「困っている人の役に立ちたい」声をあげられず苦しんでいる人の権利を守り、問題解決に向けて尽力
依頼者の思いを代弁する、弁護士の仕事に憧れて
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
私が大学生の頃は、ちょうどバブルが崩壊した後のいわゆる“就職氷河期”でした。企業への就職は難しいと思い、なにか資格を取ろうと思ったんです。
法律を学んでいたことと、困っている人の役に立てる仕事がしたかったことから、弁護士を目指そうと決めました。裁判官のように何かを判断する仕事より、依頼者の思いを代弁する活動のほうがやりがいを感じるし、私に向いているなと思ったんです。
ーー学生時代はどのように過ごされたのでしょうか?
高校生の頃は演劇をやっていました。脚本を書くこともあれば、演者として舞台に出ることもありましたね。大学に入ってからは軽音楽部でジャズやファンクを歌ったり、市民コーラスに参加したりしていました。
声をあげられない人々の権利を守りたい
ーー注力されている分野を教えてください。
主に医療問題、精神障害者・高齢者問題、離婚を含む女性の権利に関する問題です。
具体的に言うと、まず医療問題は、医療事故や医療行政に関わる事件を扱っています。最初に入った法律事務所が医療問題に注力していて、私も多くの事件を手がけました。当時の経験を活かしたいと思い、今も力を入れています。
精神障害者問題では、半ば強制的に入院させられている方の退院の相談を受けたり、その請求に伴う法律上の手続きをしたり、精神病院の環境改善を求めたりしてきました。高齢者問題では、成年後見や遺言書作成などの案件を多く受けています。
精神障害者や高齢者のなかには、権利を主張する機会を与えられていなかったり、認知症などを抱えていたりして、声をあげたくてもあげられない方が多くいます。でも、そういった声なき方々の権利は主張されるべきだと思いますし、そのお手伝いがしたいと思って注力しています。
様々な案件を手がけるなかで、比較的相談件数が多いのが離婚問題です。私も家庭を持っているので、依頼者の不満や辛さを当事者として理解できるところがあります。女性の依頼者の中には「女性弁護士の方が話しやすい」という方も多く、需要に応えられればと思って力を入れています。
ーー仕事をするうえで心がけていることは何ですか?
まず、できるだけ依頼者からたくさんの話を引き出すこと。そして、依頼者に対して決して感情的にならないことです。
たとえば、何度も打ち合わせを重ねた後で、依頼者から「実はこういうことがありまして…」と切り出されることがあります。今まで聞いていた話と矛盾するような内容のこともありますが、そこで私が怒ったり依頼者を責めたりしても、事件解決のためにプラスになるわけではありません。
むしろ、「他にも、今までの話と違うことや言いづらかったことがあれば、このタイミングで全部話してください」と促して、全て打ち明けてもらいます。そのうえで、改めて解決までの方針を練り直します。
ーープライベートについても伺います。休日の過ごし方や趣味を教えてください。
休日は子どもと一緒にいます。家で絵本を読んだり、公園で遊ぶ姿を見守ったりしながら過ごしています。
子どもが生まれる前は、読書や映画、サイクリングなどを楽しんでいました。コロナの蔓延が落ち着いて、子どももあまり手がかからなくなってきたら、昔好きだったことを再開したいなと思っています。
まずは法律相談で弁護士のアドバイスを聞いてほしい
ーー法律トラブルを抱えて悩んでいる方へメッセージをお願いします。
自分が抱えている悩みが弁護士に話すべきことか分からず、なかなか相談しに行こうと思えない方は多いかもしれません。
ですが、迷っているうちに、問題が大きくなってしまうことは少なくありません。トラブルの初期段階で相談してもらうことで、事態をこれ以上悪化させないためにできることや、万が一悪化してしまった場合の対処法などについて、専門的なアドバイスをお伝えできます。
なるべく早く相談してもらうことは、証拠集めのためにも重要です。
例えば離婚問題では、別居してから相談に来る方もいますが、そうすると配偶者の財産に関する証拠を集めることが難しく、慰謝料や財産分与の請求にあたって不利な立場になってしまうことがあります。別居する前に相談に来てもらえれば、「配偶者にお金を請求するために、こういう証拠を集めておいてください」とアドバイスできます。
依頼するかどうかは、後からじっくり検討する形で全くかまいません。まずは法律相談に来ていただき、弁護士のアドバイスを聞いてもらえればと思います。