安藤 良一 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
私自身があまり裕福な家庭ではなかったので、弁護士になってそういった貧しい人たちを助けたいという思いが強くありました。さらに理系の職業よりも人と関わるような仕事の方が私の性格にあっていることもありました。
学生時代
法学部所属だったので民法のゼミに入っていましたが、特に司法試験の勉強はしていませんでした。浪人して司法試験を目指すのは資力的にも難しかったので、働きながら勉強しました。20歳を過ぎてからは親のスネをかじることなく、自立してお金を稼ぎたいと思いが強かったですね。また、本が好きなので、読書をしたり文筆クラブのような団体に入っていました。
受験勉強の際、大変だったことや勉強をする中で工夫していたこと
仕事をしながら受験勉強していたので、最初のうちは勉強時間を確保するのが大変でした。ただ、朝と昼は仕事、夜は勉強というように時間帯によって環境が変えられたので、夜は勉強に集中できていました。
工夫したこととしては、一度間違えたことは二度間違えないようにしたことです。間違ったら、なぜ間違ったのかを調べて、それを基本書に書き込んでおきました。
司法試験の知識が実務で役立ったと思うとき
司法試験の勉強が、具体的に実務で活かされていることはなかなかないかもしれませんが、法律の考え方や判断力など弁護士として土台となる部分は司法試験の勉強で養えたと思います。
司法修習の思い出
司法試験の勉強というのは具体的な事実というよりも理論の方を重視しています。これに対して、司法修習では具体的な事実をどう評価するのか、どういう視点で事実を見ていくのかということを学んでいきます。従って、より実務に近い勉強だったので、大変いい経験ができました。
取り調べ修習など実際に自分が事件を捜査していくこともあるので、自分の能力が試されます。これを通して、弁護士になると様々な背景を持った人々に接していくということを実感しました。
最初に入所した事務所を選んだ理由・新人のころに苦労したこと
当時、弁護士会でも有数な活動をされている先生がいらっしゃって、その方の事務所は人権活動にも力をいれていたので、その事務所に決めました。
苦労したことは、事件が多いため手早く対処することが求められたことです。さらに代表弁護士がなかなか細かい方だったので、その方との接し方には気を使いましたね。
今後の弁護士業界の動向
従来の司法試験合格後の研修所における教育よりは、法科大学院での学習を経ていく方が、私は効果的だと思っています。まだ教育システムが不十分なところがありますが、今後はNHKで放送されていたハーバード大学のサンデル教授の講義のように学生が教授と意見を交わすことができる授業を行うべきだと思います。
現在は就職の問題などがあるので司法試験の合格者数は2000人程度ですが、将来的には状況を見ながら増やしていくべきではないでしょうか。そのためには、弁護士が活躍する分野を増やしていく必要があります。例えば、企業内弁護士や公務員として働くなど、比較的新しい分野に参入していくことが考えられます。
さらに、司法試験に受からなかった人たちの問題もあります。不合格者が民間で働けるようにするなど、彼らが日本社会で受け入れられるようなシステム作りが重要です。
関心のある分野
私は医者で言うと「町のお医者さん」のような弁護士だと思っています。つまり、依頼者の方の相談を伺って、その事件はどのような分野の事件で、どういった弁護士のところに行けば解決できるかを見極められるゼネラリスト的な弁護士です。
もちろんある分野の専門家も不可欠ですが、バランス良く対応できるゼネラリストも今後は求められると考えています。
依頼者に対して気を付けていること
依頼者の方に先入観を持たないことです。見た目や肩書などは人それぞれですが、そういったことでその方を判断しないように心がけています。
休日の過ごし方
私はクリスチャンなので日曜日は教会に足を運びます。それ以外はゴルフに行ったり、合唱の練習をしています。
ページを見ている方へのメッセージ
市民の方はまだ法律事務所に行くのに敷居が高いと思っているように感じます。実際はそのようなことはなく、もっと気軽に相談来て欲しいです。自分の抱えている問題が、法的に意味があるかなどは心配しなくても大丈夫です。ただの悩みでも全く問題ないので気軽な気持ちで来て下さい。
現在、日弁連ではひまわりほっとダイヤルを開設して、初回面談30分無料という試みを実施しています。こうした取り組みを普通の法律事務所でもできるようにしたいと思っています。