高池 勝彦 弁護士 インタビュー
弁護を目指したきっかけ
私は大学卒業後、大学に残りたいと考えていましたが、残ることができませんでした。それで、司法試験を受けて、法曹界を目指すことにしました。裁判官の話もありましたが、弁護士になると決めていました。
印象に残っている事例
私は今までに南京大虐殺事件に関わる事件をいくつか扱いました。ある1つの事件は、南京で戦っていた兵隊の人が、その友人に非常に残虐な方法で中国人を殺したというようなことを本に書かれたという内容でした。
そのような事実はないとして、友人相手に裁判を起こし、これは名誉棄損で勝訴しました。これは、数多く扱った事件のうち、やはり勝ったため印象に残っています。
負けた事件では、百人斬り訴訟があげられます。百人斬りとは、南京で日本軍将校2人が日本刀でどちらが早く中国人を100人殺せるか勝負したという事件で、現在ではこの事実自体はなかったとされています。
そして、その百人斬りの内容の記事が9年前の新聞に掲載されたことを理由として、2人の将校は南京のBC級戦犯裁判で死刑判決が下り、処刑されてしまいました。
その百人斬り事件があったということを、最近になって、新聞社が出版した本の中で扱ったため、その2人の将校の遺族らが名誉棄損だと訴えたのですが、これは敗訴してしまいました。これは勝った一方の事件と異なり、本人ではなく、遺族からの名誉棄損の訴えであるということが大きく関係したのだと思います。
仕事の中で嬉しかったこと
裁判などで問題が解決した後も関係が続き、いまだに感謝されていることです。
弁護士になって大変だと感じること
私は個人事務所ですので、事務所の経営が難しいですね。また、依頼者とのトラブルも大変です。いい信頼関係を保っていかなければ、急に訴えられることもありますから、責任をもって仕事をしなければいけません。懲戒処分が下される件数は少ないですが、鋼紀委員会にかけられる件数は年間で何百件もあるのです。
休日の過ごし方
土日も大抵事務所に来ています。仕事がたまってしまうので、大晦日や元旦も毎年来ていますね。
趣味は音楽鑑賞です。フルートやコーラスなどは今も続けています。また、囲碁もしますし、健康のために泳いだりもします。
弁護士としての信条・ポリシー
公平に扱うということです。弁護士は依頼者を守るために仕事をしますが、場合によっては依頼者に譲歩することを勧めることもあります。もちろん、依頼者側が聞き入れずにそのまま主張していく場合もありますが、辞任するということも何件かでしたがありました。
依頼者に対して、気をつけていること
依頼者の利益と公平とのバランスに気を遣っています。
今後の弁護士業界の動向
弁護士を増やしすぎているので、これから大変になってくると思います。アメリカのように企業内弁護士も多くなると思います。今までは人数が少なかったため広く浅くやる弁護士が多かったですが、これからは得意分野をもつことが大切ですね。レベルが低下しないか少し心配しています。
悩みを抱える方へのメッセージ
敷居が高いなど思わず、今は弁護士ドットコムのようなサイトもありますし、気軽に相談してください。何か問題があったらすぐ来てください。