税務案件のワンストップ対応が強み〜どんな事件にも突破口を見出し、最善の解決に向けて尽力
税法のおもしろさに目覚めた学生時代
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
企業に就職して仕事をするという働き方が自分の中でしっくりせず、子どもの頃から、「将来は資格を取って独立して働きたい」と考えていました。司法試験に挑戦しようと決めたのは高校時代です。せっかくなら難関と言われる資格試験に挑戦したいと思い、司法試験突破を目指して法学部に進学することにしました。
とは言ったものの、学部生時代は、勉強だけではなくサークルなどの課外活動も楽しんでいました。友人と草野球をしたり、鉄道が趣味なのでメンバーを募って鉄道サークルを立ち上げ、ローカル線の旅に出たりしていましたね。
本格的に司法試験の勉強を始めたのはロースクールに入ってからです。真剣に勉強しつつ、ほどよく遊んで息抜きもして、充実した日々を送っていました。
弁護士になり、2年半ほど都内の法律事務所で経験を積んだのち独立しました。
ーー事務所名が「神田小川町法律会計事務所」で、弁護士資格とともに税理士資格もお持ちと伺っています。税金に関する案件に力を入れているのですか。
はい、税務案件は私の注力分野です。学部生時代に税法を専攻していて、当時から、弁護士になったら税務に関する仕事をしてみたいと思っていました。税法のおもしろさは、数字で明確に結論を導けるところです。ある問題について考えるとき、法的な理屈だけではなく数字でも根拠を示せるところが他の法律にはない特徴だと思います。
独立にあたって何を強みとして打ち出そうかと考えたときに浮かんだのが、税務案件でした。もともと興味を持っていた分野ですし、この分野に取り組む弁護士はそれほど多くないため、メインで手がけることで他の事務所との差別化をはかれると思ったんです。
税務調査の段階から受任し、事件終了まで一貫して対応
ーー税務案件について、具体的にはどのような相談が寄せられるのですか。
1つは税務調査に関する相談です。たとえば、「国税局から税務調査の連絡が来たが、どうすればいいのか」「調査官との間で意見が食い違い、修正申告を求められたが納得できない」というような相談が寄せられます。
税務調査はたいてい、税理士の先生が対応することが多く、弁護士が介入するのは調査後の審査請求や裁判からというケースが多いです。しかし当事務所では税務調査の段階から一貫して私が対応します。税務を扱う法律事務所は他にもありますが、この点は当事務所ならではの特徴だと考えています。
税務調査から弁護士が入るメリットの1つが、和解的な解決をはかれることです。税務事件は審査請求や裁判に発展すると和解で終了することはできず、基本的には判決まで争うことになります。
判決まで争う場合、依頼者が費やす時間や費用の負担はとても大きくなります。私の経験上、そこまでの負担をかけて裁判を戦うよりも、和解的な解決で終わらせる方が依頼者のメリットになる案件は多く存在します。税務調査の段階は和解的な解決をはかれる唯一のタイミングで、これを逃すと判決まで争うことになります。
税務調査の段階で受任し、なるべく早い段階で見通しを立て、判決まで争うべきか、和解的な解決で終わらせるべきかを見極めます。依頼者の意向も踏まえた上で、和解の方向で進める場合は、税務署に対して依頼者の主張を適切に伝え、お互いに歩み寄れるポイントを探して一部を修正申告するという形での解決を目指します。
ーー税務調査から弁護士が介入することで、より柔軟な解決がはかれるのですね。他にはどのような依頼を受けているのでしょう。
脱税事件や税理士賠償事件など、税務に関する案件は一通り手がけています。税理士の先生でもあまり扱わないような特殊な案件にも対応しているので、税金に関して困りごとがあれば何でもご相談ください。
どのような案件でも諦めず、依頼者が真に満足できる結果を追求する
ーー仕事をする上で心がけていることを教えてください。
見通しが厳しい案件であっても決して諦めないことです。
弁護士として経験を積むと、相談を受けた時点である程度の見通しは立てられます。ただ、「この案件はちょっと難しいな」と思った案件でも、対応する中で解決の糸口をつかむことができ、最終的にはこちらに有利な形で解決するケースは少なくありません。
過去のデータにとらわれず、できる限り状況を打破する方法を探し出し、最大限、依頼者の希望を実現できるように対応を進めること。それが私の信念です。
ーー依頼者とコミュニケーションを取る際に気をつけていることはありますか。
要点をわかりやすく伝えることです。
以前は、限られた時間の中でできるだけ多くの情報を伝えようとしていました。ただ、そうするとどうしても早口になりやすく、説明の丁寧さとの両立が難しいことに課題を感じていました。依頼者としても、情報量が多いと本当に大事なことがわかりにくいのではないかと思い、今は要点を絞り、1つ1つのポイントについてじっくり説明することを心がけています。
