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中村 傑弁護士

( なかむら すぐる ) 中村 傑

弁護士法人虎ノ門スクウェア法律事務所

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労働問題

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中村 傑弁護士

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中村 傑弁護士

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中村 傑弁護士

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着手金/報酬金 お受けする仕事や依頼者様のご状況によって、弁護士費用のご相談に応じます。
ご相談の際に明瞭な費用をお伝えしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
お支払スケジュールについて さまざまなご事情を抱えていらっしゃる依頼者様ごとに、負担の少ない支払スケジュールをご案内いたします。ご相談をいただくなかで、費用やスケジュールのご提案をいたしますので、お気軽にご相談ください。
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遺産相続

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中村 傑弁護士

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遺産相続の解決事例(11件)

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遺産相続の解決事例 1

寄与分を適正に反映した遺産分割協議を成立させました。

  • 遺産分割
依頼主 70代

相談前

兄弟姉妹間での遺産分割で、亡くなった兄夫婦の世話をしてきた弟(相談者)の寄与分を適正に反映した分割内容としたいが、相続によって兄弟姉妹の関係を壊すようなこととしたくないので、どのように遺産分割協議を進めればよいのか分からない。

相談後

相談者の被相続人に対して実施してきた支援内容を洗い出し、それらがどの程度被相続人の遺産を残すために経済的に貢献しているのかを適正に算定し、他の相続人である兄弟姉妹に対して懇切丁寧に説明することで、相談者の寄与分を適正に反映した内容の遺産分割協議を成立させることができました。
兄弟姉妹の良い関係を損なうことなく遺産問題を解決できました。

中村 傑弁護士からのコメント

中村 傑弁護士

遺産分割協議は、被相続人に対して援助をしてきた相続人、逆に被相続人から生前援助(贈与)を受けてきた相続人がいるなど、純粋に法定相続分で分割することが公平ではないケースも多くあります。そのような場合に援助の実体について、各相続人が納得できるように適正に評価し、説明を尽くすことで「争族」となることを避けることもできます。
専門家が入った方が客観的な視点から解決方法を提案でき、公平で円満な遺産分割を実現するために有益なケースが多いと思います。人は必ず亡くなり、相続は必ず発生しますので、専門家にお気軽にご相談ください。

遺産相続の解決事例 2

相続対策の一環として、会社の実質的株主が、名義株主から株式を取り戻した 事例

依頼主 80代以上 男性

相談前

依頼主は、会社のオーナー経営者であり、会社の株式を100%保有しているとのことであった。高齢になった為、自分の長男に会社を承継させたいと相談してきた。ところが、依頼主の5人の弟妹たちが、定款や、議事録では、合計で過半数以上の株式を保有していることとなっていた。聞くところによると、依頼主は、長兄で責任感が強く、会社設立当初より、弟妹たちの生活を援助する趣旨で、同人らに株主名義を与え、役員に就任させるばかりでなく、多額の配当金を支払っていた。依頼主は、長男に会社の株式を承継させる前提として、弟妹たちに対し、本来の株主である自分に株式名義を書き換えることを承認するよう求めたところ、弟妹たちは、自分たちは実質的株主であることを主張して名義の返還を拒否した。背景に、会社の株式の価値が、大きく上がっているという事情があった。

相談後

そこでまず、会社の真実の株主が依頼主であることを裏付ける為、50年近く前の資料まで遡り、実際に出資したのが誰であるか調査した。その結果、依頼主であることが確認できた。また、その後の株主総会の開催状況も確認したところ、配当の決定、会社の重要事項など、本来であれば、株主総会を開催して決議する事項など、全て依頼主が一人で決定しており、株主として振る舞っていたのは、依頼主のみであることも判明した。
かかる事実を前提として、弟妹たちと、任意の交渉を開始したが、一名しか依頼主が株主であることについて承認しなかった。
そこで、他の弟妹たちを相手取り、会社の株主が依頼主のみであることの確認を求め、訴訟提起をした。その結果、残りの弟妹たちも、会社の株主が会社設立当初より依頼主のみであることを認め、和解に応じた。
なお、弟妹たちは、会社の取締役であった為、会社を辞めてもらい、退職金という形で和解金を支払った。会社が和解金を支払った為、依頼主個人からの持ち出しがなかった。また、その金額も、現在の会社の株価よりも大幅に低廉な金額となった。
依頼主は、会社の名義株問題が解決し、安心して、長男に会社を承継させることができた。

中村 傑弁護士からのコメント

中村 傑弁護士

会社設立時に、資金を拠出していないにも拘わらず、さまざまな理由で、名義上、株主となってもらっているケースがある。とりわけ、昔は、株主一人という形で会社を設立することができなかった為、名義上株主となってもらうということが多かった。ところが、時間の経過、代変わり等の理由で、名義株主であることが名義株主サイドで分からなくなる場合や、株価が上がったことで、何らかの利益を得ようとして、名義株主であることを否定して、名義株を返還することを拒否するケースが散見される。
会社の承継に際しては、かかる名義株の問題を解決しておかないと、会社承継後、紛争も承継することとなる。なるべく早い段階での解決が望まれる。

遺産相続の解決事例 3

主な遺産が会社の株式しか存在しない相続で、分割協議を成立させた事例

  • 遺産分割
  • 相続登記・名義変更
依頼主 50代 男性

相談前

会社経営者である父親が死亡した案件で、その会社の後継者である長男が遺産を独り占めしようとしているとして、被相続人の妻と次男から相談を受けた。主な遺産は、会社の株式であり、会社の経営は、長男が引き継いでいた。その他、めぼしい財産は自宅と多少の預貯金しかなかった。遺言はなかった。法定相続分は、妻2分の1、長男4分の1、次男4分の1である。長男が会社の株式を全て引き継ぐと、妻と次男が自宅と預貯金を相続しても、法定相続分を大きく欠ける財産しか取得できないという状況であった。妻と次男は、会社経営には興味が無く、現金で精算してもらうことを望んでいた。しかしながら、長男も、妻と次男の相続分を精算するだけの現金を用意できなかった。

