「トラブルに発展する前に解決を」会計士とのダブルライセンスを強みに予防法務に注力
大学在学中に公認会計士の資格を取得
ーー弁護士を目指したきっかけや理由について教えてください。
もともと、組織に属するのではなく独立して働きたいという思いを持っていました。大学生のころは就職氷河期だったこともあり、就職は考えずに公認会計士の資格取得を目指して勉強していました。
何とか大学在学中に合格することができて、卒業後は監査法人に勤務していました。公認会計士の仕事も充実していたのですが、他の資格も取得すればより良いサービスを提供できるのではないかと思うようになり、司法試験に挑戦することを決意しました。
ーー注力分野とその分野に注力している理由を教えてください。
企業法務です。特に、そもそも争いやトラブルが起きないように企業をサポートする予防法務に力を入れています。
中小企業は小規模な家族経営が多く、一度争いに発展すると感情的に対立して、解決までに時間がかかることが少なくありません。
そうなる前に、そもそも争いが起きないように企業運営をサポートし、仮に争いに発展したとしても、当事者が決定的に決裂しない解決を目指しています。
ーー弁護士として活動してきた中で印象的だったエピソードを教えてください。
上場していない会社の株式の価値が問題となった遺産相続の事案が印象に残っています。
非上場企業の株式は市場での取引がないため、その価値を図る客観的な指標がありません。そのため、類似の業種と比較したり、その会社が保有している資産を基準としたりするなどいくつかの計算方法があります。
問題となった株式は、その評価をめぐってすでに3年あまり争われていました。依頼者は、セカンドオピニオンを求めて私のもとに相談にきました。
私が調査をした結果、それまでの弁護士が見過ごしていた、依頼者にとって有利な評価を引き出すための有力な証拠が見つかり、最終的に依頼者の満足のいく結果をあげることができました。
企業が絡む相続案件は、遺産の内容によっては会社法や組織再編の知識がないと見逃してしまう可能性があります。そのことを実感するとともに、自身の強みを発揮できた案件だったことで印象に残っています。
デジタルツールを駆使して依頼者との迅速なコミュニケーションを
ーー弁護士として心がけていることは何ですか。
依頼者とのコミュニケーションを迅速におこなうことを心がけています。自分の疑問に弁護士がすぐに答えてくれなかったり、案件の進捗について適宜報告がなかったりすると、不安になる依頼者の方も多いと思います。
そうしたことがないように、メールやLINE、その他オンラインのウェブ会議ツールなども積極的に使用して、依頼者と迅速に、密にコミュニケーションをとることを心がけています。
ーー休日はどのように過ごしていますか?
子供達と過ごすことが多いですが、時間を見つけて録画した番組を早送りで見たり、美術鑑賞に出かけたりして過ごしています。
「絵を見ることは裁判の事実認定の勉強になる」と言っているアメリカの弁護士がいて、それに倣って実践しています。
1枚の絵をずっと見ながら、「どうしてこの場所を絵に描こうと思ったんだろう」とか、「描かれている3人の被写体はどういう関係だろうか」とか、絵の背景などを考えながら鑑賞することに楽しみを覚えるようになりました。
ーー法律トラブルを抱えて悩んでいる人へのメッセージをお願いします。
悩んでいたら、できる限り早めに弁護士に相談してほしいと思います。早ければその分解決への選択肢を多く考えられます。
「トラブルが起きたら弁護士に相談しよう」という意識があるのかもしれませんが、トラブルに発展する前に対処した方がよりよい解決を目指せると思います。ぜひためらわずに早めに相談してほしいです。