北山 祐記 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
第1に、新司法試験の開始ですね。初期のマスコミ報道では、ロースクールを卒業すれば約8割が弁護士になれるという触れ込みでした。あとで、蓋をあけたらビックリでしたが・・・。
第2に、私はゲームソフトメーカーでスポーツ関係(野球・サッカー・プロレス等)のゲームを作っており、ライセンスの許諾交渉も行っていたので、法律がわかるともっと商談をうまく進められるのでは・・という期待もありました。
企業勤務と弁護士業務の共通点
弁護士も営業の仕事もお客様を相手にしたサービス業ですから、相手の気持ちになって考えることが求められますし、そういった点では前職の経験が弁護士になってからも役に立っていると思います。
旧試験時代は学生からそのまま弁護士になる方がほとんどだったのですが、そういった方々と比べ、特に金銭感覚等に顕著ですが、依頼者の方との意識のズレが小さいように思います。
今までの経験と現在の仕事内容
札幌の弁護士は、基本的にオールジャンルで対応しなければならないので、民事訴訟全般・刑事弁護・破産・離婚・相続という感じです。昨年は刑事弁護が多く、約20件担当したほか、民事では損害賠償請求(不法行為)の原告側の比率がかなり高いです。
現在も、交通事故・医療過誤・セクハラ・労災等の不法行為を相当数扱っています。
弁護士としての信条・ポリシー
この業界に入って一番驚いたことは、弁護士費用の相場が高いということでした。確かに事務所を構えるということになるとそれなりに費用もかかりますが、経費を抑えたり、高い給料を求めないといった姿勢を貫くことでコストは下げることができます。従って、どこまで弁護士費用を下げられるか、ということを模索しています。
特に、私のお客様は被害者側(原告)で、事件で後遺症を抱えてしまった方、仕事を失ってしまった方等が多いので、弁護士の着手金を相当下げて対応しています(稀にゼロ円もあります)。
また、根っからの業界人ではないので、難しい法律用語を避け、通常の日本語でお客様に説明するように心掛けています。
着手金ゼロでの受任
全てが可能というわけではありませんが、事案を鑑みて、勝てる確率が高かったり回収できる見込みが高かったりすると可能です。依頼者の方もお金に余裕のある方ばかりではもちろんないので、そのあたりは事案に応じて、なるべく依頼者の方に満足いただけるよう心がけています。
関心のある分野
交通事故・医療過誤に興味があります。
これらの分野は非常にロジカルなんです。行き当たりばったりの裁判にはならなくて、証拠に基づいて、論理を一つ一つ、パズルのように組み合わせていく、その過程にやりがいを感じました。
特に医療過誤は、患者側の弁護士が専門的でなかったり、専門的な場合でも弁護士費用が高かったりするので、私が知識をさらに磨きつつ、値段を下げる努力をしていきたいと思っています。
そういった点では法律の勉強だけでは駄目で、事案ごとに専門的な知識が必要な場合にはその都度、その分野について勉強しています。
医療過誤の弁護士費用
医療過誤は、①事前に勝訴する見込みを立てにくいこと、②裁判がどうしても長期化してしまうこと、③協力医の意見書作成費・医学専門書の購入費等の実費が多くなるからです。私は医療過誤についても、勝訴できると個人的に信じる場合には、着手金0円でやるときもありますが、そのような弁護士は稀だと思います。
勝訴する見込みを立てにくい理由はいろいろありますが、①証拠が主に医師側にあるということと、②医療上の過失の認定に裁判所が消極的なことがあげられます。医療過誤の疑いがあっても、原告側の証明不十分、そして、裁判所には真偽不明ということで、原告側の勝訴率が通常の裁判よりも低いのが実態です。
勝つためには、受任した弁護士が相当のエネルギーを注ぐ必要がありますので、弁護士が受任する以上、通常の訴訟よりは着手金が上がってしまうのです。