ほんだ せいじ

本多 清二 弁護士 プロフィール

所属事務所: 本多法律事務所
所在地: 東京都 新宿区新宿2-1-14 藤和新宿御苑コープⅡ6階603
新宿御苑前駅徒歩2分
本多 清二弁護士

インタビュー

本多 清二 弁護士インタビュー
本多清二弁護士インタビュー

弁護士としての信条・ポリシー

弁護士の仕事はある意味で小説家に近いと思います。過去の(歴史的な)事実の断片を経験則を用いてつなぎ合わせて、ひとつのドラマにしてそれを裁判官に伝えるのです。いわば極めて現実的な小説家なのです。

一般市民が訴訟用の証拠を残しながら暮らすことなどありませんから、偶然残った証拠や当事者の説明などを聞いてそれらをつなぎ合わせるのです。実に面白い作業ですね。

弁護士を目指したきっかけ

実際のところ特にきっかけはなく、友達が勉強していたのに触発されて資格を目指しました。

三職から弁護士を選んだことに関しては、受験勉強中は特にこだわりはなかったのですが、修習の中で外で仕事をすることの少ない裁判官や、権力を振りかざすことになる検察官の仕事には私としては馴染まなく、人々と触れ合いながら仕事ができる弁護士を選択しました。

関心のある分野

市民生活における民事関係の一般です。土地の問題や交通事故など普通の民事上の紛争を扱うことが多いですね。

印象に残っている案件(事件)

(A)原告になった場合 1.学区の越境問題がありました。子供の進学を考えた親が、進学実績のある公立中学校に学区外から子供を入学させました。しかし、在学中にこのことが発覚しました。文部省の指示で市町村は入学を取り消しにし、それに対して訴訟を起こしたのです。

敗訴しましたが、この時感じたこととしては(1)子供は何も分からないのに、大人のルールで子供の生活をそこまで変えてしまっていいのか(2)学校当局は越境の事実を分かっていたのに進学コースを充実させたくて入学を認めたのであって、それが就学途中、入学無効では子供にとって酷すぎるのではないか、ということでした。

私自身も若い時期だったので法律でものを処理することの限界を感じた事件でした。学習権といっても、国が機会を与えるだけで、そこには子供が学習環境を選ぶ権利は含まれていないのか、など考えましたね。

2.出産での医療事故に関する事件もありました。生まれる直前までは東京で通院していました女性が、郷里の病院で出産を行いました。結果として胎内死してしまったのですが、病院同士の情報交換が不十分であったという事情がひとつにありました。

初産の母親にとっての悲しみと、出産が日常業務となって看護士にかなりの部分を任せていた医師の態度、両者のかい離に直面して、医師の在り方を考えさせられました。

3.新聞の犯罪報道に対して損害賠償請求をした事件もありました。犯罪報道における情報ソースは警察の場合が多い。同一ソースからの報道は結果としてそれぞれの新聞が同じことを報じますから、あたかもそれが絶対の真実のように見えてしまうのです。

しかし、これでは新聞が警察のアピールの場になってしまいます。紙面に弁明の場を設けて批判報道も行うべきです。報道の自由の本質には受け取る側にとっての自由であるはずなのです。

(B)被告になった場合 子供が膝の骨折をして、動脈が切れているのにそれを見落とし単純骨折として治療に当たり、片足切断という結果に至った事件がありました。医療側の訴訟代理をつとめましたが、医療とは患者から信頼されるところである。しかし、起きてしまった結果は重過ぎました。責任問題以上に、結果の重大性にショックが大きかったです。

仕事の中で嬉しかったこと

ひとつには民事再生などで企業が立ち直っていくのを見ることです。その他では、互いが意地を張って夫婦の実態がないような離婚問題などを解消した時は、依頼者の重荷を解消できた感覚になりますね。

その他、プールに飛び込んで底に衝突した事故では、和解にこぎつけて、プールの設置者側の弁護人であったものの、被害者の方の1つの人生の悩みを解消する手助けができました。

弁護士になって大変だと感じること

すっきりしないのは離婚事件に多いですね。その他では、裁判官に本当のことを伝えきれないときに技量不足を感じてしまいます。というのも、裁判官は弁護士が提供した資料をもとに判断するわけであり、その時には裁判官の個性やクセに合わせて提供する方法や情報量を調節して伝えなくてはならないのです。