相談後

まず、長男と面談し、会社の株式を長男に取得することを認める代わりに、現金で精算するよう求めた。しかしながら、長男は、法定相続分を精算するだけの現金を用意することが出来ないとの回答であった。ただ、何からの解決をしなければならないという思いはもっていた。
話し合いの余地があるとみて、会社の資産状況を詳しく聞き取り、調査すると、本体事業に使う工場のほか、賃貸不動産も会社の資産の大きな割合を占めていることが分かった。
そこで、会社の株式は長男が取得し、また、会社の資産のうち、本体事業継続の為に必要な資産は会社に残し、それ以外の会社資産、とりわけ、賃貸不動産を、妻と次男に移転する方向での解決を示した。そうしたところ、法定相続人全員が、納得した。
結果、会社分割を行い、本体事業を行う会社Aと、不動産賃貸業を行う会社Bに分割した上で、会社Aの株式を長男、会社Bの株式を、妻と次男に相続させることにした。それでも、妻と次男の法定相続分に足りなかったことから、会社Aの株式の一部30パーセントは、妻と次男に相続させた。そのうえで、法定相続人間で、一定期間、妻と次男は、A社株式の議決権を行使しない、但し、その期間内に、長男は、自ら又は会社Aをして、妻及び次男が保有する会社Aの株式を、一定金額で買い取る旨の合意をさせた。これにより、会社Aの経営は、長男の希望通り、長男が承継することが出来、妻と次男も法定相続分の財産を取得することができた。

中村 傑弁護士からのコメント

中村 傑弁護士

 遺産分割協議では、遺産の種類、金額により、一見、うまく分割が出来ないことが多々ある。とりわけ、会社の株式、不動産が主な遺産である場合にはその傾向は顕著である。ただ、そのような場合でもあっても、専門家の知見により、解決方法が見つかる場合がある。ただ、本来なら、被相続人が生前に対策を立てておくべきことであろう。

遺産相続の解決事例 4

妻死亡後、知人に渡っていた多額の生命保険金を取り戻した事例

依頼主 60代 男性

相談前

妻が死亡した夫から、相続についての相談を受けた。銀行の取引履歴を取り寄せたところ、妻の預金から1億円が妻の知人に振り込まれていた事実が発覚した。この1億円は、夫婦の間の子供が交通事故で死んだときに、下りていた生命保険金であることが分かった。1億円を受領していた知人は、妻が懇意にしていた生命保険の外務員であった。

相談後

まず、この知人に対し、1億円の返還を求めたが、贈与を受けたという主張をして、返還を拒んだ。
生命保険会社に対し、抗議をしたが、既に、知人は外務員を辞めており、また、適正に生命保険金がおりた後に、妻から知人に資金の移動がされていたので、生命保険会社は、責任がないという態度であった。
同時に、この知人の財産関係を調査したところ、生命保険の1億円を受け取った直後、この知人とその息子の名義で、自宅が新築されており、生命保険金で家を建てたことが判明した。
    そこで、直ちに、知人名義の自宅持分を仮差押えした。この仮差押えは、自宅名義を第三者に変更できないようにする手続きである。自宅名義を第三者に変更されたり、現金に換えられて隠されてしまうと、訴訟で勝訴判決を得ても、資金を取り戻すことが出来なくなるからである。
    そのうえで、この知人とその息子を被告として、訴訟提起した。
    結果、5000万円については、一括で弁済を受けた。残り5000万円については、知人とその息子を連帯債務者として、自宅全部に抵当権を設定した上で、分割弁済を受けることができた。

中村 傑弁護士からのコメント

中村 傑弁護士

被相続人について相続が開始した後、預金取引を調べると、生前又は死後に、多額の資金が払い戻されたり、移動されているケースがある。ほとんどのケースでは、それは、法定相続人の一人によることが多い。本件は、それが第三者であったという点で稀有なケースであった。また、妻が本当に贈与したのか、貸し付けただけなのか、生命保険の外務員という地位を利用して、横領したのか、最後まで真偽のほどは分からなかったが、早急な仮差押えが効を奏したケースであった。
    相続が発生した場合には、生前の財産が急激に減っていないか、不自然な移動がないか、十分確認する必要がある。

遺産相続の解決事例 5

長男が費消した死亡した母親の預金等を取り戻した事例

  • 遺産分割
依頼主 50代 男性

相談前

会社経営者の母親が死亡した案件で、母親の生前、銀行から3億円近くの預金が払い戻され、費消されているとして、長女から相談があった。法定相続人は、長女と長男のみである。遺言は存在しない。
また、母親名義で、死亡直前に購入されている自宅があり、そこには、長男が生活していた。
そのほか、不動賃貸業を行っているA社及びB社の株式があった。この二社に関し、A社については、法定相続の株式を含めると姉が過半数を保有していた。B社については、弟が法定相続分の株式を含めると過半数を保有すると主張していた。

相談後

預金については、銀行に照会をかけたところ、生前、母親を連れて、長男が3億円の払戻をしていることが判明した。長男との交渉の過程で、このうち1億5000万円は、母親名義の自宅購入資金に使われていることが分かった。なお、不動産の売買も長男が母親の代理で行っていた。また、5000万円については、長男が自分の会社の資金繰りにあてており、残り1億円は、私的に費消しており、既に、存在しないことが判明した。
更に、B社については、母死亡後、約二年間、毎月100万円の役員報酬を、長男が勝手にもらっていることも判明した。
そこで、まず、B社に関し、過去の議事録等資料を精査したところ、法定相続分の株式を含めても、お互い50%ずつの保有数になることが判明した。しかし、長男がこの点について争っていた為、遺産の範囲を確定する必要が生じ、株主権確認訴訟を提起し、勝訴判決を得た。これにより、B社の株式についての保有割合が姉弟50%ずつであることが確定し、同時に、弟が受け取っていた役員報酬の根拠がないこととなった。
この後、遺産分割についての最終解決を図る為調停を申し立て、話し合いを重ねたところ、最終的には、長男は自宅から退去し、自宅を売却した上、長女が売却金額を全て取得すること、A社B社とも、長女が代表者に就任すること、長男が不当に取得した役員報酬相当額と同額を、長女がB社から役員報酬としてもらうこと、を内容とする合意が出来、長女としては、正当な相続分を取得することが出来、かつ、会社の経営権を確保することが出来た。

