ふくしま みずほ

福島 みずほ 弁護士 プロフィール

所属事務所: 福島みずほ事務所
所在地: 東京都 千代田区永田町2-1-1 参議院会館1111号室
溜池山王駅徒歩6分
福島 みずほ弁護士

インタビュー

福島 みずほ 弁護士インタビュー
福島 みずほ 弁護士 インタビュー

弁護士を目指したきっかけ

何という映画かは忘れてしまいましたが、小学生の頃ある映画を見ました。それは富山イタイイタイ病などの公害裁判に対して手弁当で取り組む弁護士の姿を映しだしたもので、それに魅せられて何か社会的な活動をしたいという思いが芽生えました。高校時代にはアメリカの環境問題に取り組む弁護士、ラルフネーダーさんなどを見て、そのような社会的な活動をしたいという憧れはさらに強まっていきました。

また、私が生まれたのは1955年ですが、当時は今以上に女性が組織の中で働こうとすると差別を受ける傾向が強い時代でした。ですから親からは、何か手に職をつける・資格を持つべきだというような教育を受けて育ちました。

そのような中で高校1年生の時、資格を持つことができて、かつ社会的な活動ができる職業はなんだろうと考えたときに、思ったのが弁護士でそれ以来、法学部を目指して勉強するようになりました。

仕事をする上で意識していること

最も大切なのは当事者の声をどう反映させるかということです。例えばセクシャルハラスメントであれ医療過誤であれ、なんであれ弁護士は当事者の思いから離れてはいけません。そしてどう解決したいかは人それぞれで、まさに当事者の想いは100人いれば100通りあるのです。

裁判において弁護士は当事者の代理人に過ぎません。だから弁護士がいろいろ指図したり路線を敷いてしまうのは違っていて、その当事者がその人なりの問題解決をするときに、専門家としてそれにアドバイスしたりサポートしてあげるのが弁護士の役割です。

依頼者がある問題に直面している、その一番つらいときに同伴してあげるというイメージが弁護士だと思っています。

弁護士の経験が議員活動に生きていると感じるとき

弁護士が「法を解釈」する立場であるのに対して、議員というのは「法を作る」立場になるわけで、その点でアプローチの仕方は違いますが、どちらも法に基づいてやるというところでは共通しています。

そして弁護士出身であってよかったなと思うところは、常に事実から出発できるという点です。弁護士はなにより事実に肉薄しますし、当事者の代理人であるわけなので事実に非常に近い存在です。だから自分が弁護士時代に手掛けていて、事実として実感していた問題について、とくに「解釈」という範囲では解決できなかった問題の解決を法の改正という形で実現できたのは良かったと思います。

その他にも弁護士時代に培ってきた能力・スキルやまた経験は議員になっても大いに活かすことができています。例えば国会において総理に質問するわけですが、それは裁判における反対尋問と似ているところがあります。「こう聞くとこう展開するだろう」、また最も有効な聞き方は何なのか、そういったところを考えるときに弁護士時代の経験は役に立っていると感じます。

「これからの家族」の形についての考え

人が幸せと感じる形は人それぞれ違うものです。よく言われる家族の典型例のようなものがありますが、それはすでに壊れてきており、現代は多種多様な幸せの在り方が認められるべきです。

独身を選ぶ人や子どもを持たない夫婦もいる、私の知り合いの弁護士には互いにゲイをカミングアウトして結婚したひともいます。

ですから「これしか幸せの形がない」というわけではなくて、実に多様な家族の形があるということを、まず多くの人が認識することが大切だと思います。いろいろな生き方を選択する人たちが生きづらくないような社会にしていくとこは大事なことだと思います。

若者の貧困・格差について

私自身、反貧困・反差別の問題に取り組んでいます。かつての終身雇用は既に壊れ、今では22歳以下の半分、女性の半分が非正規雇用です。非正規雇用の割合は増えていて現在1200万人もの人が非正規雇用として働いています。

とりわけ若者の格差と貧困の問題は日本社会の極めて大きな問題の一つであると思っています。多くの若者が年収200万円以下や非正規雇用だと働いていても厚生年金に入っていません。また、国民年金も払う余裕がなく、将来無年金になるかもしれない人々が数多くいます。それから、有期契約や派遣であれば、将来の予測がつかないために、結婚や子どもをつくることを考えられません。

雇用が不安定であれば生活も不安定になります。雇用がなくてお金がなければ人は生きていけません。本当に重要な問題であると認識しています。ですので、これを解決することこそ政治の大きな役割だと思います。

色々なことをしなければなりませんが、一番重要なことは労働法制の規制だと思っています。元々あった労働法制を派遣法の改正等どんどん規制緩和した結果が現在の雇用が壊れた状況になっています。将来がわからない雇用を作り出すことで内需も冷え込みます。雇用を壊したということは人の生活を壊したことと同義です。

特に現在、若者の生活から壊れていっています。無年金の若者は莫大に増え、将来生活保護はパンクするかもしれません。そうではなく、年金で安心して暮らせる基盤が必要です。そのためには労働法制の規制をきちんとすることが必要です。全ての人間を正社員にすることは出来ないけれども、均等待遇にすることが重要です。

ヨーロッパだと正社員と非正規雇用の8割以上格差がありませんが、日本はパートだと様々な差別を受けます。そうした意味でも均等待遇を受けられる制度にすべきだと思います。

また、若者でも過労死や過労自殺があります。若者だけではありませんが、正社員は長時間労働を強いられています。そして非正規雇用は賃金が低い。正社員の長時間労働も規制し、非正規雇用の待遇も変える、この両方が必要です。パートの働き方を否定するつもりはありませんが、あまりに格差があることはやめるべきだと思います。

