「話しやすい弁護士」として親身に対応。依頼者の価値観の核心に迫り、本質的な解決を目指す
小学校のクラスの揉め事でトラブル解決の難しさを実感
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
漠然とですが、子どものころから、将来は絡まった物事を解きほぐす、トラブルを解決するような仕事につきたいと思っていました。
きっかけは、小学生のときにクラスで起きた喧嘩のトラブルです。現場にいなかった担任の先生は、頭ごなしにしかるようなことはせず、何が起きたのか私を含めたクラスメイトたちから丁寧に聞き出そうとしました。
みんな子どもなので、本当のことをなかなか言えなかったり、誰かをかばったりして、なかなか本当のことを話しません。それでも先生は根気強く生徒たちに耳を傾け、トラブルを解決に導きました。
私は、冷静に子どもの話を聞いてトラブルを解決に導いた先生に尊敬の念を抱いたのと同時に、なかなか本当のことを言わない生徒たちの様子を見て、もどかしい思いも感じていました。「もっとスムーズに解決するにはどうしたらよかったのだろうか」と。
そんな風に考えたことが弁護士を目指した原点だったのではないかと、今思い返すと感じます。
ただ、そこから弁護士になろうと方向性を決めたわけではありませんでした。大学は法学部ではなかったですし、勉強よりも漫画やアニメを見ることの方が多い学生時代でした。
弁護士を目指して勉強を始めるようになったのは、大学の友人に司法試験を目指す人がいて、自分もやってみようと思ったことがきっかけです。弁護士であれば、子どものころに憧れた、人と人との間でおきるトラブルを冷静に解決できる仕事ができるのではないかと思ったんです。
本格的な勉強はロースクールに入ってからでしたが、四六時中勉強している同級生の姿に刺激を受け、必死に勉強しました。
ーー弁護士になって最初は青森で仕事をしていたのですね。きっかけはあったのですか。
私は愛知県出身で、司法修習は三重県でしたが、最初に弁護士として働いたのは青森県でした。いろいろなところで仕事をしてみたいという思いがあり、今まで行ったことのない地域で、生活や県民性のような考え方を学んでみたいと思いました。
その後、司法修習時代にお世話になった弁護士から独立の誘いを受けて、今の三重県の事務所に移りましたが、思い切って青森に行って視野を広げられたのはよい経験だったと思います。
打ち合わせを何度も重ねて依頼者の価値観の核心に迫る
ーー注力分野とその分野に注力している理由を教えてください。
離婚に注力しています。今の事務所に来てからは、離婚の相談を受けることが多く、対応していく中で自然と注力するようになりました。
また、私自身にも離婚の経験があり、離婚の手続きや気持ちの変化について親身になってアドバイスできるところも、自分に合っているのではないかと思います。
ーー依頼者と接するときに心がけていることは何でしょうか。
よく話を聞くことです。依頼者自身の希望や、相手への不満などは最初からよく話してくれるのですが、それだけでは解決にはなりません。ご自身がなぜそれを希望しているのか、何が大事で譲れないポイントなのか、相手方へはこう主張するけれど本当はどう思っているのかといった依頼者の価値観の核心的な部分が大事なのですが、そういった深い部分はなかなかすぐには話してもらえません。
依頼者と何回も打ち合わせをする中で、そういった核心的な部分がようやく見えてきます。その上で、依頼者の価値観を理解して、法律的に評価してようやく、それであればこういう方向で話を進めましょうと本質的な提案をすることができます。ですので、依頼者の話をよく聞くことを大事にしています。
ーー弁護士として活動をされてきた中で、印象に残っているエピソードを教えてください。
とある離婚事件で、妻に子どもを連れ去られた夫の代理人をしたことが印象に残っています。
その依頼者は、他の法律事務所へ相談に行きましたが、勝ち目がないと言われて、私の元へ相談に来ました。確かに難しい事件で、選択肢も限られた状況でしたが、監護権指定および子の引渡しの申立てを行いました。すると、妻側から離婚調停を申し立てられたので、こちらからは面会交流も申し立てました。
約1年にわたって裁判手続きで子どもの親権と監護権を争い、最終的には相手方が依頼者に親権を譲る形で終結しました。
この事件で1番大事だったことは、依頼者との信頼関係と協力関係をこれ以上にはないくらい高められて、お互いにできることを全てやることができたことです。
離婚の問題では、離婚したい側はあらかじめメモを取ったり、証拠を確保したりして綿密に計画を立てて対応している人が多い印象ですが、離婚を突きつけられる側は証拠が不十分なケースが少なくありません。
離婚を突きつけられる側として、裁判手続きに必要な事実を主張するには、弁護士1人の力だけでは限界があります。実際にあった出来事をどこまで細かく弁護士に話してもらえるか、どういった証拠があるか、証拠をどのように入手するか、といったハードルがあるからです。このハードルを乗り越えるためには、依頼者にも協力してもらって、本当のことを話してもらい、証拠収集のために依頼者にも動いてもらう必要があります。
この事件は、妻側に親権が認められてもおかしくない状況でしたが、依頼者との協力関係が本当にうまくいって、紙一重で依頼者の希望を実現することができました。依頼者にも満足いただいて、弁護士ドットコムの私のページの「感謝の声」に投稿してもらいました。
「話しやすい弁護士」として親身に対応。気軽に相談を
ーープライベートについても伺います。休日はどのようにお過ごしですか。
休日は仕事をしていることが多いですが、漫画を読んで気分転換をしています。子どもの頃から「週刊少年ジャンプ」の作品が好きです。最近では主人公が異世界へ転生するという転生系の話が面白いです。漫画のフィクションの世界に没頭して仕事を忘れられるところがいいですね。
ーー今後の展望についてお聞かせください。
「話しやすい弁護士」を追求していきたいと考えています。
弁護士に相談するハードルは、一般の人からするとどうしても高いんだと思います。ですが、先ほどもお話したとおり、相談者の話をよく聞いて、親身になり、共感を示して理解をしてといった対応をしないと、その人にとってベストなサービスを提供することができないという思いがあります。ですので、本当に話しやすい、何でも話してもらえるような、そういった弁護士を目指しています。
ーートラブルを抱えて悩んでいる方へ、メッセージをお願いします。
周りの家族や友人知人に相談する人は多いのですが、士業の資格を持った先生に相談する人は意外と少ないです。家族や友人のアドバイスが必ずしも正しいとは限りません。今はインターネットで情報収集する人も多いと思いますが、ネットの情報が間違っていることもあります。その間違った情報を信じて対応してしまい、間違った方向に進んでしまうといったケースも多々あります。きちんと専門的な資格を持った、知識の裏づけのある先生に一度話を聞いてみるのが大事だと思います。
周りに弁護士の知り合いがいれば、ぜひ気軽に相談してほしいです。今は無料相談をしている先生も増えています。もし、周りに相談できそうな弁護士がいなければ、行政書士や司法書士に相談して、弁護士を紹介してもらう方法もあります。
もちろん、私に相談してもらえれば、親身になって対応します。私ではない弁護士であっても、みなさん本当に立派で尊敬できる先生方ばかりですので、ぜひ頼ってほしいと思います。