不器用でも、偽らずに生きる
世の中を良くする仕事に就きたかった
弁護士になろうと決めたのは、大学生の時でした。
中学生くらいの頃から、新聞やニュースを見て「世の中には、不条理なことが多すぎる。大きくなったら自分が何とかしたい」と思っていたんです。
「人の役に立つ」とか「世の中を良くする」という点では、政治家や公務員にも魅力を感じましたが、目に見えない大勢のために働くよりは、目の前にいる一人のために仕事をする方が自分の性に合っていると考え、最終的には弁護士の道を選びました。
大学を卒業後、法科大学院に進学。2008年に弁護士登録を果たしました。
その後、福岡県内の法律事務所に就職し、2010年の当事務所設立とともに当事務所に入所して経験を積み、2017年からは、当事務所の東京支所設立とともに東京へ移り、東京支所代表として執務しています。
私はこれまでの10年間の弁護士経験を通して、「法律というツールを使えば、無意味に傷ついたり、悪いことをしていないのに損をしたりする人を減らしていける」と確信しています。
自分のする仕事ひとつひとつが、人の人生や会社の発展に直結しますので、毎日気を抜かずに活動しなければならないと思っています。
「私、社会復帰できました」
私が所属していた福岡県弁護士会には、「精神保健当番弁護士制度」があります。
この制度は、精神病院等に入院中の方が、精神保健福祉法に基づいて行われている入院や治療に関して疑問や不満を抱く場合に、弁護士に相談できるという制度です。
私はその制度を通じて、一人の女性患者と出会いました。
彼女は、過去の辛い経験が原因となり、精神的健康を損なっている状態でした。 落ち着いていれば普通に会話もできましたが、不安感が大きくなってしまうと、いつ自傷行為に走ってしまうか分からないために、精神科への入院を余儀なくされていました。
当時、若干20歳だった彼女は、不安感に襲われる度に、私に電話をかけてきました。 そして、私は彼女と関わる中で、彼女の治療方法にだんだんと疑問を感じるようになっていったんです。
精神科の治療方針は医師によって異なりますし、私は医者ではないので医学的なことは分からないのですが、素人目から見ても、薬に頼りすぎているように見受けられました。
「彼女が受けている薬物治療以外に、できることは本当にないのだろうか」
そう考えた私は、その分野で経験豊富な先輩弁護士に相談してみることにしました。
「たしかに、違う治療法を探してみるのは有効かもしれないね」
先輩弁護士の言葉に背中を押された私は、女性患者と彼女のご両親に「思い切って転院してみてはどうか」と提案しました。 入院先の医療スタッフとの人間関係も良好とは言えない状況でしたし、別の病院に転院すれば、違う治療法を試せるからです。
転院先の病院や当時入院していた病院との調整は一筋縄ではいかず、大変なこともありましたが、粘り強く交渉した結果、転院に成功。 新しい病院で治療に励んだ彼女は、少しずつ回復していきました。
そして最終的には、社会復帰を叶えたとの報告を聞くことができたんです。
心震えましたね。言葉ではなんとも表現しがたい嬉しさとやりがいを感じました。
彼女からは今でも毎年、年賀状が届きます。 「頑張って生きています」というメッセージを読むと、心がポッと温かくなります。
そして、彼女も同じ空の下で頑張っていると思うと、なんだか大きなパワーが漲ってくるんです。

プロセスや納得感を大事にしたい
弁護士として活動する上で私が大事にしていることは、「法的な結果だけを見るのではなく、依頼者への心配りを忘れない」ということです。
もう少し具体的に言うと、プロセスや依頼者の納得感を大事にする弁護士でありたいということですね。
これは医療の世界のお話にして例えると分かりやすいと思います。
貴方が大きな病気を患ったとしましょう。そんな時、「これはもう無理です。手の施しようがありません」と言う医者と、現在の医療水準では有効な治療が難しいこと自体は説明した上で「いろんな治療法を試してみましょう。私も諦めたくないです」と言う医者。
どちらの医者にかかりたいですか?
弁護士も一緒です。
世の中には、どう頑張っても変えることができない事実がありますし、どう頑張っても取り戻せない時間もあります。 法律という決まりごとがある以上、いつも依頼者の思い通りにはいくとは限りません。
でも弁護士が依頼者の価値観や考え方を尊重し、専門家の立場からも依頼者の考えに沿った解決方法が無いかを一生懸命検討したり、依頼者の立場に立って丁寧に説明することで、同じ結果でも依頼者の納得感や受け止め方は違います。
こういう時に、専門家の本質が出るんだと思います。「満足のいく結果ではないけれど、結果には納得できる」と言ってもらえるように、最後まで依頼者に寄り添い切ることが大切です。
世の中に埋もれる“声なき声”を聞いているか
2018年現在、東京事務所に赴任して2年目を迎えました。
最近、企業さまからの労働に関するご相談が増えています。
その中で、就業規則の整備やハラスメント対策など、労働者の人権に関するご相談をたくさん受けるようになり「世の中に埋もれる声なき声」の存在を実感しました。
「権利を主張する勇気がない」「正当な主張を受け入れてもらえない」....
こういった声の存在を認知し、対策を考えることはとても大事なことです。
そしてこれは、労働問題に限らず、あらゆる分野で起こり得ることでもあります。
実際に世の中には、私たちの身近な世界での出来事でありながら、誰からも救いの手を差し伸べられず、理不尽なことで絶望されている人や傷ついている人が大勢います。
社会問題は社会全員の力で解決していかなければいけませんが、私は「声なき声」を見つけるのは弁護士の責務であるとも感じています。 弁護士は社会の中で、最もそれを拾いやすい場所で働いているからです。
時代によって人の価値観も変化しますし、求められるものも変わっていきますが、日々心を研ぎ澄ませてアンテナ高く働くことで、「声なき声」を察知し、困っている方の生活を豊かにできる弁護士になりたいですね。
勇気を持って、早めの相談を
法律事務所にお越しになる方は、みなさん思いがけないトラブルに巻き込まれたり、一人では解決できない問題を抱えています。
人は、それまで経験したことがないようなトラブルを抱えると「一刻も早くこの状況から逃げ出してしまいたい」と焦ったり、周りの助けを求めず一人だけで抱え込んでしまうことがあります。
そんな時こそ、少しだけ勇気を出して、あなたの声に耳を傾けてくれそうな人に、あなたのトラブルについて話をしてみてください。 器用に振る舞ったり、すぐに近道を見つけようとせず、まずは信頼できる人に話をしてみるだけで、じっくり冷静に考える時間を持てたり、自分にとって何が一番大事なのか気づくきっかけになるかもしれません。
事態が深刻であったり、秘匿にしたいことが多いと、相談する勇気が出ないこともあると思います。
でも、特に法律の問題の場合は、トラブルが複雑化して交渉が難航してしまうと、裁判に発展してしまう可能性も出てきます。そうなると証拠集めが必要になったりして、トラブル解決までの道のりはさらに長くなってしまい、余計にエネルギーを消耗することになります。
あなたのやりたいことや実現したいことを一番優先して、より良い未来を過ごせる方法を一緒に考えます。
気持ちの良い法律相談をお約束しますので、不安なことがある方は、できるだけ早めにご相談にいらしてください。
