「弁護士は社会生活のお医者さんだと思います」信条は、“寄り添う気持ち”と“冷静な目”
きっかけは、家族を救った弁護士との出会い
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
中学生の時に、自営業をしていた両親が弁護士のお世話になったことがありました。その頃、両親は仕事のことで悩んでいたのですが、弁護士に相談した日を境に表情が晴れやかになったんです。
私は子どもだったので、弁護士と両親が何の話をしたのかはわかりませんでした。ですが、表情が一変した両親の姿を見て「弁護士は人を笑顔にできる仕事なんだ」と感動しました。
それからすぐに弁護士になろうと決めたわけではないのですが、中学のときの出来事はずっと心のどこかにありました。大学時代に将来を考えたとき、周りに司法試験を受験する人が多かったこともあり、「弁護士を目指すのもいいかもしれない」と思い、ロースクール進学を決めました。
ーー学生時代は何か打ち込んだことはありましたか?
大学生協の、イベントサークルのような団体で活動していました。例えば、新入生が友達を作るためのイベントを企画したり、履修登録の仕方を解説したり。大学生はお金がなく食生活が不健康になりがちなので、栄養バランスが整っている学食を安く提供できないか考えたりと、いろいろな活動をしていました。
司法試験の勉強は、一番追い込んでいた時期だと1日12〜13時間は机に向かっていましたね。友人と勉強会を開いたり、先生に答案を見ていただいたりして、モチベーションを保っていました。
「依頼者に寄り添う気持ち」と「冷静な目」
ーー仕事をするにあたって何か心がけていることはありますか?
当事務所は「迅速・的確・丁寧」を三本柱としています。この中で、私が特に大切にしているのは丁寧さです。できるだけ依頼者に寄り添い、時間をかけて話を聞いて、気持ちの部分でも納得できる落とし所を一緒に探っていきます。
ーーもし、依頼者の希望に添えないと感じた場合はどうしますか?
依頼者が「絶対に勝つ」と意気込んでいても、証拠の状況などを踏まえると、100%依頼者の希望を叶えることが難しいケースは確かにあります。そういう場合は最初の段階で「お気持ちはわかりますが、見通しは厳しいかもしれません」と率直に伝えます。
それでも依頼したいと言ってくださる方には、できるだけ損害を抑えられるよう、そして考えうる範囲で一番いい解決に至れるよう、全力を尽くします。
ーー弁護士の先輩からのアドバイスで、大切にしていることはありますか。
さきほどの「できるだけ依頼者に寄り添う」という言葉とは相反する部分があるのですが、過去に先輩に言われた「依頼者に入れ込み過ぎるな」という言葉を大事にしています。
どれだけ親身になって相談を受けても、私たち弁護士がその方の人生を背負えるわけではありません。
弁護士の役割は、法律のプロである第三者の立場から、依頼者にとって一番いい解決を考えて、主張を構成したり、交渉したりすることです。依頼者に共感しすぎて客観的な見方ができなくなってしまうと、弁護士としての役割を果たせません。
依頼者の気持ちを最大限に大切にしつつ、弁護士として常に冷静な目で事案を見ること。それが、最終的に依頼者のためになると思っています。
債務整理の依頼者に思う「もっと早く来てくれれば…」
ーーどのような案件を扱っていますか?
特に注力分野は設けず、民事事件を広く手がけています。最近は債務整理の案件が多いですね。破産管財人(編注:破産者の財産を管理・処分したり、債務の免責を認めるかどうか判断したりする役割を負う)の仕事も、裁判所からよく依頼されます。
債務整理の相談に来る方に対して思うのは、「もっと早く来てくれれば…」ということです。
債務整理を弁護士に依頼すると、債権者からの督促が止まるので、心理的な負担がかなり軽くなります。債務整理をすることで借金を減額・免除したり、月々の返済額を少なくしたりすることもできます。
相談を先回しにしていると、日々返済に追われ、経済的にも精神的にもどんどん圧迫されていきます。「もう無理!」ではなく、「この先まずいかも?」という段階で相談に来てもらうことで、早い段階で生活の立て直しができます。
ーーなぜ相談が遅れてしまうのでしょうか?
債務整理に限らずどの分野にも言えることですが、やっぱり法律事務所に電話をすることは、すごく勇気がいることだと思うんです。身体の不調があれば病院に行くけれど、生活で困ったことがあっても弁護士事務所には行きづらいと感じる人は多いのではないでしょうか。
私は、弁護士は社会生活上のお医者さんだと思っています。困りごとを解決して、その人の生活を良い方向に導くお手伝いをさせていただくことが私たちの役割です。「こんなことを相談しても良いのかな?」と迷うことでも、ぜひ、話を聞かせてください。電話でもメールでもLINEでも、皆さんが連絡しやすい方法で大丈夫です。
ちなみに当事務所は、債務整理の相談に関しては基本的に初回無料で承っています。費用が心配な方も、安心してご相談ください。
最善の解決を目指し、1件1件をコツコツと
ーープライベートについても伺います。休日はどのように過ごしていますか?
最近は完全なお休みがあまりないんです。というのも、青年会議所という団体に入っていて、土日はそちらで活動していることが多いためです。地元を盛り上げるためのイベントを企画・開催することなどを通して、まちづくり事業に取り組んでいます。
人材育成にも力を入れている団体で、今度大学と提携して15コマ分の授業をやるんですよ。
授業には私も講師として登壇する予定です。弁護士という立場ではなく、いち社会人として、大学生に「働くってなんだろう?」ということを伝えたいと考えています。他にも、就活するときに役立つ企業研究のやり方や、プレゼンの仕方など、いろいろ伝えられたらいいですね。
学生のうちに、社会で働くことのイメージを少しでも掴めれば、新社会人としてデビューするときに良いスタートダッシュを切れると思います。
ーー藤原先生の今後の展望をお聞かせください。
目の前のことをコツコツとやっていくことが一番です。依頼者の話を聞いて、寄り添いながら一番いい解決方法を目指していく。このスタンスはずっと変わらないだろうなと思います。