宮島 渉 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
私は、弁護士になる前は、司法書士をしていました。私は、幼い頃からサラリーマンには向かないと思っていたのですが、大学時代になりたい職業を見つけられなかったため、2年くらいで取れそうで独立できる資格、という安易な理由で、司法書士を選びました。
もっとも、司法書士は、なってみると非常にやりがいのある仕事で、私は満足して働いていました。弁護士になろうと考えたのは、私がスキーム作りを担当した企業法務の案件について、訴訟が提起されたことがきっかけでした。
私は、そのスキームにとても自信をもっていたのですが、司法書士では、自ら代理人となって応訴して、そのスキームの正しさを証明することはできません。また、スキームは作るが、訴訟になったら知らん、というのは無責任で、クライアントのためにならない気がしました。そこで、弁護士になろうと思ったわけです。
なお、私は、大宮法科大学院の夜間コースの出身であり、昼は司法書士の仕事をし、夜に通学して弁護士になりました。私は、仕事を辞めてロースクールに行く勇気はありませんでしたので、もし、夜間のロースクールがなかったら、きっと弁護士にはなっていなかったと思います。
今までの経験と現在の仕事状況
今までも現在も、中小・ベンチャー企業の法務案件が多いです。具体的には、契約書の作成・チェック、相談対応、債権回収、内紛対応、株主総会支援、M&А関連業務、風評被害対策等です。企業法務以外は、相続、離婚、不動産に関する紛争が多いです。弁護士業務と関連のあるものについては、登記業務もお受けしています。
これまで関与した案件で特に印象的だったのは、インターネット上の風評被害対策です。たとえば、「2ちゃんねる」の書き込みを削除したり、Googleで自分の名前を検索すると犯罪を連想させるワードが表示される場合に(サジェスト機能)、そのワードを表示させなくすることなどです。
インターネット上の書き込み等は、瞬時に世界中に広まってしまうことから、企業や個人の風評に甚大な被害を及ぼします。そのため、対策の必要性が非常に高いのですが、その一方で、技術的・国際的に難しい問題も多いことから、取組み甲斐のある分野だと思います。
仕事をする上で意識していること(信条・ポリシーなど)
クライアントにファンになってもらうことを目指して仕事をしています。良い結果を出すために最善を尽くすのはもちろんですが、結果に至るプロセスも大切にするようにしています。
具体的にいえば、クライアントへの説明の仕方・内容・頻度を工夫するとか、打ち合せの時間・場所・方法等に配慮するなど、クライアントに安心・満足してもらえるよう、できる限りのことをするよう心掛けています。
また、私の出身ロースクールは、学長自ら法曹倫理の授業を担当するなど、法曹倫理の教育に熱心だったこともあり、私は、いつも、自分の行動は弁護士として適切かと、自問自答しながら仕事をしています。
関心のある分野
まず、アーリーステージの企業の支援に興味があります。日本を、一代でGoogleやAppleのような企業を創れる夢のある国にしたいです。
もちろん、弁護士の頑張りだけで、そのような国にできるわけではありませんが、日本が、米国に比べ、弁護士によるアーリーステージ企業への支援が不十分なことは明らかであり、そのことが、ここしばらく日本が世界的な企業を輩出できていない一因になっていると思われます。そのため、この状況を変えたいと思っています。
次に、先ほど述べましたように、インターネット上の風評被害の問題に関心があります。
最後に、行政事件に興味があります。行政も人が運営するものである以上、間違うこともあれば、不正が行われることもあります。それゆえ、行政が正しく運営されるためには、市民によるチェックと是正が不可欠であり、その手段として、行政訴訟などの法的手段が非常に重要です。そこで、弁護士は、積極的に行政事件に関与していかなければならないと考えています。