小林 明彦 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
弁護士を目指したきっかけということですと、私の場合法律家を目指したきっかけとその中で弁護士を選んだ理由という二段階のお話をしなくてはならないと思います。
まず前者についてですが、私は元々子供の頃から理科よりは社会科が好きでした。社会科の系統でどうせだったら難しい試験に挑戦してみたいという気持ちはおそらく子供の頃からあったのかなと思います。また、身近に法曹関係者がいたということもこの業界のことを知る上で重要な影響がありました。
次に、法曹三者の中で何故弁護士を選んだか、ということなのですがこれについては司法修習生のときに、裁判官、検察官と迷ったのですが、最終的に決め手となったのは、民事か刑事かなら民事、裁判法曹か当事者法曹かなら当事者法曹、となり弁護士を選びました。
また、実社会との接点、特に経済社会との接点を大事にしたい、その中で面白い仕事ができるのではないかとの想いがあったことも、弁護士を選ぶうえでポイントになったと思います。
印象に残っている案件(事件)
いろいろありますが、やはり1年目に初めて自分が中心的に担当した仮処分の事件です。依頼者の自宅の目の前にビルが建築されてしまうということで、日照権ですとか通路を確保したいといったような問題が絡む事案でした。
依頼者の悩みに沿ってなんとか解決してあげたいと思いまして、事案の進め方が気になって眠れないときや、都条例の調査などのため自分で足を使って取り組んだことが、後に非常に良い経験になったと思っています。
結果は、普通に和解で終わりまして、依頼者にとって必ずしも十分なものではなかったのですが、最善を尽くした結果だということで理解をしてもらいました。
仕事の中で嬉しかったこと
頑張って書いた書面が認められて、裁判所で良い結果が得られたときです。私自身は最高裁判決で2件逆転で勝ったものがありますが、他にも、法律的な検討や証拠分析で成功して勝つことができたときは大きな喜びを感じます。
弁護士になって大変だと感じること
やはり時間に追われるということが辛いです。処理すべき案件が同時に重なってしまって時間を上手に使っていかないと満足に進めることができないことが大変であると思います。
時間の使い方に関しては、やらなければならないことを書き出して順番をつけてみたり、他の弁護士や事務局など手伝ってくれる人をコントロールしていくということの巧拙が大きいと思っていますので、そういったことに気をつけています。
休日の過ごし方
普段忙しいときは休日は家でダラダラしていたいという思いが強いです。音楽を聴いたりテレビを見たりしています。ただ、土日に家に宿題を持ち帰ることも少なくないのですが、特別の宿題のない週末は非常に嬉しいです。
弁護士としての信条・ポリシー
世の中には易しいことを難しくしてしまう人と、難しいことを易しくできる人という2通りの人間がいると思っています。私は難しいことを易しくすることが我々の仕事であると思っていますので、それをいつも心掛けています。
もう1つは商売としての面ですが、お金は求めるものではなく、後からついてくるものだということも信条です。
依頼者に対して気をつけていること
とにかく依頼者の役に立つようにということを考えています。
企業の方であれば会社に帰ってからきちんと報告できるようにわかりやすく整理してあげるということが大切だと思っています。また、個人の方でしたら、どこに悩みがあるかということを一緒に探って分析・整理してあげます。
整理してあげるだけで依頼者は今までもやもやしていたものがかなりすっきりしたと言っていただけることが多いので、そういったことに気をつけています。
依頼者の役に立つということに関して補足しますと、強引なやり方で依頼者に一時的に良い結果をもたらしても、長い目で見たときにプラスにならないということがあります。ですので、依頼者が無理を言っているときには、無理なことは無理であるときちんと説明してあげることも大切な仕事の一つだと思います。
関心のある分野
権利の実現のための手続きです。特に今私が法科大学院でも教えている、担保法と執行法ですね。弁護士登録以来長らく勉強してきたことですので、ますます勉強を深めていきたいと思っています。
今後の弁護士業界の動向
専門化が益々進むと言われていまして、私もその通りだと思うのですが、それと同時に普遍的な基本法に根ざした実力も重要だと思っています。専門性と普遍性の2つが車の両輪となって求められていくと思います。
また、依頼者のニーズは益々厳しくなると思います。内容の面で高度なものが求められていくということもありますし、それと同時に仕事の進め方のスピードについても一層厳しくなると思います。
今後のビジョン
専門性をさらに高めていく一方で、基本的事項を後進に伝えていくことにも力を入れたいです。
ページを見ている方へのメッセージ
弁護士は起こってしまったトラブルの処理のためにあるような誤解をしておられる方がいらっしゃるのですが、実はそうではなく、もっと前向きな仕事でも貢献できる存在だと考えているので、是非そういったこともご理解いただいて気軽に相談していただけたらと思います。