井奈波 朋子 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
母が大変苦労をしたため、子供の頃から「女性でも手に職をつけて自立しなければならない」と教育されました。そこで弁護士ではなくても何か専門性を身につけたいと思っていました。高校生のとき将来を考え、出身地の岐阜に留まるのではなく、もっと広い世界を知りたいと思いました。
そこで、どうしても東京に出てきたかったのですが、それには何かかっこいい理由が必要で、それで司法試験を受けるといって上京したのです。本当は大学で歴史を勉強したかったのですが、そんな理由では東京に出してもらえないと思いました。また、弁護士の資格を持っていれば、弁護士業務以外の業務をした場合でも、自分に対する信用になるとも思いました。
現在の仕事状況
知的財産権の分野の法律相談、特に、著作権、商標、不正競争防止法に関するものが多いです。また、フランスの大学院に留学していたことから、フランス法、特にフランスの知的財産権に関する調査の仕事もあります。
弁護士なった後にフランスに留学した理由
もともと歴史が好きで、特にフランスの歴史に興味がありました。歴史を勉強するにはその国の言葉を勉強しなければならないと思い、フランス語の勉強をはじめました。折角フランス語を勉強したので、もう少し専門的なことに、できれば仕事で使えるようになりたいと思い、フランスの大学の私法修士コースに留学することにしたのです。
印象に残っている事案(事件)
弁護士になって1年目の事件が印象に残っています。その当時、コンピュータ・プログラムの著作権が問題となった事件など先端をいく事件に関与することができました。いまから思えば、法的知識や依頼者への対応など随分と未熟だったなと思います。当時の依頼者の方やボスの指導には大変感謝しています。
仕事の中で嬉しかったこと
仕事でお付き合いが始まり、今でもお付き合いが続いている方々がいます。仕事とは全然関係なく声をかけていただけるということは大変嬉しく思います。
弁護士になって大変だと感じること
いろいろな依頼者がいて、中には嘘を言う依頼者もいますので、対処が難しいことがあることですね。
休日の過ごし方
パワーヨガで体を鍛えたり、平日の夜にはワインスクールに通ったり、音楽を聴いたり、仕事では使わない脳みその別の部分を使うことで気分転換をしています。そのほか、平日の夜や休日を使って、原稿を書いています。
弁護士としての信条・ポリシー
あまり大それたことは思っていません。自分のできる、自分の特性を生かしたことを一つ一つこなしていきたいです。
依頼者に対して気をつけていること
さまざまなタイプの依頼者の方がいますので、依頼者の個性に合わせてきちんと対応していくということです。
関心のある分野
やはり、フランス法と知的財産法全般に関心があります。知的財産法に関連しますがインターネット関係の分野にも興味があります。プライバシーや肖像権、電子商取引の問題、また著作権や商標権など様々な法律が絡んでくる分野で、非常に面白いと思います。
今後の弁護士業界の動向
かなり厳しくなっていくと思います。弁護士を大増員したのに対してニーズが追いついていないのが現状です。企業のキャリアシステムの問題もあり、企業からの採用ニーズも少ないようです。
しかし、弁護士の活躍できる場というのは、訴訟や法律相談に限らず、もっとあると思います。私が行っているようなフランス法の調査もその一つではないかと思います。弁護士が活躍できる場というのは、工夫すれば、もっと広がるのではないかと思います。
今後のビジョン
フランス関係の仕事ができたらと思います。まだうまく掘り起こせていませんが、ニーズはあるのではないかと思います。フランスの法律事務所とのつながりもありますし、そのような方面で仕事をしていけたらいいですね。
ページを見ている方へのメッセージ
弁護士というと、一般的に、争いごとのイメージがあると思います。しかし、弁護士というのは、ものごとを円満に解決するために努力しています。ですから、深刻な事態になる前に早めに相談に来て欲しいと思います。
一番良いと思うのは、なにか物事に着手する前に法律的な問題がないかどうか、相談されることです。なかには深刻になるまで放置されている方がいらっしゃいますが、そのときにはどうにもならないことが多いですし、お金もより多くかかってしまいます。