中村 傑弁護士からのコメント

中村 傑弁護士

被相続人の生前、多額の預金が払い戻されているといったケースは多い。通帳が手元にない場合には、銀行預金については、残高のみではなく、取引履歴を必ず取得することが必要である。
また、遺産分割調停では、当事者間で遺産であることの合意がある財産しか分割できない。相手が遺産であることを認めていない財産がある場合には、まず、遺産であることの確認訴訟を提起しなければならない。訴訟手続きと調停手続きの二つの手続きを経る必要があり、最終解決までにかなりの時間を要する為、すみやかな手続きが望まれる。

遺産相続の解決事例 6

死亡した夫が経営していた飲食店について、債務を精査した上で経営を承継した事例

  • 相続放棄
  • 遺産分割
依頼主 40代 女性

相談前

飲食店を経営していた夫が死亡したが、会社の経理内容が不明であり、どうしたらいいか分からないと妻から相談を受けた。遺言はない。法定相続人は、妻(法定相続分3分の2)と夫の父母(法定相続分、あわせて3分の1)のみである。
飲食店は夫が100%株式を保有していた会社が経営しており、代表取締役は夫であった。夫の死亡により、代表取締役が不在となった。妻としては、飲食店の経営を続けていく気持ちがあったが、負債がどの程度残っているか分からず、単純承認して、会社を承継し、飲食店経営を継続するか、相続放棄するか、判断できずにいた。

相談後

相続調査に時間がかかると思われたので、相続放棄ができる3か月の期間を、まず、3か月延長する手続きを行った。
飲食店をとりあえず継続していくには、厳密には、代表者が存在する必要があるが、相続した株式を根拠に株主総会を開き、妻が代表取締役に就任すると、単純承認とみなされ、以後、相続放棄の機会を失う恐れがあった。代表取締役の職務代行者の選任申立てを行うことも可能であったが、現実的に、支障が生じていなかったので、当該手続きは見合わせた。
次に、夫個人と会社の資産・負債の調査を行った。債権者には事情を話し、調査終了するまで、待ってもらうことの承認を得た。
この会社の調査の過程で、会社の貸借対照表からは分からなかったが、会社に対し、多額の死亡保険金が下りることが判明した。生命保険金は、一括、若しくは、年金方式、又は、これらの複合形式を選択することが出来た為、税理士にも相談し
、何通りものシュミレーションを行った。その結果、従前により資金繰りが改善され、飲食店経営が現実的に可能であることが判明した。
最後に、夫の両親に理解得て、遺産分割協議書を作成し、妻が、飲食店経営の法人の株式を全て取得し、飲食店を継続することとなった。

中村 傑弁護士からのコメント

中村 傑弁護士

相続をするか、放棄をするか、決められる期間は、3カ月である。但し、この期間は、調査に必要相応期間、延長をすることが出来る。調査に時間がかかりそうな場合には、この期間の延長申請といったことを検討するべきである。

遺産相続の解決事例 7

本来換金できない相続財産であるストックオプションを換金した事例

依頼主 70代 女性

相談前

成人の子が死亡した事例で、母親(法定相続分100%)から相続手続きが分からないと相談があった。
相続人も一人であり、揉めている案件ではなかったが、法定相続人の母親は、田舎暮らしで、法律については全く分からないということで、相続手続きについて全て依頼された。

相談後

子供は外資系企業に勤めていた。財産は、当初、預金のみであると思われ、必要な戸籍等を全て取り寄せ、全ての金融機関と折衝し、預金の払い戻しを受けた。
ところが、その後、外資系の企業からストックオプション(新株予約権)を取得
していること、しかも、その価値が数千万円に上っていることも判明した。ただ、そのストックオプションは、契約上、相続の段階では権利行使も出来ず、できるとしても何年か後であり、また、新株予約権のまま、あるいは、権利行使後であっても、第三者への譲渡、会社への買取要求が出来ないものであった。
ストックオプションを有していることで、相続税も発生することとなった。
そこで、外資系企業と交渉をした結果、外資系企業がストックオプションの取り扱いを改め、相続が発生した場合には、会社が買い取ることができることとしてくれた。
ストックオプションの換金手続きは、米国にある外資系企業の親会社、ストックオプションの取り扱いをしているオーストラリアの会社とのやり取りが必要であったが、無事換金でき、税理士も紹介し、納税も済ませることが出来た。

中村 傑弁護士からのコメント

中村 傑弁護士

被相続人が死亡した場合、確定申告をしていた場合には、まず、4か月以内に、所得税に関する確定申告をしなければならない。また、一定金額以上の遺産がある場合等には、10カ月以内に、相続税に関する確定申告をしなければならない。最近の法改正により、相続税の申告をしなければならない範囲は広がっている。なるべく早く、税理士、又は、弁護士に相談をすることが必要である。

遺産相続の解決事例 8

前妻の子供に相続分の一部を取得させることで分割協議を成立させた事例

  • 相続人調査
  • 遺産分割
依頼主 70代 女性

相談前

不動産を複数所有していた夫が死亡したということで、その妻と子供から相続手続きについて依頼があった。ただ、夫には前妻との間に子供がいたが、連絡先すら分からないということであった。不動産の価値は3億円程度である。遺言はなかった。

相談後

まず、戸籍と住民票調査で、実際に死亡した夫には、前妻との間に子供がいることが確認できた。これにより、法定相続分は、妻2分の1、子4分の1、前妻との間の子4分の1であることが分かった。
そして、戸籍の附票から、前妻との間の子の現住所も判明した。
依頼者である妻と子からは、夫は前妻と別れるときに、多額の財産分与をしているので、相続分を渡したくないという要望があった。
ただ、夫が、前妻と別れるときに多額の財産分与をしていても、前妻の子供の相続分を減じられるわけではなかった。
そこで、妻から事情をよく聞いてみると、妻自身、資産家であった両親から多額の相続財産を引き継いでおり、多額の資産を有しており、夫が過去に購入した不動産の銀行ローンの支払いをしていたり、夫死亡前に入所していた施設の費用を支払うなど、その金額は3億円弱に上ることが分かった。その裏付けとなる、銀行の取引明細や、領収書等の資料も確認できた。
これらの事実を前提に、前妻の子供と接触し、妻には寄与分又は死亡した夫に債権があることを伝え、実際上は、遺産はほぼないことを理解してもらった。
前妻の子供には、2百万円を渡し、その他の財産は、妻と子が取得する内容の分割協議書にサインしてもらった。

