「依頼者に寄り添う弁護活動」が信条〜警察官の経験を活かし、熱い気持ちで刑事弁護に取り組む
人生の転機を迎え、司法試験に挑戦
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
私はもともと警察官として、宮城県警察に約20年間勤務していました。警察官時代は、刑事部門、組織犯罪対策部門、交通部門、警備部門での仕事を経験し、充実した日々を送っていました。
ところが、2011年に大きな病気が発覚したのです。東日本大震災を受けて、遺体捜索など多忙な日々を送っていたのですが、それが少し落ち着いた頃に、今度は自分の病気が発覚し、大変なショックを受けました。仕事を休んで入院し、治療を続けました。職場復帰を目標に長い療養期間を過ごしていましたが、復職はできても、これまでのように第一線で働くことは難しいことがわかりました。このまま警察で働き続けるべきか激しく葛藤し、最終的には違う道に進むことを決意しました。
警察を辞める決意をした背景には、もう1つ理由があります。病気が発覚して死を覚悟し、人生を振り返ったとき、「自分にはもっとやれることがあるのではないか」「学生時代にもっと勉強をすればよかった」と後悔の念を抱いたのです。
そして、人生をやり直すように生きることは、今からでも遅くないかもしれないと思いました。どうせなら、思い切り高い壁を乗り越えたい。そう考えたときに思い浮かんだのが、最難関の試験の1つとされる司法試験への挑戦でした。
法律知識は,ほぼゼロからのスタート。ロースクールに入学し、必死に勉強して合格をつかみました。現在はここ仙台で、警察官時代の経験を生かして刑事弁護に取り組んでいます。
依頼者に寄り添うため、LINEを活用していつでも相談できる体制を確保
ーー注力分野を教えてください。
案件の9割近くが犯罪・刑事事件です。主に加害者側の弁護士として、窃盗や横領、詐欺、性犯罪など様々なケースを手がけています。
警察官時代、「もうしません。信じてください」と言いながら何度も罪を重ねる人たちを見てきました。一方で、逮捕された人の中には、「落ちていた財布の中身を抜いてしまった」「お酒に酔って口論し殴ってしまった」など、ちょっとした出来心で罪を犯した人もいます。彼らは自分がしたことを本気で悔やみ、将来への不安を抱えて弁護士のもとに相談に来ます。
私が救いたいのは後者のような人たちです。ふとした弾みで罪を犯したことを深く反省し、罪を償い、人生をリスタートしたい。そのような彼らの思いを受け止めて、不起訴獲得や刑の減免を目指して全力で弁護活動をおこないます。
ーー依頼者のために心がけていることはどんなことでしょうか。
依頼者に寄り添うことです。法律事務所に相談に来る方は皆、不安な気持ちを抱えています。私と話すことで少しでも気持ちが落ち着くように、相談にじっくり耳を傾け、今後の見通しや対応すべきことをわかりやすく説明します。
事務所にいる間は安心できても、帰宅して1人になると途端に不安が襲ってくることもあるでしょう。不安や疑問が生じたときにはいつでも私に相談できるよう、依頼者にはLINEや弁護士直通の電話番号を伝えています。メッセージや着信があればすぐに返信・折り返しをするなど、依頼者の心情に寄り添うことを第一に考えて、迅速かつ丁寧な対応を心がけています。
ーー印象に残っている事件やエピソードはありますか。
ある刑事事件で、受任した翌日に依頼者の勾留を取り消せたことです。
この事案は被害者が存在したため、まずは早急に示談を成立させました。そして、検察官と裁判所に示談が成立したことを示して勾留取消請求をおこない、即日認めてもらいました。
刑事事件は、警察や検察による手続きが刻一刻と進んでいくため、どれだけスピード感をもって対応するかがその後を左右します。このケースは私が取り組んだ案件の中でも最短最速で釈放が認められ、依頼者にも非常に喜んでいただきました。記憶に残っている案件の1つです。
ーー先生ご自身が思う強みを教えてください。
警察官として働いた経験から、警察の動きや捜査方法、検察の処分方針がある程度読めることです。例えば、依頼者に、警察側の捜査の進み具合や、今後おこなわれる捜査、その先の展開などを的確に伝えることができます。
今後の見通しと対処法を明確に示すことは、弁護士と警察官のどちらも経験しているからできることであり、今後も活かしていきたいです。また、依頼者にしっかり向き合い全力でサポートする熱い気持ちも私の強みだと思っています。
「刑事弁護といえば佐藤先生」と言われる存在に
ーー趣味や休日の過ごし方を教えてください。
ほとんど休むことなく、土日も仕事をしていることが多いです。密かな楽しみは、東北六県や北海道に出張した際にその土地の美味しいものを食べること。忙しい日々ですが、第一線で働けることがとても嬉しく、全く苦にはなりません。
ーー今後の展望を教えてください。
仙台弁護士会は現在470人ほどの弁護士が所属し、それぞれが得意分野を持っています。これから10年、20年経ったとき、「刑事弁護といえば佐藤先生がいる」と認めてもらえるよう、日々研鑽を積んでいく所存です。
ーー最後に法律トラブルを抱えて悩んでいる方へのメッセージをお願いします。
刑事事件に限らず、悩みやトラブルを抱えているときは、誰かに相談することで気持ちが楽になります。日常を早く取り戻すために、ひとりで抱え込まず、早めにご相談ください。