黒嵜 隆 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
大学時代のオートバイ事故がきっかけです。それまではマスコミ関係に就職することを考えていました。しかしバイク事故で脊椎損傷を負い、下半身の自由が利かなくなり車イスの生活を送ることになりました。
当時、まったく先が見えず、就職先もなく、自暴自棄になった時期もありました。しかし車イスでも資格を取れば自分の道が開けると考えて、どうせ目指すなら一番難しいといわれている司法試験を目指そうと思い立ちました。当時は強く弁護士になりたかったというよりも、自分を生かす道として弁護士という職業が思い浮かんだということだと思います。
学生時代、勉強をする中で工夫したこと
学生時代はとにかく遊んでいました。弁護士になるつもりはなかったので、当然司法試験に向けての勉強はやっていませんでした(笑)。当時はマスコミに興味があり、テレビ局でADのアルバイトやスタントマンのアルバイトをしていました。
受験時代に苦労した話や、勉強をする中で工夫したこと
それまで全く司法試験の勉強をしておらず本当に一からのスタートだったので、初めは分からないことだらけでした。最初に司法試験を受験したのが24歳だったのですが、結果は当然不合格でした。それから毎年挑戦しましたが、なかなか合格せずに心が折れてしまいそうになることもありました。しかし、自分は出来る!という全く根拠のない大きな自信はありました。
大切なことは、まず自分を信じて絶対に受かると思うことです。そして事務所で働いて いる自分や、独立したい人は独立しているイメージを具体的に描くことが大切だと思います。仰々しい「やる気」というものではなく、自分をそそのかして“その気”になることが結果に結びつくと思います。
司法修習時代の経験や思い出
司法修習生はどこへ行っても大切にされるので、様々な経験をさせてもらい楽しかったです。実際に事務所を見ることでより自分が働いているイメージが湧きました。事務所へ行き、仕事の大枠が見えることも貴重な経験でしたね。 修習時代は友達がたくさん出来ました。また、様々な業種の人とお酒を飲みに行き人脈作りに励みました。
弁護士になりたての頃に苦労したこと
司法試験に合格しても就職はやはり大変でした。法律事務所はビルの一室にあることが多く、物理的に車イスでの移動が大変でなかなか就職先が決まりませんでした。結局30カ所程当たり、やっと受け入れてくれる事務所が見つかって、弁護士としての第一歩を踏み出すことができました。事務所のボスは事務所のトイレのドアの幅を広げてくれる等様々な配慮をしてくれました。
就職が決まってからも車いすが弁護士としての活動が十分にできるのかという不安はありましたが、考えてもしょうがない、やるだけだと思って、常にプラス思考で全力で仕事に取り組みました。
依頼者に対して気を付けていること
常に、どうすれば依頼者の方に満足して頂けるかを考え行動しています。企業であっても個人であっても、法律上の問題を抱えそれをどう処理すれば良いのか悩み、私のところへ相談に来られます。勿論法的に的確なアドバイスをすることが前提です。
しかしただ法的な話をするだけでなく、+α相談したことにより少しでも気持ちを楽にもって欲しいと思っています。依頼者の方が考えていることと私の考えが一致しない時でも、なるべく気持ちを察しながら接するようにしています。
休日の過ごし方
時間があれば旅行に行ったり、温泉に行ったりします。買い物にもよく行きます。
ブルースとお酒が大好きなのですが、趣味が高じ六本木でブルースを流すバーを経営しています。車イスでもリラックスして楽しめる空間になっています。
関心のある分野
障害のある人の人権です。障害があることによって社会から疎外されることはあってはならないと思います。自分を生かす仕事が出来、自由に好きな場所に行ける社会にするために社会的なインフラ、労働環境、教育環境などの整備が、その根拠となる法律とともに必要です。障害があってもなくても、お互いに尊重しあう社会であって欲しいです。
弁護士に最も求められると思う力
抽象的ですが、人間力です。事件の解決は弁護士の個性によって違ってきます。何かの縁があって私の所に相談に来て頂いているので、その人の抱える法的な問題を解決したい、そして、満足して頂きたいと思います。
そのためには、法律の知識だけでなく人間力を高めることが大切だと思っています。
ページを見ている方へのメッセージ
弁護士は法律のプロです。法律的な事柄で何か迷ったら、自分で色々と考えるよりも弁護士に相談して欲しいです。私も、もっと相談しやすい弁護士を目指していています。
どんなことでも気軽に相談して欲しいですね。