中村 傑弁護士からのコメント

中村 傑弁護士

本件では、深刻なトラブルにまで発展しなかったが、被相続人が離婚を経験しており、前妻又は前夫との間に子供がいる場合には、死後揉めないよう、遺言をしておく必要がある。
また、被相続人の遺産について、法定相続人の一人がその原資を出していたり、被相続人の負債を支払っていたりする場合がある。これらの場合には、被相続人の財産形成に寄与したと評価され、その寄与分について、法定相続分より多くの配分を受けられることがあるので、そのような事実関係がないかについても調査する必要がある。

遺産相続の解決事例 9

母が長男の遺留分を考慮した上で長女及び次女に遺産全部を相続させる遺言を作成した事例

  • 遺言
依頼主 80代以上 女性

相談前

母親から、何かと不合理な理由をつけて訴訟提起をする長男に対し、遺産を渡したくない、長女と次女に全ての遺産を渡したいとして、相談があった。母の遺産としては、①資産管理会社の株式、②自宅不動産、③預貯金があった。長女、次女、長男の法定相続分は3分の1、遺留分は6分の1である。

相談後

基本的な対応として、長女と次女に、全ての財産を相続させる内容の遺言を作成することを勧めるとともに、遺留分対策が必要であることを伝えた。長男の遺留分は、法定相続分(3分の1)の半分である6分の1である。
遺留分とは、遺言で相続分無しとしても、法定相続人、本件では子である長男が最低限相続できる割合分である。従って、母親が、遺産を全て長女及び次女に相続させるとする遺言を作成したとしても、長男は6分の1の相続分は確保できるのである。
ただ、遺留分として長男に取得させる順序を遺言で指定することは可能である。
そこで、母親に、遺産のうち、渡したくないものについて、優先順位をつけてもらうことにした。そうしたところ、①資産管理会社の株式、②自宅不動産、③預貯金の順番となった。ここで、問題となったのは、預貯金が今後目減りした場合、遺留分が、自宅不動産にまでかかってきてしまうのではないかということであった。
更に聞き取りをしていくと、次女は、自宅不動産の取得を強く希望している一方で、賃貸戸建不動産を所有しており、この不動産については手放してもいいと考えていることが分かった。
そこで、自宅不動産に遺留分がかからないようにする為、次女が所有している賃貸戸建不動産の敷地全部と母親が所有している自宅不動産の敷地の一部を等価で交換するとともに、次女が所有している賃貸戸建不動産の建物全部と母親が所有している自宅不動産の建物の一部をそれぞれ互いに売却し、代金の支払いを相殺した。
すなわち、母親の財産と次女の財産を入れ替える形を取った。これにより、母親の財産は、①資産管理会社の株式、②自宅不動産の一部、③預貯金、④賃貸不動産となった。次女は、相続予定の自宅不動産の共有者となった。
このような処理をした上で、母親は、①資産管理会社の株式は長女に、②自宅不動産の一部は次女に、③預貯金及び④賃貸不動産は、長女と次女に2分の1ずつ相続させるとする内容の遺言を作成するとともに、この遺言において、長男が遺留分を主張できる順番を、④③②①と指定した。これにより、自宅不動産は、長男による遺留分の主張があっても、次女が相続できることとなった。

中村 傑弁護士からのコメント

中村 傑弁護士

配偶者、子などの法定相続人は、遺留分(法定相続分の2分の1)があり、これは遺言によっても、侵害することが出来ない。すなわち、遺留分を侵害された法定相続人が望むのであれば、必ず、一部の財産は相続させなければならない。遺言によって、全く相続をさせないということはできない。そこで、次に考えることは、どの財産なら最低限相続させても構わないかということである。その順序については、遺言で指定することが出来る。遺言を作成するに際しては、この遺留分について考慮して、なるべく紛争が生じないよう対策を練る必要がある。

遺産相続の解決事例 10

父が経営する会社を長男に継承させる為に遺言を作成した事例

  • 遺言
依頼主 80代以上 男性

相談前

会社を経営する高齢の父親より、会社経営権を長男に承継させたいとして相談があった。法定相続人は、妻、長男、次男、三男である。長男は父親とともに会社の代表取締役、次男、三男は、専門資格をもち独立開業しており、会社を継ぐ予定はない。父親の遺産は、会社の株式(100%)、自宅建物、自宅及び会社所有の工場敷地、現預金、遊休不動産であった。

相談後

問題となったのは、会社の株価が高かった為、会社の株式を長男に取得させた場合、長男の納税資金が足りないということであった。
ただ、この点は、会社に相応の現金があった為、父死亡後、死亡退職金を出すとともに、その受給者を長男に指定することで、納税資金が準備できることが判明した。そこで、退職金規程を作成し、死亡退職金の支払いを可能にするとともに、需給権利者を指定することが出来ることとした。
そうすると、今度は、長男への相続分が多すぎて、次男、三男の遺留分を侵害する形となった。遺留分とは、必ず相続できる割合のことであり、本件では、次男、三男とも、12分の1の遺留分があった。
そこで、会社の株式の15パーセントずつを次男、三男に相続させることとし、長男の会社株式の相続分を70パーセントに限定した。70パーセントの議決権を有していれば、会社の経営判断の重要なことは、長男のみで判断することが出来る。
更に、納税額を抑えるために、父から長男に、毎年少しずつ、会社の株式を贈与させることとした。
次男、三男が取得した会社の株式については、会社の資金繰りを見ながらではあるが、最終的に、会社が買い取ることを予定している。