### 狭山事件の弁護団でも活動・冤罪についての思い

狭山事件は現在東京高裁で裁判所と検察官と弁護士の三者協議をしています。私は弁護団の一員として国会議員としてではなく、弁護士として参加しています。

刑事事件に関して言えば、99.9%有罪になりますし、捜査の可視化がされていません。また、代用監獄で自白の強要がされることからも刑事事件の仕組みを変えなければならないと思います。

イギリスなどでも「父の祈りを」といった映画でも取り上げられていますが、冤罪が起きると捜査のあり方が変わります。日本では最近でも東電OL殺人事件のゴビンダさんのケースでも杜撰な捜査が行われていました。

やはり全面的に捜査の可視化をすべきであり、全面的証拠開示もすべきであり、代用監獄制度そのものを見直すべきだと思っています。そうするとなかなか自白しないといった意見もありますが、自白を証拠の王とし、自白するまでは外に出さないといったように、科学捜査よりもその人間の自白に頼っている姿勢はもう限界であると思います。

重点的に取り組んでいる分野

現在は脱原発をどのように実現するかということに力を入れています。私のパートナーが原発訴訟を長年やってきましたし、社民党もずっと脱原発なので、国会でも働きかけてきました。特に東日本大震災に関連する原発事故は慙愧に堪えないと思っています。地震が大変多い日本でいくつかの原発の下に活断層があるということも明らかになってきています。

そうした意味ではもちろん世界中に原発は不必要ですが、日本はとりわけ不必要だと思っています。使用済み核燃料の核のゴミについても六ヶ所再処理工場はほぼ満杯で、大飯原発に行った時も所長さんがあと6年しか使用済み核燃料を保管するスペースがないとおっしゃっていました。

日本は地震も多ければ水も豊かです。そんな日本で地中に使用済み核燃料を埋める場所はまだ決定していません。また、もし埋める場所が決まったとしても使用済み核燃料を安全に10万年間保管できるとは思えません。ですから、これ以上核のゴミを出さない、あるいは今地震活動が活発になっている状況で原発を動かさない方がいいのです。

私は国会では脱原発基本法を作ろうと思っているのですが、政府も早く原発0の選択をし、その行程表や原発のある地域の雇用の促進をする必要があります。今脱原発が実現するかどうか、正念場だと思っています。また、現在は若い人の関心も向いてきていますし、原発訴訟も各地で提起されています。その中で弁護士の役割も非常に大きくなってきています。

また、脱原発以外でも雇用、男女平等、社会保障、人権など長年力を入れてきている分野についても引き続き取り組んでいます。

今後の弁護士業界の動向

世の中で法律家の役割はとても大きいと思っています。法律を勉強する時には憲法を勉強します。憲法9条や憲法13条の個人の尊重や25条の生存権などそれ以外にも憲法にはすごく大事なことが詰まっています。そうした人権や権利義務などを学んだ人たちの役割はとても大きいと思っています。

また、法律家の中でもとりわけ弁護士の役割が非常に大きいと思います。弁護士会は巨大なるシンクタンクであり、それ以前に現場を持っているので現場で何が起きているかをわかっています。弁護士会は昨年の震災以降被災地での法律相談を行いました。その結果、被災された方がどのような問題を抱えているのかがたくさん出てきました。そうした流れの中で弁護士会の中で二重ローンの問題が出てきました。

その後国会で超党派の議員立法で被災者支援法ができるのですが、その元々の案を作っていたのが日弁連です。私は弁護士の良さとは専門職としての良さもあるし、二重ローンの問題をはじめとして現場から出発したアプローチができることが重要だと思います。そうした意味では弁護士会の日本社会における役割はとても大きいと思います。

弁護士業界の動向としては弁護士の数が増えているということもありますので、弁護士が弁護士として食べていけるようにすべきだと思っています。ただ、もう一方で私はアメリカに視察に行ったりしている時に、全米女性連盟(NOW)の法律担当の弁護士に会ったり、そうした方から日本でセクシャルハラスメントの話を聞いています。

NOWのように、アメリカは弁護士がNGOに入ったり、行政に入ったりする例は多くあります。そうした弁護士という資格を使いながら色々な働き方ができるということは非常にいいことだと思います。

日本では内閣府などでも弁護士が出向していたりすることもあります。弁護士がひまわり基金の公設事務所で過疎地に行って仕事をすることも弁護士の世界としていいと思うし、行政に入ることもいいと思っています。最近は地方自治体なども弁護士のスキルを欲しています。ずっと行政にいるわけでなくとも2、3年働くだけで行政の動き方を学べ、視界が広がります。

私自身国会議員になる前に都庁の労働相談をしていました。そこではセクシャルハラスメントの相談や外国人の方の相談をやっていました。弁護士事務所にくる人は30分の相談に5250円の金額を払えるようなある程度の階層以上の人になります。ところが行政の無料相談には様々な人がきます。

都庁は国よりも早くセクシャルハラスメントを相談項目に入れていました。そうすると最後はセクシャルハラスメントの均等法の中に、都庁の相談の中身や弁護士会での相談など現場の声が反映されます。弁護士出身の国会議員も多くいますし、弁護士のスキルを活かせる場は数多くあります。資格を持っていることが強みになる部分は多いと思います。

人物紹介

所属弁護士会

  • 所属弁護士会
    第二東京弁護士会
  • 弁護士登録年
    1987年

よくある質問

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【所属事務所】
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