税務案件では、法律用語に加えて税金や会計の用語など、一般の方にとって馴染みがない言葉や考え方について説明が必要な場合が多いです。できるだけ難解な言葉を使わず、依頼者の反応を見ながら表現を変えたりして、本当に納得してもらえるまで何度でも説明するようにしています。
ーー弁護士として活動してきた中で、印象に残っているエピソードを教えてください。
案件数が多いのは税務分野ですが、相続や離婚など一般民事事件を手がけることもあります。その中でも、ある不貞の慰謝料請求の案件は特に印象に残っています。経済的な利益を得るだけではなく、感情的にも納得できてこそ、依頼者が本当に満足できる解決につながると実感した案件です。
私は不貞相手に慰謝料を請求する側の代理人を務めていました。相手方は慰謝料の支払いに同意していて、金額としても妥当でした。依頼者も金額には納得していましたが、気持ちの上で和解を受け入れることができず、「判決まで徹底的に争いたい」と希望していました。
ただ、判決まで争うとなると、和解で終わるよりも依頼者の時間的・金銭的負担が大きくなります。場合によっては慰謝料の金額が下がってしまう可能性もあり、依頼者にとってメリットがあるとは考えにくい状況でした。
今後の方針について依頼者と話合いを重ねる中で、依頼者が相手方にやり場のない不満や怒りを抱えていて、その思いを発散できず苦しんでいる様子が見て取れました。そこで依頼者に、「次回の期日で、相手方とその代理人、裁判官に対して、今抱えている思いを話してみてはどうですか」と提案してみたんです。依頼者が同意してくれたので当日は一緒に出廷し、本人の口から、今まで抱え込んできた思いを全て話してもらいました。
わだかまりを全て外に出せたことで、依頼者の中で気持ちの整理がついたのだと思います。最終的には和解を受け入れるという結果に至りました。後日、依頼者から「言いたかったことを相手方に全て伝えることができ、気持ちが晴れました。本当にありがとうございました」と感謝の言葉をいただき、とても嬉しかったですね。
依頼者の経済的な利益を追求することは弁護士として当然の役割です。ただ、依頼者からすれば、一定程度のお金が支払われて金銭的な解決はできても、感情的には納得いかない場合も多々あります。
何が満たされれば本当に納得できる解決につながるのかは、依頼者によって異なります。1円でも多くお金を支払ってもらえれば満足なのか、お金よりも気持ちの上での整理をつけることが大事なのかーー。依頼者と対話を重ねる中で、その方が真に求めていることを見出し、実現に向けて力を尽くす。それこそが弁護士が果たすべき役割なのだと実感した案件です。
「まだ大丈夫」と思えるうちにこそ、相談してほしい
ーープライベートについても伺います。休日の過ごし方や趣味を教えてください。
鉄道好きの弁護士・検察官・裁判官で構成される団体に所属していて、休日はそこでの活動に参加することが多いです。鉄道の旅を楽しむこともあれば、鉄道博物館に行ったり、模型を作ったりすることも。少しでも鉄道に関係する企画であれば何でもありの自由な団体です。私も積極的にイベントを企画しています。
税理士会の支部でも同じような団体を立ち上げ、並行して活動しています。税理士会では野球部にも所属していて、練習や試合に参加することもあります。仕事から一旦離れて趣味に没頭することで、心身がリフレッシュされますね。
ーー今後の展望を教えてください。
これまでと同じように、誠実に1つ1つの案件に対応することです。いつか世間で話題になるような案件で成果を残せたらいいなと考えることもあります。ただ、そういった大きな成果も、日々の業務を1つ1つ積み重ねたからこそ得られるものだと思います。
私を信頼して案件を任せてくださった方々の期待に応えられるよう、全ての案件に全力で取り組む所存です。
ーー法律トラブル抱えて悩んでいる方に向けて、メッセージをお願いします。
ご自身の悩みについて、「大した問題ではないから、弁護士に聞くまでもないだろう」と思っているなら、まさにその段階で相談に来ていただきたいです。
時間やお金をなるべくかけずに問題を解決するためには、「まだ大丈夫だ」と思えるうちに適切な対処をすることが重要です。大事に至ってからでは、弁護士が入っても意向に沿う結果につながらなかったり、解決までに費やす時間やお金の負担が大きくなったりする可能性があります。
病気で考えるとわかりやすいと思います。軽症のうちに病院に行き、症状に合った薬を処方してもらって適切に服用すれば、1週間程度で治るでしょう。しかし、かなり悪化してから病院に行った場合、薬を飲むだけでは治らず、手術を余儀なくされるかもしれません。
法律トラブルも一緒です。少しでも「心配だな」「今は大丈夫だけど、このまま放っておいていいのかな」などと思うことがあれば、気兼ねなく弁護士に相談してください。目に見える問題が生じていない段階でわざわざ弁護士に相談するのは面倒に感じるかもしれませんが、一歩踏み出していただければ、圧倒的に最短ルートで問題を解決できます。いつでもお気軽にお問合せください。