- 遺産分割
【遺産分割】不動産の分割方法について審判で当方の主張が認められた事例
相談前の状況
Kさんは,父親が亡くなった後に,祖父も亡くなったため,代襲相続により,祖父の相続人となりましたが,祖父は遺言書を残していませんでした。祖父の主な遺産は,市街地の土地でしたが,その面積が広く,2つの建物の底地となっており,そのうちの1軒はKさんが所有していました。
本件では,Kさんを含めて相続人が11人いましたが,Kさんは,Kさんが所有する建物の底地を分けてもらうなどの方法により,土地と建物を残すことを希望していましたが,ほかの相続人は,不動産全体をまとめて売却したいなどの意向を持っており,当事者間では話し合いがまとまりませんでした。
このままでは,全く話し合いが進まないため,Kさんは当事務所に相談に来られ,遺産分割の手続を依頼されました。
解決への流れ
Kさんから依頼を受け,当事務所の弁護士から,各相続人に当方の希望を伝えましたが,交渉しても折り合いがつかなかったため,遺産分割調停を申し立てることになりました。
調停では,Kさんが底地部分の現物分割を求めたのに対して,他の相続人は,概ね土地全体を売却してその代金を分ける換価分割を主張しました。
そのため,調停においては,土地全体の価値や,現物分割した場合のそれぞれの土地の価値について,不動産鑑定が行われましたが,土地を分割した場合に減額する価値を相続人間でどのように負担するのかについて合意することができませんでした。
そこで,調停を不成立として審判に移行させることにして,当方の計算方法の正当性を主張立証したところ,当方の主張した計算方法によって,底地を現物分割によって分けるという審判が下されました。
山本 直樹 弁護士からのコメント
土地が相続財産となっているのに,遺言書によって分割方法等が指定されていない場合には,土地をどのように分けるかについて,相続人間で紛糾することが多く,特に本件のように相続人の人数が多い場合には,当事者間で合意するのは困難になります。
当事者間で話し合いがつかない場合には,遺産分割調停や遺産分割審判によって解決を図ることになりますが,その手続においても,どのような分割方法を希望するのか,その分割方法がどうして公平かつ適切となるのかを主張立証しなければなりません。
さらには,土地の現物分割を行う場合,調停や審判によって解決することができたとしても,その後の登記手続において支障が発生しないように,調停や審判の段階で必要な準備を済ませておく必要があります。
- 営業時間
- 09:00 20:00