中村 傑弁護士からのコメント

中村 傑弁護士

同族会社の株式の相続については、会社の継承者である法定相続人に集中的に相続させることを原則とするが、他の相続人の遺留分を侵害するような事態となることがある。
その場合には、会社の継承者に、3分の2を限度に会社株式を相続させ、残り3分の1の株式は、他の相続人に相続させるといったことが考えられる。また、どうしても、3分の1以上の株式を他の相続人に相続させなければならないような場合には、一部を無議決権株式とすることもあり得る。
また、本件では、依頼主が80代になってから相続対策を真剣に考え始めた為、通常よりかなり遅いスタートといえる。その背景に、早く株式を手放すと、会社経営に自分の意思を反映させることが出来なくなるといった心配があった。ただ、節税対策の為には、もっと早目に長男に会社株式を贈与するべきであった。父親が会社経営権を確保する方法としては、役員選任権付き株式等、特別な議決権を有する株式を創出して、自分の手元に残すなど、さまざまな方法がある。会社の経営権の承継と株式の承継が必ずしも一致しないということも念頭に置いて、相続対策を検討する必要がある。

遺産相続の解決事例 11

借名口座を有する父が遺言を作成した事例

  • 遺言
依頼主 80代以上 男性

相談前

母親から、何かと不合理な理由をつけて訴訟提起をする長男に対し、遺産を渡したくない、長女と次女に全ての遺産を渡したいとして、相談があった。母の遺産としては、①資産管理会社の株式、②自宅不動産、③預貯金があった。長女、次女、長男の法定相続分は3分の1、遺留分は6分の1である。

相談後

上記事情からすれば、次男名義の預金であっても、父の遺産として、民法上も相続税法上も取り扱われるものであった。
父の希望に従い、父存命中に、長男と次男の間で、父死亡後に備えて遺産分割協議書を作成することが出来れば紛争の解決につながるのであるが、被相続人存命中に作成された遺産分割協議書は効力を有しない。
そこで、父親に対しては、次男名義の預金も遺産に含めた形で、遺言書を作成することを勧め、実際作成した。
ただ、実際相続発生後、次男が次男名義の預金の遺産は自分の預金であり遺産ではないと争いとなることも危惧された。
その為、次男名義の預金が形成された事情について、証拠を集めた上で、その事情について、父の陳述書を作成し、公証役場で認証を得た。この認証は、陳述書の内容は父の意思に沿うものであることを証明する行為である。更に念の為、父に対してインタビューする様子を動画撮影した。
父死亡後、次男も、次男名義の預金について、遺産として扱うことについて納得し、紛争とならなかった。

中村 傑弁護士からのコメント

中村 傑弁護士

父が子名義で預金口座を開設し、通帳を父が保管し、入出金も管理をするといった事例は多いが、かかる預金は名義の如何に拘わらず、父の遺産として扱われる。
この場合、相続税の対象となるか否かで争われることが多いが、本件では、遺産分割の対象となる遺産か否かとして紛争になることが危惧された事例である。
預金に限らず、被相続人と法定相続人間の金銭の貸借などについても、相続時に争いとなることが多い。
このような案件の場合、一当事者である被相続人が亡くなっているので、真相が明らかとならないことも多い。被相続人としては、遺言を作成するのみならず、その他の資料などを整理し、遺産の範囲について紛争が生じないよう、しっかりとした証拠を残しておくことが紛争の芽を摘むことになる。

遺産相続

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この分野の法律相談

宿泊代金の請求のことでお聞きしたいことがあるのですが、 以前、宿泊されたお客様に宿泊代を請求して2月中にお支払いをお願いしたところ、 まだ振り込みがされてません、お客様に電話したら、「もう少し待ってくれ。」と言われました。 何か法的に措置がとれるものでしょうか? 金額は10万前後です。

法的には宿泊代金の支払請求権があります。 請求をしても任意で支払わない場合は基本的には裁判所に訴訟を提起して判決をもらって、判決に基づいて相手の預金や不動産等の資産を差し押さえて回収せざるを得ないです。 支払督促等の簡便な制度もありますのでご検討してもいいかもしれません。

中村 傑弁護士

借金があり118万位です。元金は50万ですが、利息で膨れ上がってしまいました。 定職になかなかつけなくて、今は真面目に働いています。家庭もあり、3人の子供がいます。 養子に入っています。 この間放置していたせいで裁判にかけたれました。分割り返済を希望で出しましたが駄目だとの判決が届きました。仮執...

判決が出ているので、相手方はあなたの資産を差し押さえることができます。 具体的には、預金ですとか、給与債権、所有不動産などが対象となります。 振込先の口座が分かっているのでしたら振り込んでしまうのも一案ではありますが、あなたに返済する意思があるのでしたら弁済計画を示したうえで振込をして分割返済の交渉をするのが宜しいかと存じます。

中村 傑弁護士

債権回収の料金表

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着手金・報酬金 お受けする仕事や依頼者様のご状況によって、弁護士費用のご相談に応じます。
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お支払スケジュールについて さまざまなご事情を抱えていらっしゃる依頼者様ごとに、負担の少ない支払スケジュールをご案内いたします。ご相談をいただくなかで、費用やスケジュールのご提案をいたしますので、お気軽にご相談ください。
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債権回収の解決事例(10件)

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債権回収の解決事例 1

交渉での回収に必要なこと

相談前

"依頼者の家電販売会社がA会社の社員寮にテレビ、エアコン等合計300万円の商品を収めたところ、この商品代金について、支払いをしてもらえない相談。依頼者から話を聞くとA社から寮の管理会社B社に対して商品代金の支払いはされているとのことだった。

相談後

B社に対して、代金の支払いがなければ、A社に対して、法的措置をとるとの内容証明郵便を発送した。B社の調査によると、さらに寮の管理を任せていた下請けの管理会社C社が商品代金をもって逃げてしまったとのことが分かった。ただ、依頼会社としては、代金の請求先は、A社であることから、支払ってもらえない以上は、A社に対して請求をかけると交渉時に伝えたところ、B社としては、自社のトラブルによって、A社に迷惑をかけることを嫌い、依頼会社に対して、代金全額を支払うことで、和解が成立した。