休日の過ごし方

仕事は家に持ち帰らないようにしています。事件を抱え込むと、そのことが頭から離れずかなり疲弊します。休息のためにも家ではあえて事件から距離を置くようにしています。しかし不思議なもので、そうして距離を置いたときに解釈方法や事件へのアプローチの仕方などのアイディアが浮かんでくるものなのです。

依頼者に対して気をつけていること

依頼者が提供する事実だけで結論を出さないことです。訴訟の相手方ならこの事実をどう見るか、という複眼的な視点が必要です。

もう一つは、「なぜこういう事件が起きたのか」を考えることです。依頼者は弱い状況に置かれていますから、この疑問を依頼者に対して追及しようとするのでなく、それとなく依頼者にそれを自覚させるのです。裁判の勝ち負けに目を眩ませてしまわずに、当事者とともに事件を検証する姿勢が大切です。

今後の弁護士業界の動向

弁護士の数が増えると、弁護士が「事件」を作ろうとしてしまいます。訴訟事件をいたずらに増やしてしまうことにどう対処するかが課題です。

修習が一年間になって、法曹三職の間に共通の認識を作ることが難しくなっているように思います。修習が終わってからも、合宿研修など何らかの形で一緒に学ぶ機会を3年間くらいは用意してはどうかと思います。

今後のビジョン

引き際は肝心です。これだけ法律が変わる、価値観が変わる、という中で自分がいつまでついていけるのか自信がないのです。

例えば、医療事故でもそのように感じることが増えてきていて、患者と医師の対立項が増えていて橋渡しが難しくなっています。自分の感覚にズレを感じますし、弁護士は引くべきときには潔く引くべきです。若いときそれができるように生活を形成するべきですね。

その他では後進を育てることにもしっかり目を向けていきたいです。

50年以上にわたる弁護士としての活動を振り返って

76歳の老弁護士になりました。若い時のインタビューに、「弁護士は引き際が肝心で す」と偉そうなことを言いました。それは人の財産などにかかわる仕事であるという思いか らですが、生意気な言い方です。恥ずかしい限りです。弁解になりますが、仕事が健康を支 えています。気力・集中力が引き際を決めてくれます。もう少しで引き際が見えてきます。

私は、弁護士業務である民事紛争解決活動の生活を送っていますが、それについて反省の日々であります。「勝ち敗け」の仕事を50年も続けています。敗けたときは勿論ですが、勝つことができたときでも、その内容についてこれで本当に紛争関係者にとってベターなものであったのか。あるいは紛争解決の切り口の設定などに問題がなかったか、この解決が次の紛争の火種になるようなことはないと言えるか、反省が残ることも少なくありません。

特にそのなかで、訴訟手続を利用した和解解決が多くを占めていますが、成立した和解内容について「これが紛争当事者のみならず、紛争関係者にとって好ましい結果となったのであろうか、関係者の満足度はどうか」不安が残ることも少なくありません。

大岡裁きのように「これにて一件落着」の爽快感を味わうことはほとんどありません。紛争の判決解決は裁判官との共同責任という面もありますが、裁判官に訴訟当事者の想いを十分に伝えることができなかったという反省は大きなものです。

その意味では、判決結果は弁論活動の結果ということになります。訴訟手続による和解は訴訟代理人としての弁護士の判決に向けた「力」とは別の力量発揮の場であります。弁護士は、常に紛争全体について法的な目でその内容を解析し、証拠評価を通して核心となる事実を主張して和解をリードできるかということになります。

紛争のなかの利害関係からその中で真に解決すべき問題をとらえ、それをまず正確に依頼者に伝え、その理解を求め、次に裁判官とその核心的な問題点について共通の認識を持つように情報の提供と裁判官の当該事件解決についての思考パターンを理解し、和解による紛争解決がもつ、判決によらない紛争当事者に与える意味の共有化に努めることになります。

そこから裁判官を通して対立する当事者への解決に向けての理解を求めることになります。裁判官に和解解決案などを委ねることは弁護活動の放棄につながる批判を受けるおそれがあります。訴訟手続による和解は裁判官、紛争当事者(ときにはその関係者)の3者協議によって進められるもので、その協議の目的は判決の回避ではなく、紛争当事者のための当事者による判決を超えたその紛争に適した法的な解決に向けられるものであります。それによって得た解決に私は達成感のようなものを感じることがあります。ほかの弁護士諸氏はどうでありますか。

人物紹介

所属弁護士会

  • 所属弁護士会
    東京弁護士会
  • 弁護士登録年
    1971年

本多 清二 弁護士へ問い合わせ

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本多 清二弁護士
03-3354-2511

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【所属事務所】
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