
「この先生なら大丈夫」安心感ある存在を目指して〜スピードと質を両立した対応で最善の結果を導く
法律相談部の活動をきっかけに弁護士を目指す
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
中学・高校生の頃から、将来は会社勤めではなく、手に職をつけて自立して働きたいと考えていました。「血がダメだから医者にはなれないな。じゃあ、弁護士になろうかな」と、当時はそんな漠然とした考えでした。今思えば、その頃から友人に相談を持ちかけられることが多かったので、弁護士の適性はあったのかもしれません。
漠然とした考えが明確な意思に変わったきっかけは、大学時代に所属していた法律相談部での活動です。毎週1回、市民の方から無料で法律相談を受けているうちに「人の話を聞くことは、自分の性に合っているのではないか」と思うようになりました。部のOBの弁護士から仕事について話を聞いたときにも、やりがいがある仕事だと魅力を感じ、「弁護士を目指そう」と決心して司法試験の勉強を始めました。
かつての相手方から依頼が来ることも
ーーどのような案件を手がけていますか。
一番件数が多いのは交通事故です。以前所属していた事務所が損害保険会社の顧問を務めていて、多くの案件を手がけました。当時の経験を活かそうと、現在も力を入れています。保険会社側と被害者側、どちらからの依頼も受け付けています。
保険会社側の案件のなかには、被害者との示談がなかなかまとまらないケースもあります。ですが、被害者の話もよく聞いて、当事者双方が納得できる着地点を探るうちに、当初はうまく折り合いがつかなかったものが徐々にまとまっていくんです。そういう変化にやりがいを感じます。
案件によっては、終了した後に被害者、つまり相手方だった方から連絡がきて、「別件で先生にお願いしたい」「先生なら信用できると思ったので」と言われることもあります。かつての相手方から「自分の味方になってほしい」と思っていただけることは、弁護士冥利につきますね。
交通事故の他には、相続や不動産の案件も手がけています。相続は特に、相続税など税金の問題も絡んでくるため、税理士とも連携しながら取り組んでいます。
企業の顧問弁護士も務めています。社内のコンプライアンス向上のための研修や契約書チェックといった企業法務、従業員との紛争解決などに取り組んでいます。また、企業が設けている内部通報窓口を通じて、従業員個人から相談を受ける場合もあります。このような相談は秘密厳守で、会社にも情報を出すことはありません。
ーー弁護士の仕事では、どんなことを心がけていますか。
1つは、迅速に、質の良い書面を作ることです。読み手を常に意識し、「依頼者に理解してもらえるか」「裁判官を説得できるか」などと考えながら作成を進めています。こちらで把握している情報を全て書けばいいという単純なものではありません。特に、話合いでの解決を目指す場合は、「この情報を書いたら交渉がまとまらないだろう」と、書くべき情報とそうでない情報との見極めが肝心です。
もう1つは、依頼者への接し方です。弁護士の仕事はとにかく信頼第一。「この弁護士なら大丈夫だ」「話しやすい」と思ってもらえる、安心感のある弁護士を目指しています。依頼者から、「先生が明るく接してくれたので楽になりました」と言われたこともあるので、常に明るく、笑顔で対応することも心がけています。
新人時代に、国相手の裁判で勝利
ーー弁護士として活動してきた中で、印象に残るエピソードはありますか。
弁護士人生の出発点ともいうべき事件なのですが、弁護士1年目のときに、国が原告となった訴訟を担当したことがありました。ある事故をめぐる訴訟で、私は事故を起こした側の代理人を務めました。
当初は国側に分があると思われましたが、調査を進めるなかで、事故に関する調査報告書が出てきたことをきっかけに形勢が一気に変わりました。裁判で調査報告書を証拠として突きつけたところ、驚くことに国の請求が棄却されたんです。
その後、国が控訴して控訴審を争い、そこでも私たちが勝訴しました。終結するまで3年ほどかかりましたが、国相手の事件で勝つことができ、非常にやりがいを感じました。終わってしばらくは、燃え尽きて抜け殻のようになっていましたね。
自分で解決できない問題は、ぜひ弁護士に相談を
ーー今後の展望をお聞かせください。
引き続き、今いるメンバー、少数精鋭で取り組んでいきたいです。
以前は事務所を法人化して支店を出すことも考えていましたが、今は、あまり手を広げず、任せていただいた案件を1つ1つ丁寧に手がけていくことを大事にしようと思っています。
ーー法律トラブルを抱えて悩んでいる方へメッセージをお願いします。
自分で悩みを解決できれば一番いいですが、それができなくて悩んでいると思うので、まずは私たちに相談してほしいです。
「弁護士に相談するのは敷居が高い」と考えて、周りにいる、多少法律を知っていそうな人に相談する方もいます。ただ、必ずしも適切なアドバイスを受けられるとは限りません。誤ったアドバイスを信じて行動した結果、問題がこじれてしまうこともあります。
法律トラブルを抱えたときはぜひ、法律のプロである弁護士を頼ってください。私の事務所では初回の相談を無料で承っているので、活用していただければと思います。