中村 傑弁護士からのコメント

中村 傑弁護士

法的な面はさておき、交渉の段階で、相手方に指摘されると弱いところがあったので、そこを交渉時に指摘することで、裁判手続き等を取ることなく、依頼者の満足を得られる解決を図ることができた。内容証明を送ってもなんとも思わずそのまま放置する債務者も存在するが、内容証明の中に債務者のウィークポイントを指摘することができる案件については、債務者も放置することができず、その先の手続きまで行かずに本件のように交渉において債権回収を図ることができる。



債権回収の解決事例 2

債権回収における取引先銀行への仮差押えの効果とは

相談前

"下請工事会社が、再三請求したにもかかわらず、元請工事会社から工事代金700万円の支払いを理由もなくしてもらえない相談。


相談後

"当事者間の交渉の結果、支払いを拒否されている点から、内容証明を発送して回収交渉をすることは難しいと判断。相手方元請会社が現在も営業中であることから、同社の取引先銀行の預金口座に仮差押をした。
結果、相手方元請会社の代理人から、仮差押え決定後すぐに、全額支払うから仮差押えを取り下げてほしいとの連絡が入り、全額回収後、仮差押え取り下げをした。"



中村 傑弁護士からのコメント

中村 傑弁護士

債務者が資力がなく支払いをしない場合ではなく、且つ、営業中の会社の場合、取引先銀行口座の仮差押えをすることで、債務者の銀行取引が停止になってしまうことから、これを回避するため、本件のほうに、仮差押え後に和解して早期に回収することができる場合もある。ただ、その効力が強いことから、申立てに当たっては、担保金(請求金額の2~3割)を供託しなければならないので、弁護士費用を含めて、申立てにコストがかかるので、この点の考慮が必要となる。



債権回収の解決事例 3

裁判での回収成功事例(債務者は、あり得ない話をするので要注意!)

相談前

建材会社から販売先の工事会社への未払代金の回収の相談。事前に建材会社は、相手方の工事会社と交渉をし、工事会社が持っている木材を建材会社の関連会社の展示会で販売した代金を未払代金に充てることで合意、販売を実行して、代金に充当した。しかしながら、現在も多額の未払い代金が残っているとのことだった。



相談後

"先に工事会社の本社不動産に仮差押手続きをしたが、すでに先順位の担保権の設定があったことから、ここからの回収は難しいと判断し、裁判(本訴)を提起した。裁判の中で、相手方は、上記の木材の販売の合意はなく、勝手に依頼会社が持ち出して販売した、木材の価値は、未払代金よりも高いと主張した。裁判での証人尋問の結果、木材売却代金を未払代金に充てる合意があったこと、木材の価値も売却代金程度のものであったことが認められ、裁判所で依頼会社の請求額に近い金額を分割で工事会社が支払う和解が成立した。
"



中村 傑弁護士からのコメント

中村 傑弁護士

"このように、裁判では、債務者は、明確な証拠がないことをいいことに、事実を曲げた主張をしてくるケースもある。ただ、事実を曲げた主張なので、丁寧に尋問をしていくとどうしても不自然、不合理な点が出てくるので、この点を、追及することで、債務者側の主張が認められず、依頼会社にとって勝訴的な和解で解決を図れた。
"



債権回収の解決事例 4

資産隠しは見逃さない!詐害行為取り消し

相談前

銀行の債務者会社に対する貸金債権の焦げ付き案件の回収の相談。銀行に対する返済をしなくなった後、連帯保証人の会社代表者が、その妻に所有自宅不動産を贈与したことが、判明した。会社代表者所有の自宅不動産は、債権者からすると、差押え等により債権の回収を図ることができる資産になるが、これを第三者となる妻に贈与されると、実現できなくなってしまう。そこで、贈与を受けた妻に対して、夫との贈与契約を取り消して自宅不動産を夫所有名義に戻せという裁判(詐害行為取消訴訟)提起をするため、準備を始めた。



相談後

まず、妻からさらにほかの第三者に自宅不動産名義が第三者に移転されることを防ぐため、妻が名義を移すことを債権者にいうことができない命令(仮処分決定)を裁判所から出してもらった上で裁判(本訴)を提起した。本件は、支払い能力のない夫の唯一の資産である自宅不動産が妻に贈与されたという、「債務者が債権者を害することを知ってした法律行為」(詐害行為取り消し権の要件)としては、明確なものであったので、債務者(会社代表者)側から貸金債務について支払うことを前提の和解の話が裁判の当初からあり、最終的には、債務者側からの分割弁済の和解で解決をした。



中村 傑弁護士からのコメント

中村 傑弁護士

支払いの滞った債務者は、債権者からの回収を避け、財産を残そうとするため、本件のように親族に贈与をしたり資産隠しをすることがある。このような回収を図る債権者を害する法律行為を取り消して、債務者のもとに財産を戻す請求を詐害行為取り消し権という。本件は、典型的な夫から妻への贈与であったことから、争われることも少なく、早期の回収につながった。ただ、一般的に詐害行為取り消し訴訟は、債務者と他人との間の契約などの行為を取り消すことから、証拠の収集も難しく、なかなか裁判所に認めてもらうことが、難しい形態の裁判であること知っておいていただきたい。



債権回収の解決事例 5

債務者に代わって、請求できる。(債権者代位訴訟)

相談前

"銀行の債務者会社に対する貸付債権の焦げ付き案件の回収相談。銀行に対する返済をしなくなった後、連帯保証人の会社代表者がその所有する無担保自宅不動産に息子を権利者とする根抵当権設定仮登記をした。根抵当権が設定されている以上、依頼会社が差し押さえても、根抵当権が優先するので、自宅不動産からの回収が見込めない状況であった。ただ、親子間で根抵当権設定するケースは、通常考えられず、息子にしても、そんな貸し付けるほどの資産を持っている年齢でもないことから、債権者からの強制執行を妨害する目的で根抵当権設定仮登記を入れたものであると判断し、債務者である会社代表者に代わって(代位)して、登記が虚偽のものとして、その抹消登記請求訴訟を提起した。
"



