離婚・相続・刑事事件に注力〜迅速なレスポンスとこまめな連絡で依頼者との信頼関係を築く
「そこまでしないと受からない試験なのか」
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
父をはじめ親戚がみんな自営業だったので、もともと会社で働くという考えがなく、資格をとって独立した働き方がしたいと思っていました。どうせなら難関と言われる資格に挑戦したいと思い、司法試験を目指すことにしました。
――どんな学生生活でしたか?
司法試験を目指すことを決めたのは高校2生だったので、大学は法学部を目指し、早稲田の法学部に合格しました。奈良の田舎から東京に出てきたので、街がキラキラして見えましたね。スキーサークルや銀座の喫茶店でのアルバイトなど、東京の生活は楽しいことだらけでした(笑)。
その頃は法学部の図書館に行くと、司法試験を目指して朝から晩までこもって勉強する人たちがたくさんいました。新聞紙で横の席との仕切りを作って密室状態する人までいて、そこまでしなければ受からない試験なのかと怖くなり、受験をやめて就職することを考えたくらいです。
本格的に司法試験の勉強を始めたのは大学を卒業してからでした。地元に戻って、予備校に通いながら司法試験を勉強を続け、合格することができました。
離婚・相続・刑事事件に注力…熟年離婚の相談も
――注力している分野は何ですか。
離婚、相続、刑事事件に注力しています。中でも離婚と相続は相談数が多いです。最近は、年配の女性から離婚の相談を受ける機会が増えました。
ーー年配の女性からの離婚相談からは、どのような相談が多いのでしょうか。
熟年離婚そのものも増えているのかもしれませんが、離婚問題を家庭裁判所に持ち込むケースが増えているように感じます。
経済力のある女性ならいいですが、長年専業主婦をしていた女性などは、離婚後の生活が不安です。ですから、離婚したい女性だけでなく、夫から離婚を求められている女性から相談を受けることもあります。財産分与や婚姻費用など、生活に必要な金銭に関する問題が多いです。
熟年離婚の場合、長期間別居というケースが多いのも特徴です。財産分与をするにも、別居期間中の財産を調べるのは大変な作業になりますし、どの時点での財産を対象とするかも問題です。裁判所としても、長期間別居の離婚訴訟をどのように審理するかは、頭を悩ませるところですね。
――仕事をする上で心がけていることを教えてください。
弁護士会の市民窓口に寄せられる苦情で多いのが「担当弁護士となかなか連絡が取れない」ことだそうです。私は、依頼者にそのような不満を感じさせないために、迅速なレスポンスとこまめな連絡を心がけています。
離婚や相続の分野は基本的に個人の依頼者なので、連絡自体がコミュニケーションになります。こまめな連絡を通じて、信頼関係を築くようにしています。
最近はLINEでの連絡が多いので、電話が中心だった昔とは違って、時間を気にせず連絡を取れるのがいいですね。もちろん、深夜や休日など、すぐに返信できない時もあるので、そこは事前にお伝えしています。
また、できるだけ話を聞くようにしています。特に離婚事件の相談で来る女性などは、解決策を提示しなくても、悩みや不安を吐き出すことで安心される方が多いです。話を聞いて、不安をなくすことも、弁護士の仕事のうちかと思っています。
「死刑になるかもしれない人にこそ、弁護士人が必要」
――弁護士として活動してきた中で印象的だったエピソードを教えてください。
2001年に発生した小学校での無差別殺傷事件。この時の犯人の弁護をしたことが一番印象に残っていますね。世間を騒がせた大事件でしたから、接見するたびにマスコミが取材に来て、自宅まで押しかけられたこともありました。そのような事件を担当することが初めてでしたし、当時はマスコミ対応のマニュアルなどもなかったのでとても苦労しました。
世間の目も気になりましたね。重罪人を弁護するのかと非難されたこともありました。場合によっては死刑になるかもしれない人だからこそ、弁護人が必要だということを理解してくれる人もいますけど、国民感情からしたら、なぜ悪者を助けるんだと思いますよね。
私は途中で担当を外れることになり、最後まで弁護することができませんでしたが、世間の関心やプレッシャーなど、初めて経験することばかりで、刑事事件の大変さを実感した事件でした。
――休日はどのように過ごされていますか?
テニスとゴルフをしてます。週に1回レッスンに通っていて、ゴルフのレッスンを1時間した後に、テニスのレッスンを90分受けてます。コロナ前はピアノも習っていたんですけど、ここ1年くらい弾いていないので、落ち着いたら復活したいですね。
――今後の展望についてお聞かせください。
これまでと変わらず、離婚、相続、刑事事件に注力して、一つ一つの事件と向き合っていこうと思います。弁護士には定年がないので、着地点を具体的に考えたことはないんですけど、まだまだ現役でいようと思っています。
――法律トラブルを抱えていて、悩んでいる方へのメッセージをお願いします。
今はインターネットで弁護士を探すことができる時代ですし、電話で無料相談もできるので、昔に比べると相談しやすくなっている気がします。悩みやトラブルを抱えている方は、一度相談してみてください。弁護士との相性もあると思いますので、会って話してみて、場合によっては何人かの弁護士に会ってみるのもいいと思います。どうぞ遠慮なくご相談ください。