渡邉 迅 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
まず大学受験の時に、政治や経済よりも法律に興味があり、法学部に入りました。そして、漠然とですが、司法の世界は、会社でも個人でも経済的、政治的な不平等がなく、正しい主張をした者が認められるという考えがあり、その世界に魅力を感じて、弁護士を目指しました。自分の性格からして会社員は向かないだろうなと考えていたことは消極的理由の一つです。
印象に残っている案件(事件)
1年目にベンチャー企業がメインバンクに銀行を凍結され、その口座のお金が使えなくなったという案件がありました。会社にとってメインバンクの口座を使えないことは死を意味します。
その際、通常の裁判手続きでは、一審だけでも1年以上の時間がかかり会社がつぶれてしまうため、金員仮払い仮処分の申立(判決を待たずに、今すぐお金を支払えという請求)を行い、裁判所が申立を相当と認めて仮処分命令を出したため、最終的には和解に至りました。とても珍しいケースだったので印象に残っています。
また、他にがんの見落としが疑われた医療過誤訴訟では、その医師が注意義務に反するのかが争われました。そのような案件では医学的知識が必要となるので、一から医学書等で勉強し、他の医師からのご指導、ご意見もいただき、理解を深める努力をしました。最終的には、相手方の医師が過失を認めて遺族に謝罪するという形で和解に至りました。
仕事の中で嬉しかったこと
大変な事件で良い結果が出て、依頼者の方々に感謝していただけるのが一番です。
弁護士になって大変だと感じること
まず締め切りに常に追われる忙しさはあります。また弁護士の仕事はいわば人のケンカに首を突っ込む仕事ですから、その中でさまざまな人間関係からストレスを感じることはよくあります。
弁護士としての信条・ポリシー
依頼者の満足を第一に考え、最後まであきらめず、手を抜かないことです。様々な事件を扱っていると、必ずしも勝てる、正しいという事件ばかりではありません。その中でも依頼者の主張をできるだけ依頼者に代わって伝え、満足していただけるよう努めています。
関心のある分野
事務所の方針としても企業法務、労働関係、知財関係、相続、離婚、刑事事件、少年事件、学校法人の事件、医療過誤、など幅広い分野を扱うので特に1つの分野に絞らないようにと考えています。
ただ、その中でも特に医療事件や少年事件には関心があります。よく少年には「可塑性」(少年は人格的に発展途上であり、その未熟性、柔軟性ゆえに、適切な教育、処遇によって更生できるという考え)があるといわれますが、受験時代は成人と少しの年齢の差で量刑や処分に差をもうけてよいのかという考えがありました。
しかし、実際に少年事件を扱ってみると、少年は心身共に未成熟であるため、環境に影響されやすいことを実感し、また、少年が短期間で内省を深め、劇的に成長する場面を少なからず目撃しました。短期間でやるべきことがかなり多い点では負担ですが、そういった点でやりがいを感じます。
司法修習時代の経験や思い出
当時は1年半の長い期間があったこともあり、修習生同士でとても仲良くなりました。
裁判修習では、判決前の裁判官の合議に同席したり、判決の原案を書かせていただいたり、書記官の担当する仕事を教えていただきました。検察修習では、捜査と公判に分かれていて、捜査では取り調べも担当させてもらい、供述調書を作成し、証拠で足りないものがあれば、警察に補充捜査を指示したりと、検察官とほぼ同様の仕事を経験させていただきました。
その間に社会修習もあり、横須賀の米軍基地、海上保安庁、鑑別所などを見学させていただきました。
これらは、弁護士になれば二度と体験できないものも含まれており、今の仕事をする上でもとても貴重な経験になっています。
最初に入所した事務所を選んだ理由
弁護士会主催で、修習生向けに様々な事務所がブースを出していて、そこで話を聞くことができる就職合同説明会のような場があります。その中で、偶然今の事務所のブースで話を聞き、事務所の先輩方の雰囲気に魅力を感じ、扱っている事件も訴訟中心で面白そうだと思い、この事務所を選ばせていただきました。
ページを見ている方へのメッセージ
弁護士や法律問題について、インターネットにはたくさんの情報が溢れています。それらの情報は虚実入り乱れていますので、誤った情報に振り回されないよう、よく話を聞いてくれて、説明の分かりやすい弁護士に相談していただくのがよいと思います。
また、弁護士を敷居が高いと考えている方々は多いかもしれませんが、そのように考えず悩みがあれば気軽に相談していただきたいと思います。