誹謗中傷をはじめネット問題に豊富な実績。依頼者の悩みを受け止め、安心と納得の解決を提供
紛争解決のプロセスに興味を持ち、弁護士の道へ。山の上のキャンパスで勉強に打ち込む
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
大学は法学部でしたが、入学したタイミングでは弁護士になることはあまり考えていませんでした。就職先の選択肢が広いから、というのが法学部に入った正直な理由ではあるのですが、実際に法律の勉強を始めてみると、理屈立てて物事を考えて紛争を解決するプロセスがおもしろいと思ったんです。周りと比べて理解が早く、勉強を教えたりすることもあったので、法律に関する仕事は自分に向いているかもしれないとも感じていました。
最初は「将来の選択肢として弁護士もありだな」という感覚でしたが、司法試験に向けて勉強する友人や先輩から刺激を受けて、弁護士を目指す気持ちがだんだん強くなっていきました。
ーー学生時代に打ち込んでいたことはありますか。
高校3年間はハンドボールをやっていたので、大学でもハンドボールのサークルに入っていました。もう一つ、法律相談室というサークルも掛け持ちしていました。毎週土曜日に市民の方から無料で法律相談を受けて回答するというものです。顧問に弁護士の先生と法学部の教授がついていてくれたので、先生方からアドバイスを受けつつ、自分たちなりに考えた回答をお伝えしていました。
大学2年から4年までは焼肉屋でアルバイトをしていました。お客様と接するときの振る舞い方や言葉遣いを学ぶことができ、今の仕事にも活きています。サークルもバイトも当時は「将来のためにやっている」という感覚はなかったのですが、振り返ってみると今につながっていて、経験しておいてよかったなと思います。
ーーロースクール時代の思い出はありますか。
私が通っていた神戸大学のロースクールは山の上にあり、キャンパスの周りにはコンビニも居酒屋も全くなかったんです。誘惑がない分、勉強するには最適な環境で、ロースクールの友達と朝から夜遅くまで一緒に勉強したり、ゼミを組んで議論したりすることが基本的な生活スタイルでした。
試験前は特に勉強漬けで、深夜2時まで学校で勉強して、一旦家に帰って朝8時にまた登校して勉強する…というなかなかストイックな生活をしていました。体力にはある程度自信があるので、今でも緊急のご依頼などは夜遅くまでかけて対応させていただいています。
ネット問題に注力、エンタメ企業の顧問先も多数。迅速かつ真摯な対応がモットー
ーー現在注力している分野と、その分野に注力している理由を教えてください。
主に2つあり、1つはインターネット関連の案件です。誹謗中傷の書き込みをした投稿者の特定や投稿の削除、逆に書き込みをしてしまった方の弁護などをおこなっています。現在、インターネット関連の案件についてはマネージャー的なポジションを任されていて、私が扱う案件の6〜7割がこの分野の案件です。
もう1つは企業法務です。主に顧問先の企業から相談を受けた場合に、必要なサポートを提供しています。顧問先の業種として多いのはいわゆるエンタメ企業です。ゲーム制作会社や映像制作会社、あとは芸能事務所と呼ばれる、タレントさんを抱えてその方々のマネジメント業務をしているクライアントからの相談を受けています。
これらの分野に注力しているのは、私自身が元々、ゲームやアニメといったエンタメコンテンツが大好きだからです。司法試験の選択科目も著作権や知的財産権でしたし、今の事務所に入所したのも、インターネット問題に強く、エンタメ業界に携われることが大きな理由でした。
インターネット関連の案件も、基本的に依頼者の大多数はエンタメに関係する方です。配信活動をしている方や芸能人の方から、「誹謗中傷を受けた」「炎上してしまった」といった相談を受けて対応することが多いです。事務所を通して「うちのタレントが誹謗中傷で悩んでいるので、対応してほしい」などの相談を受けることもあります。
ーー仕事をする上で心がけていることを教えてください。
インターネット関連の案件はスピード感が求められるので、迅速な対応を心がけています。たとえば、誹謗中傷の書き込みをした投稿者を特定するには、通信の履歴を遡る必要があるのですが、投稿から3か月くらい経つと、通信会社が保管している履歴が消えてしまうんです。履歴が消えると特定が不可能になってしまうので、依頼を受けたらすぐに対応を進める必要があります。
ただ、例えば大量の書き込みがされていて、それぞれの内容について争うような場合は特定に膨大な時間と手間がかかります。私1人ではスピード感に限界がありますが、当事務所にはインターネット関連に詳しい弁護士が複数所属しているので、マンパワーが必要な案件は複数名でチームを組んで対応しています。
もう1つ大切にしているのは、依頼者と真摯に向き合うことです。投稿者を特定した後にどういった責任を追及するか、どんな着地点を目指すべきかーー。解決の方針を決めるには、依頼者がどんなことに悩み、苦しんでいるかを理解することが重要です。
誹謗中傷の被害を受けた方は、心の底から傷つき、悩んでいます。まずは丁寧に話を聞いて気持ちを受け止めた上で、解決の道筋を見出したいと思っています。
