
離婚問題に悩む女性に寄り添い、最良の解決を目指す
離婚事件に注力し、女性からの依頼に数多く対応
ーー弁護士を目指したきっかけや理由について教えてください。
大学を卒業してから公務員として働いていたのですが、自分の意見を表明できて、女性でも一生続けられる仕事に就きたいという思いが強くなってきました。そんなときに浮かんだのが、弁護士という仕事でした。
ーー注力分野とその分野に注力している理由を教えてください。
離婚や遺産分割などの家事事件に注力しています。特に女性からのご依頼に数多く対応しています。
ーーどのような相談が多いのでしょうか。
離婚について、最近は、直接的な暴力よりもモラルハラスメント(モラハラ)が多く、陰湿化している印象があります。直接的な暴力や暴言を使わず、配偶者を追い詰めていくケースが増えているように感じます。
ーー弁護士としての活動で、印象的だったエピソードを教えてください。
夫からの暴力とモラハラを受けて別居した妻からの依頼で、婚姻費用と離婚(養育費、財産分与)を請求した事件が印象に残っています。
夫が別居中の生活費をきちんと支払ってくれないため、生活が立ち行かない、別居が長期化しているので離婚したいと妻が相談に訪れました。
このケースでは、妻と子どもの生活を立て直すため、まずは婚姻費用(別居中の生活費)の調停を先行させ、離婚条件の話し合いができる環境を整えました。離婚については、調停不成立で裁判となり、裁判上の和解が成立しました。にもかかわらず、程なく夫は養育費を支払わなくなったため、最終的には毎月の給料を差押え、養育費を確保しました。
依頼を受けたとき高校1年生だったお子さんが、先日20歳を迎え短大も卒業されたとお手紙をもらいました。
手紙には「月々決まった額が入金されるようになったので、安心して進学させることができました」というメッセージと一緒に、お子さんの短大の卒業式の写真が入っていました。とても嬉しかったです。
「こんなこと聞いていいのか」と思わず気軽に相談を
ーー仕事をするときに心がけていることは何ですか?
当たり前のことですが、ご相談内容をよく聞いて、いきなり否定的な言葉を使わないようにしています。
離婚問題に悩んでいる方の多くは心労が重なり、最初から落ち着いて考えを整理できないこともあります。じっくりと話を聞いて、その方がどういう状況に置かれているのか、何を望んでいるのか等を、ひとつひとつ丁寧に探っていくことを心がけています。
とりわけ、長期間にわたりモラハラを受けてきた方は、周囲に相談できる人もおらず、配偶者の言葉を真に受けて「悪いのは自分」と思い込んでしまっているケースがあります。このような方が自尊心を回復し、自分の人生を取り戻すためのお手伝いができればと思っています。
ーー休日はどのように過ごしていますか?
読書をしたり、子どもたちと一緒に料理をしたり、ホームセンターに行ったりしています。
最近よく手に取るのは心理学関連の本ですが、ジャンルを問わずに気になった本を色々と読み漁っています。小説だけでなく、世界中に紅茶がどのように広まって楽しまれているかとか、絵画の歴史とか、いろいろです。
ーー最後に今後の展望と、法律トラブルに悩むユーザーにメッセージをお願いします。
今後も、ひとつひとつの事件と丁寧に向き合い、その方にとって最良の解決を目指していきたいと思います。
みなさんの悩みにはきっと何らかの解決があります。「こんなこと聞いていいのかしら」等と思わず、まずはお気軽にご相談下さい。