青木 康國 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
父親が弁護士を目指していましたが、夢を果たせなかったので自分が代わりに弁護士になろうと思いました。
また、リンカーン物語という本を読みましたが、リンカーンが大統領になる前に弁護士として活躍していることを知って弁護士の仕事に魅力を感じました。
印象に残っている案件(事件)
4つあります。
(1)ある殺人事件が印象に残っています。加害者が心神喪失のために刑事的には起訴されなかった事件ですが、加害者の両親の監督責任を追及して損害賠償を求める民事裁判を被害者側が起こしました。
加害者の両親は、1審で勝訴し控訴審で十分勝てる見込みがあるなかで、被害者の両親にお金を払わないと自分の気持ちが治まらないという気持ちから和解をして、不動産を譲渡してまで和解金を支払いました。その時に法律が紛争解決の万能手段ではないと感じました。
(2)ある貸金返還請求事件では、借主の代理人で、返したことを直接証明できなかったので、帳簿書類を書証として、返還を論証し勝訴したことがあります。結審前の和解話に相手方代理人が乗ってきませんでしたが、敗訴後は控訴をしてきませんでした。その後、相手方代理人と話をする機会がありましたが、彼の話では、負けるわけがないと思っていたので、和解をしなかったとのことでした。
(3)ある刑事事件では一審で量刑に関する理論を、比較論を中心に展開したところ、あまりにも量刑が軽くなりすぎて検察の量刑受忍限度をこえたとのことで、控訴されてしまいました。そして、第二審で普通の量刑と余り差がなくなってしまったことがあります。1審の裁判官がもう少し刑を重くしておいてくれたら良かったという、馬鹿みたいな話です。
(4)租税訴訟では、裁判官は税法に自信がないせいか、税務署側の出した書面をコピーアンドペーストしたような判決が出ることが多かったことです。弁護士も税法の知識を身につけなくてはいけないと感じ、租税訴訟学会の設立に関与したり、日弁連で税法に関する意見をいくつも出すきっかけとなりました。
仕事の中で嬉しかったこと
自分の依頼者に励ましの手紙を送りましたが、その手紙を読んだことで依頼者が自殺をとどまったという話を後日聞いて、自分の言葉が依頼者を救ったことが嬉しかったです。
弁護士としての信条・ポリシー
基本的人権の擁護・社会的正義の実現と、プロとしての結果中心主義です。
弁護士法第一条には『弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする』とあります。私は弁護士として社会正義のために働きたいと思っています。
また、法律のプロとして結果にもこだわっています。事件も1件、1件で事情が異なるし、裁判官も1人1人違います。まったく同じ事件は2つとない中で、私は裁判で勝つために最大限の努力をしています。
依頼者に対して気をつけていること
依頼者の報酬支払能力です。仕事を始めるときにいただく着手金は、依頼者が払える金額で決めています。
(1)報告・連絡・相談を徹底することです。事件解決まで細かな動きであっても依頼者に報告するようにしています。
(2)依頼者にとって都合の悪い話を聞き出すことです。依頼者は自分に都合の悪い話を話したがらないことがありまして、こちらが言いまくってしまった後に、相手方に指摘されてしまうとダメージがとても大きくなります。依頼者には事件の真相をすべて話してもらえるように努力していますが、ともすると、厳しい追及と受け止められてしまって、一体誰の見方?となってしまうこともあります。
(3)安心させてあげることです。弁護士に相談してくる依頼者はとても不安になっていまから、まずは依頼者を安心させてあげることが大切だと思っています。
関心のある分野
租税です。税が発生するのは、私法上の権利関係が動いたとき(たとえば、土地の売買が成立したとき)ですので、そもそも私法上の法律関係が分からなければ租税の議論ができません。そういった意味で、いろいろな法律が関係する分野だと思います。
他にも、交通事故、相続、離婚に関する分野に興味があります。
学校法人などの公益法人の運営に弁護士として今後も関わっていきたいとも思っています。
ページを見ている方へのメッセージ
早く弁護士に相談することで、事態が悪化しないうちに解決できると思います。
また、弁護士に相談をする際には不利なことでも正直に話すことが、依頼者側のためになることが多いです。
たった、一回きりの人生、自己規制をしないで自由に生きてほしい。そのためには法律を知っておくこと、弁護士を利用する術を身につけることが大切です。