伊達 弘彦 弁護士 インタビュー
弁護士を目指した理由
大学に入るまでほとんど真面目に勉強をしたことがなく、特に中学校時代は完全な落ちこぼれ生徒でしたので、学生生活最後くらい何か将来に役立つものを身につけたいと思い目指したのがきっかけです。
もともと国語や政経には興味があり、勉強するなら不得意な分野よりも得意な分野を目指そうと思い司法試験を目指しました。このままでは、何の取り柄もない人間になってしまうという危機感が、司法試験を目指したきっかけだったように思います。
最初は、正義感だとか人権活動に関わりたい、という思いはそんなに強くなかったというのが正直なところです(笑)。
大学生活を振り返って
学生時代は司法試験のサークルに入っていました。そのサークルは代々、先輩が後輩に勉強を教えるという勉強の仕方を取っていました。実は私が入るまで司法試験の合格者は1人もいなかったサークルなんです(笑)。
しかし、だからと言ってこれから誰も合格者が出ないわけではないと前向きに考え、皆で勉強に励みました。その結果、私たちの代からは多くの合格者が出るようになりました。とても嬉しかったですね。
受験生時代に苦労したこと
受験中に父親の会社が倒産をしたことです。それからは自分でお金を稼ぐために、新宿にあるアドホックビルというビルで清掃のアルバイトを始めました。毎日、真夜中の仕事だったので、昼は勉強、夜はアルバイトという生活を6年間続けていました。大変でしたが、その経験を通し精神的にも強くなったと思います。
清掃のアルバイトでは、男女のトイレ清掃も行うのですが、もしかしたらトイレの神様が私を司法試験に合格させてくれたのかもしれません。今思えば、本当に貴重な体験ができたと思っています。
司法修習時代の思い出
司法修習時代に1年半近く実務修習で仙台に行ったときに、検察修習で死体解剖をしたことです。人生の中で、そのような経験をすることはないので本当に忘れられないですね。腐乱死体解剖だったのですが、そのとき目で見たものや死体の匂いは今でも鮮明に覚えています。
1年目の事務所での経験
事務所には、先輩弁護士から声がかかり、紹介で入りました。最初に苦労したことは、依頼者の話を聞くときに何を聞けばよいのか分からなかったことです。
事実を聞き出すためには、法律のことだけでなく社会のこともよく知らなければならないことを実感しました。ある程度の経験も勿論必要ですが、様々なものに興味を持ち情報収集をすることが大切だと思います。
依頼者に対して心がけていること
初めは、依頼者が話しやすい雰囲気づくりをすることです。疑問に思うことや明らかにおかしいと思うことがあったとしても、最初からそこを指摘しないようにしています。どのような話でも初めは優しく聞くことを心がけています。そして打ち解けてきたら、疑問に思うことなどしっかりぶつけます。
時には依頼者から本当のことを聞くことが難しいことや無理なこともありますが、それでも諦めずにタイミングを計り、言い方や表情を変えながら、依頼者と接するようにしています。
特に関心のある分野
広く関心を持つようにしています。最近企業や自治体のコンプライアンスについての相談が多いので、コンプライアンスについてはもっと詳しく勉強したいと思っています。
とても幅広い分野ですが、単に法律でどうなっているのかだけでなく、現実ではどうなっているかを踏まえ提案しなければならないと思っています。
杓子定規的に法律のことを話しても駄目ですし、かといって現実に流されてしまっても駄目です。どちらかに偏っていては依頼者の本当の利益を考えてあげたことにはなりません。両方の兼ね合いの中でどう線引きするかが難しいところです。
悩みを抱える方へのメッセージ
弁護士に相談するのは、初めは勇気がいりますし大変でしょうけれども、話をしているうちにその先生がどういう人柄かというのは分かると思います。是非遠慮しないでもっと弁護士に相談してほしいです。そして信頼できる弁護士を見つけてほしいと思います。