相談後

裁判では、根抵当権設定に実態があるとの反論が、債務者の息子側から出されたが、客観的にお金が貸し付けられた証拠が一切出されず、会社代表者及びその息子に対する証人尋問の結果、最終的には、会社代表者と息子との間の根抵当権設定契約は成立していないと裁判所に認められ、息子が権利者となっている根抵当権設定仮登記は、無事に抹消された。依頼会社は、抹消登記手続き後、会社代表者の自宅建物からの回収手続きを進め、少なくともこの不動産価値分に関しては、回収に成功した。



中村 傑弁護士からのコメント

中村 傑弁護士

債務者に返済する資力がないとき、債務者は、返済をあきらめてしまって、他から例えば売掛金の請求ができるのにそれを放置して、せっかくの財産をなくしてしまうことがあります。このような場合に、債権者が債務者に代わって売掛金の請求先に請求することができることを債権者代位権といいます。本件では、親子間の担保権の設定契約を存在しないものだろう判断し、親の債務者に代わって息子に対して、登記の抹消請求を求めた、稀なケースでしたが、事実、親子間での貸し借りはなかったものと裁判所に認めてもらい、その時点での最良の解決を達成することができました。



債権回収の解決事例 6

最後の手段、債権者破産申し立て。債務者が謝ってきて、払いますと言ってきました。

相談前

"銀行の債務者会社に対する貸付債権の焦げ付き案件の回収相談。内容証明、仮差押え、裁判(本訴)をしたが、一切の返済がなされたかった債務者に対して、資産が関連会社や代表者親族に流れていると思わせる資料があった。そこで、破産手続きを通じて、流出した資産を取り戻してもらい、ここから配当を受けることを想定して債務者に対して債権者の立場で破産申し立てを行った。
"



相談後

債権者から債務者に対する破産申し立てをした後、債権者と債務者は双方裁判所に呼び出されて、裁判官と面接をする。本件では、この面接時に、債務者が破産することを嫌い、債権者である依頼会社に対して、一部弁済するので破産開始決定前に破産申し立てを取り下げてほしいとの話が合った。依頼会社としては、今まで、何の返済案も出されてこず、交渉もさせてもらえなかったことから、債務者に対して、資産状況のわかる資料とともに和解案を提出するよう話をした。その後、金額面と支払い条件について、債務者との間で合意ができたことから、破産申し立てを取り下げた。このように、今まで、一切の弁済交渉や裁判手続きに出席しなかった資力がないと思われるような債務者に対して、当方から破産申し立てをしたことによって、結果として、破産手続きの場に債務者も出席して、且つ、想定以上の回収が図れる最良の解決となった。



中村 傑弁護士からのコメント

中村 傑弁護士

"通常、破産申し立ては債務者本人が申し立てをする自己破産手続き申立てが頭に浮かぶと思いますが。債権者からも返済不能な状況の債務者に対して破産申し立てをすることができます(債権者破産申し立て)。ただ、この破産手続き費用については、債権者が裁判所に申し立て時に予納することが必要なため、仮に、申立てをした債務者に回収が可能な資産がないようですと、債権者が納めた費用で債務者が破産手続きすることができるだけになってしまい、申し立てた債権者としては、単に損をすることになってしまいます。申し立てるにあたっては、最低でも破産手続きに必要な費用分の資産を債務者が持っているという目途が立ち、且つ、その他本件のように隠された資産を管財人に調査してもらうことで回収可能性がある資産が見つかる目途があることが必要となります。
本件においては、破産手続きに入る前に債務者から和解の申し入れがあったことから、実際、破産手続きに入った場合よりも早期に納得のいく返済を受けることができたので、依頼会社にも満足していただくことができました。"



債権回収の解決事例 7

最後の手段、債権者からの破産申し立て。悪質な債務者からの最後の回収手段!

相談前

"銀行の債務者会社に対する貸付債権の焦げ付き案件の回収相談。内容証明、仮差押え、裁判(本訴)をしたが、一切の返済がなされたかった債務者に対しての債権回収を依頼された事件。債務者代表者が、債務者が返済できない状況になってから新たに新会社を設立し、そこに資産や債権が流れている可能性が高く、また、妻に自動車等の個人資産を譲渡していると思わせる資料があった。
そこで、破産手続きを通じて、流出した資産を取り戻してもらい、ここから配当を受けることを想定して債務者に対して債権者の立場で破産申し立てを行った。
"



相談後

"申立て後、債権者と債務者は双方裁判所に呼び出されて、裁判官と面接をする。債務者及び債務者代表者は、この面接時に、支払出来ない状況にはない等破産手続きを開始することを争ったが、客観的な状況から、支払いができない状況であることは、明らかであったので、破産開始決定が出された。
その後、裁判所で破産管財人が選任され、債務者から新会社への資産流出については、明確な証拠がなかったことから、回収が不可能であったが、債務者代表者からその妻への現金の流出及び高級外車の贈与等が明らかとなり、管財人から妻に対して返還請求の裁判を行ってもらい、この点についての回収を図ることができた。"



中村 傑弁護士からのコメント

中村 傑弁護士

"通常、破産申し立ては債務者本人が申し立てをする自己破産手続き申立てが頭に浮かぶと思いますが。債権者からも返済不能な状況の債務者に対して破産申し立てをすることができます(債権者破産申し立て)。ただ、この破産手続き費用については、債権者が裁判所に申し立て時に予納することが必要なため、仮に、申立てをした債務者に回収が可能な資産がないようですと、債権者が納めた費用で債務者が破産手続きすることができるだけになってしまい、申し立てた債権者としては、単に損をすることになってしまいます。申し立てるにあたっては、最低でも破産手続きに必要な費用分の資産を債務者が持っているという目途が立ち、且つ、その他本件のように隠された資産を管財人に調査してもらうことで回収可能性がある資産が見つかる目途があることが必要となります。
本件においては、債務者は、破産手続きに入るの嫌い、且つ、手続き後も、管財人の業務を妨害する等回収業務を妨害しましたが、裁判所、管財人、申立代理人が協力して、債務者らの不正な財産隠しを明らかにして、流出した財産を回復し、これを換価することによって破産手続き費用分はもちろんのこと、それ以上の一定額の債権金額の回収を図ることができ解決しました。"