VTuberの人格権をめぐる画期的な判決を取得
ーー仕事をする上でやりがいを感じるのはどんなときですか。
誹謗中傷の被害に遭っている方から依頼を受けて対応した結果、投稿者から謝罪を受けたり、慰謝料を支払ってもらったりという形で解決できた。このような場合は、依頼者の方に満足いただけるので私としても嬉しいです。
ですが、それ以上にやりがいを感じるのは、私が入って対応したことで、誹謗中傷の抑止ができたときです。「先生に対応してもらったら、誹謗中傷がピタッと止みました」「今まで毎日のようにひどい書き込みをされていたけど、最近はほとんどなくなりました」というお声をいただいたときに一番、この仕事をしていてよかったと感じます。
ーー弁護士として活動してきた中で、印象に残っているエピソードを教えてください。
一番印象に残っているのは、弁護士になりたての頃に担当した、VTuberの方の情報開示請求(SNSやネット掲示板の運営者などに対して、投稿者の氏名や住所を開示するよう求める手続き)の訴訟です。
VTuberとは、顔や名前を出さず、キャラクターを通じて動画配信などを行っている人のことです。依頼者は、VTuberをやっている人、いわゆる「中の人」でした。誹謗中傷の被害を受けていて、書き込みの投稿者を特定したいということで依頼を受けました。
この案件では、顔も名前も出していない中の人に対して、そもそも人格権の侵害が成立するのか、情報開示請求が認められるのかが争点になりました。わかりやすく言えば、キャラクターへの誹謗中傷は中の人に向けられたものと言えるのかどうかがポイントになったのです。
当時は先例の積み上げがほぼなく、裁判所に対して、「VTuberとは何か」を理解してもらう段階からスタートしました。VTuberは見た目は2次元のキャラクターですが、実際に演じているのは中の人、つまり生身の人間です。
中の人自身がゲームをしたり、視聴者と話したりする中で、感じたことを自分なりに表現するのがVTuberの活動です。単に用意されたセリフ通りの配信をしているわけではなく、中の人の人格がしっかりと活動に反映されていることを裁判所に丁寧に説明しました。
その結果、キャラクターに向けた投稿であっても、本人の人格権を侵害していることが認められ、投稿者の氏名などの開示を命じる判決を取得できました。裁判例上、中の人への人格権侵害が認められたのはおそらく初めてということで、メディアでも大きく取り上げられました。
事務所に入ったばかりの頃に任されて、過去に例がないものを証明するという大変な案件でしたが、最終的にいい結果につながり、とても印象に残っています。
ネット問題で悩んでいる方の期待に添えるサービスを
ーープライベートについても伺います。休日の過ごし方やご趣味を教えてください。
ゴルフが趣味で、週末は友人とゴルフをしたりレッスンを受けに行ったりすることが多いです。都内だとあまり広いゴルフ場がないので、レッスンは個室で、シミュレーターを見ながら練習しています。身体を動かすと心身ともにリフレッシュできるので、私にとって欠かせない時間です。ちなみに、最近シングルプレーヤーになりました。
ーー今後の展望をお聞かせください。
社会の中で誹謗中傷被害は広がっていて、過激な書き込みもどんどん増えています。クリエイター活動をしている方は以前から誹謗中傷のターゲットになりやすい傾向がありましたが、今は飲食店やクリニックなども、口コミサイトやGoogleマップの評価で日常的に誹謗中傷や風評被害のリスクに晒されています。誰にとっても他人事ではありません。
誹謗中傷はしっかりと対応をすれば必ず抑止できます。そのことを、エンタメ関連の活動をしている方はもちろんのこと、お店などを経営している方にもぜひ知っていただきたいです。
すでに被害を受けている方には、投稿者の特定や削除請求など、被害を回復するために必要な対応ができればと思います。悩んでいる方に対して、しっかりとご期待に添えるサービスを提供し続けたいです。
ーートラブルを抱えて悩んでいる方へのメッセージをお願いします。
トラブルを解決するためにご自身で対応してみようとする方も多いかと思いますが、自分でやるとなると、どうしても精神的な負担が大きいです。1人で抱えず、「こんな内容で相談してもいいのかな」と思うようなことでも全く問題ないので、一度専門家に相談していただければと思います。
もし、弁護士には対応が難しいとしても、例えば「こういう状況になれば法的に対応できると思います」という提案や、別の専門家を紹介できることもあります。そこから解決への突破口が開けることも十分に考えられます。
インターネット関連の相談であれば、掲示板、SNS、動画サイトなど多くの媒体について対応実績がありますし、手続きも網羅的におこなってきました。これまで積み重ねてきた経験を活かして、お悩みを解決する最善の方法を提案します。多様な業界の方々の相談・依頼に対応してきたので、依頼者と共通言語で話せることも私の強みです。「話が通じやすい弁護士だな」と感じていただけると思います。
相談のハードルはなるべく低い状態でいたいと思っていますので、どのようなことも、お気軽にご相談ください。