横見 健太 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
当初は、高校生の頃観た「HERO」というテレビドラマに感化されて、検察官になろうと思い法学部に入りました。しかし刑法をはじめとした法律について学ぶうちに、犯罪のほとんどは窃盗や暴行など、殺人等に比して軽微なものであり、統計上再犯率が約50パーセントであることも知りました。
そういった意味で、刑罰だけでは犯罪そのものを減らす根本的解決策にはならないのではないかと感じ、より犯罪者の内面に接することのできる弁護士になって、更生の手助けをしたいと思いました。大学時代はそのような明確な目標を持って予備校にも通い、ゼミの友人たちと切磋琢磨しつつ、勉学に励んでいました。
仕事の中で嬉しかったこと
裁判で勝つにせよ負けるにせよ、依頼人や被疑者・被告人が納得できる結果をもたらすことができ、お礼の言葉をかけてもらえた時です。具体例を1つ挙げると、刑事事件において、執行猶予がついた窃盗事件を扱った際に、被告人がお金に困っていたことがあり、判決後に生活保護の申請に同行したことがあります。
どこまで面倒を見るかは難しいところがありますが、やはりそうしたとき心からお礼を言われると、非常にうれしく感じます。
弁護士になって大変だと感じること
書面の提出期限を守ることです。私自身はまだ若手ですので、一度に抱える事件の数は少ないのですが、様々な事件を同時並行で処理するのは大変です。ベテランの弁護士の中には100件以上の事件を抱えている方もいらっしゃいますし、全ての締切を考慮しつつ仕事をこなしていく、スケジュールの管理能力は常に問われているように感じます。
弁護士としての信条・ポリシー
これは事務所の方針でもあるのですが、相談者に安心と納得を提供することです。法律事務所はやはり敷居が高いように感じられるのか、相談者はいっぱいの不安を抱えてお越しになります。その不安をまず取り除かなければなりませんから、礼儀や身なり、言葉遣いには常に気を配っています。
また身の回りが散らかっていると、自分の事件はきちんと扱われているのだろうか、という不安を与えてしまうことにもなりますので、整理整頓にも気を付けるようにしています。弁護士に限らず、社会人であれば必要とされることかも知れません。納得という点では、こちらから一方的にではなく、相談者の話をよく聞いた上で法律的アドバイスを行うようにしています。
関心のある分野
刑事事件です。刑事事件は民事事件に比べお金にならないという見方もあります。実務上も弁護士にとっては厳しい部分が多々ありますし、長い間熱心に取り組むのは難しいと思いますが、私自身はやはり扱っていて一番面白いと感じますし、今後も取り組みを続けたいと考えています。その他の専門分野も模索していきたいと思っています。
今後の弁護士業界の動向
司法制度改革の影響で弁護士の供給過多が起こり、現在はその削減に向けての動きが強くなっています。とは言っても弁護士が急に減るわけではないですから、依然として業界は激しい競争状態にあります。
司法試験に受かりさえすれば一生安泰、という時代はもう終わっており、競争によるサービスの向上が図られるという意味では、相談者の方々にとっては良いことと言えるかも知れませんが、弁護士一人一人からすれば、厳しい状況が続くのではと思います。
年間の司法試験の合格者を1500人ほどにまで削減しようとする動きがありますし、法科大学院もかなりのお金がかかります。また今年から、司法修習生への給費制も打ち切られ貸与制になりましたし、より多くの経済的負担がかかるようになりました。そうした厳しさを乗り越えて無事弁護士資格を手にしても、今度は就職先がない、という話も耳にします。
そういった意味で、苦労に見合う成果が得られないと考える人もおり、弁護士を目指す方は減っていくのではないでしょうか。
ページを見ている方へのメッセージ
現在の業界の情勢を考えても、弁護士は常に切磋琢磨せねばならない状況にあります。私の事務所でも敷居を下げようと、日々努力を重ねております。一般の方々には、ぜひ気兼ねなく相談をしていただければと思います。