医療問題の解決事例
  • 医療過誤

【医療事故・脳神経外科・未破裂動脈瘤・後遺障害残存】

60代 男性
この事例の依頼主 60代 男性

相談前の状況 妻が未破裂動脈瘤の手術を受け、術中、動脈瘤付近からの出血があり、手術前には元気に暮らしていたのに、手術後高次脳機能障害が残像してしまいました。どうしたらいいでしょうか。

解決への流れ 証拠保全やカルテ開示請求によりカルテを取り寄せるなどして、医療記録を集めて、弁護士と相談して、未破裂動脈瘤手術についての説明義務違反や手技ミスを理由に民事調停を起こしてみることにしました。

髙橋 智 弁護士 髙橋 智 弁護士からのコメント 脳動脈瘤クリッピング術で、脳動脈瘤への血流が完全に遮断されていなければ手術後に破裂を生じる可能性や、手術中に脳を栄養する血管を損傷し親血管や重要な小動脈に狭窄や閉塞を生じ脳梗塞など発生する可能性があります。

血行再建術における不十分な吻合や拡張も同様で、手術後に重い合併症が発生する可能性があります。このような合併症を回避するため手術中の脳の血流の確認は大変重要です。術中ICG蛍光血管撮影とドップラー検査(超音波で血流を確認する検査)を利用して血流速度を測定する方法等と組み合わせて脳の血流を確認する事ができるようです。

未破裂動脈瘤は、切迫した症状があるという場合と異なり、じっくり検討し、考えてから、手術を受けることが肝要とされており、説明義務違反を問えるケースがあります。手術前に、患者の方の未破裂動脈瘤の場所がどこにあるのか、その場所の動脈瘤が将来破裂する確率はどの程度あるのか、患者の年齢、手術中の出血の可能性などについてどのような説明があったのかを検討することが必要です。また、手術ビデオが残っていることが多いので、それを証拠保全等を入手して、弁護士経由で協力医に見てもらうことが必要です。なお、カルテ開示をまともにしたら、カルテを改ざんされるおそれがあるようなら証拠保全手続を申し立てて、先にカルテの内容を裁判所に検証してもらう必要があります。

髙橋 智 弁護士
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