債権回収の解決事例 8

不動産強制執行。韓国会社の忘れ物。別荘差押え

相談前

韓国の銀行が韓国の会社に対して融資したが、同会社が事実上倒産、代表者も行方不明となっているとのことであった。ただ、担保として同社が購入していた別荘があり、その強制競売手続きをしてほしいとの相談。なお、韓国の弁護士事務所(日本語ができる弁護士がいる。)を介しての相談であり、契約書等資料は、同事務所経由で送ってもらうこととなった。



相談後

韓国の弁護士事務所の弁護士と打ち合わせの上、残債権金額、利息、損害金等確定の上、担保権実行の強制競売申立。申立書に添付する韓国銀行の代表者の資格証明書、委任状、債務者の韓国会社の会社謄本等韓国語記載の文書は、すべて訳文を添付した。次に、強制競売開始決定の送達をすることになるが、韓国内の会社本店所在地に送達することが必要となるので、海外送達の手続きをとることになる。この手続きは、半年くらいかかるので、時間にゆとりをもっておく必要がある。ただ、相談時にあったように、債務者の代表者は、行方不明のことから、半年かけた手続きでも、最終的には債務者には送達されることなく、債務者の住所がわからないことを裁判所に書面で提出したうえで、公示送達(裁判所の掲示板に掲げることで送達ができたとするもの)手続きにより送達完了となった。ここで、やっと売却手続きに入ることができ、後は、通常の競売事件と同様の手続きで進み、買受人が出てきてくれたことで、無事、配当を得て、本件事件が解決した。



中村 傑弁護士からのコメント

中村 傑弁護士

当事者に国外の法人等が入る場合は、裁判所の提出書類の確認やこれに訳文を付けるなど、申立段階から、日本国内だけで終わる事件に比べて時間と手間がかかります。また、海外への送達は、裁判所から国際郵便で簡単に送る手続きではなく、最高裁判所経由で何個も館長を経て行われるため、大変時間がかかるので、この点を理解していただいた上、時間にゆとりを持って手続きに入る必要があります。



債権回収の解決事例 9

個人の債権者から回収できた事例

相談前

相談者は定年退職後、知り合いの中小企業A社に顧問として在籍し、取引先を紹介するなどしていた。その中で、A社の資金繰りが苦しくなったとのことで、個人的にA社を債務者、A社代表Bを連帯保証人として数度にわたり、数百万単位のお金を貸してあげた。ただ、それぞれの返済期限が来ても、Bは、待ってくれというばかりで、返済をしてくれず、最後は、連絡も取れなくなってしまったとのことだった。そこで、この全額の回収をしてほしいとの相談があった。



相談後

相談後、相談者がA社顧問という立場で、なおかつ、A社の主要取引先を紹介したのがもともと相談者であったことから、A社のこれらの取引先会社に対する売掛金の金額や支払時期が明らかであったので、Bの自宅不動産と同時に、A社の取引先に対する売り掛け債権を仮差押えする申し立てをした。決定が出た後、Bは、支払いを期待していた取引先からの入金がなく、会社が立ち行かなくなることから、和解の申し入れの連絡をしてきた。A社およびBの支払い能力の関係から早期の回収は、難しかったが、分割払いによる和解が成立し、本件は解決となった。



中村 傑弁護士からのコメント

中村 傑弁護士

個人間及び個人間の貸し借りは、経験上、回収率が企業間の問題よりも、若干低い印象をもっております。それは、付き合いで貸してしまっていることもあり、書面をきちんととっていなかったり、相手の資産状況を把握していないことが原因にあるとおもわれます。本件は、借用書をきちんとその都度とっており、また、たまたま、会社の顧問の立場で相手の取引先からの情報を得ることができたので、解決まで至りましたが、通常であれば、ここまでうまくいくケースは難しいと思われます。個人間の貸し借りは、少なくとも、裁判までやって回収したいと思う金額までは、貸さないようにしたほうがいいでしょう。



債権回収の解決事例 10

建築工事代金の回収について

相談前

相談者は、設備工事会社(下請け)で相手方はその元請会社、工事着工後、追加工事が発生し、その追加工事代金の合意がきちんととれないまま、納期の関係で工事が進められ、完成後、追加工事代金を元請会社が支払わないことで、相談があった。相談者は、追加工事の見積もりを発行して、先方もこれを了承したことから工事を進めたことであったが、先方は、追加工事代金が発生していることは認めているが、工事内容に不備があり、その見積金額の支払いはできないとのことであった。



相談後

相談後、見積金額を請求金額として訴訟を提起した。他方、相手方は、工事内容に不備があり、見積金額分の工事が完成したとは言えないこと、逆に損害が発生していること等の反論をしてきた。相手方が建設工事の工事内容に不備があると反論してきたことから、通常訴訟ではなく、専門家(建築士等)を入れた建築調停事件へと変更された(付調停)。専門家が入って追加工事の内容を精査した結果、こちら側の工事の不備は認められず、見積金額からは多少の減額はあったものの、勝訴的内容での和解が成立した。



中村 傑弁護士からのコメント

中村 傑弁護士

債権回収にも貸金のように単に色のないお金を請求するのではなく、建築工事代金請求のような、専門性のある工事内容が争いの種になる請求事件は、通常訴訟には進まず、建築士といった専門家が関与して進められる建築調停に手続きが変更される場合があります。これは、建築については専門家ではない裁判官・弁護士だけで裁判を進めるのではなく、専門家を関与させることによって審理を充実させ、迅速な解決を図るため設けられた制度です。これによって、専門家の観点から争いになっている部分が早期に発見され、それについての双方の言い分を早期に整理することができます。この場合の対処方法ですが、当たり前のことになりますが、やはりこちらも専門家を同席させることが一番となります。本件では相談者も設備工事の専門家であったことから、専門委員の指摘に対して事前に準備して、的確に回答をすることができたので、こちら側の主張が裁判所に通る形で進めることができ、相談者も納得する形での和解での解決を図ることができました。



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