説得力をつけられるか、これが弁護士としての一番の勝負どころです。
休日の過ごし方
子供が小さい間は子供と遊んでいました。子供が育った今は、もっぱら心を休め体を鍛える日にしています。もっとも週末に大きな会議をすることも多いので、休めないことも多いのですが。。
弁護士としての信条・ポリシー
「心は熱く、頭はクールに」を信条としています。仕事に対しては熱い思いを持たなくては出来ませんが、一方で頭はクールに冷静に考えることが必要です。また、マニュアルももちろん必要ですが、解決法は多種多様です。マニュアル思考を超えたときにこの仕事のおもしろさがわかると思います。
依頼者に対して気をつけていること
依頼者を待たせないことです。メール等で相談があったら、即日または翌日までに返事をすることにしています。依頼者に対して、サラリーマンの心得である「ホウ(報告)・レン(連絡)・ソウ(相談)」を心がけています。
関心のある分野
分野は特にこだわりがなく、どの仕事も面白いです。生まれ変わってもこの仕事につきたいと考えています。やりたいこととやるべきことが一致しているのがこの仕事のいいところです。
今後の弁護士業界の動向
弁護士数の増加は弁護士業が変わる大きな要因です。弁護士間の経済的な幅、質的な幅が大きく広がると思います。その格差が弁護士界をゆがめてしまうのが心配です。
今後のビジョン
弁護士業の醍醐味のひとつに、「弱き者」でも法を駆使して「強き者」の理不尽なやり方を跳ね返すことができることがあります。その醍醐味を一人でも多くの後輩とともに経験し伝えていきたいと思います。
ページを見ている方へのメッセージ
弁護士に仕事をさせたければ、「うるさい」と思われるくらいに注文をつけた方がいいと思います。「気を悪くするのでは?」と黙るのは、かえって弁護士に仕事をしない口実を与えます。意志や思いはしっかり伝えるべきです。もちろん節度は大事ですが。
弁護士をうまく使えば、とても良いサポーターとなるので、お任せではなく、自分が主体となり、弁護士をサポーターと思って相談や依頼をした方がいいと思います。