「たった1回の相談が、道を開く前向きな一歩になる」相続トラブルなど家族・親族間の紛争解決に注力
弁護士になって1年で支店長に就任
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
実家が事業を営んでおり、子供の頃から漠然と、会社勤めではなく、独立して自分の力で仕事をしてみたいという思いがあったように思います。
また、小学生時代に両親が離婚するという状況になり、その際、弁護士という職業を知りました。その頃から、弁護士という職業に漠然と興味を持つようになったと思います。
ーーどんな学生生活を送っていましたか。
法律の勉強を本格的にしてみようと考えたのは、大学2年生の夏休みくらいの時期だったと思います。
入学した大学の法学部が、幸い、弁護士を志望する学生が多くいたので、友人関係も自然と、弁護士を志望する者が多くなりました。
そのような友人と将来の進路の話や、法律の話をするうちに、法律という学問の面白さに気づきました。当時、司法試験に定評のあった伊藤塾にも通うようになり、本格的に司法試験の勉強を開始しました。
ーー弁護士登録してから独立に至るまでの経緯を教えてください。
弁護士登録後は、ご縁をいただき、出身大学が同じ弁護士が代表を務める福岡県外の弁護士法人に勤務しました。
その法人には支店があり、勤務開始後しばらくして、その支店の支店長という形で勤務できるという話もありましたので、将来のためのよい勉強、経験になるのではないかと考え、その点も考慮の上、入所させていただきました。
勤務から約1年後に支店長として活動することになるのですが、弁護士になってまだ1年くらいしか経過していなかったため、しばらくはわからないことも多く、かなり慎重に、おそるおそる(笑)、法律相談や事件処理をおこなっていました。
しかし、今考えると、勤務した弁護士法人の代表弁護士が、比較的寛容に、勤務弁護士に任せるというスタイルだったこともあいまって、事件の依頼を受けるべきか否かや、事件処理の進め方について、自分で調べ、自分で考えられるところまで考え、依頼者の人柄や性格についても自分なりに見極めるという、独立した弁護士ならば、いわば当たり前とも言える姿勢を身につけるよいきっかけになったのではないかと思います。
依頼者の「本音」を引き出す
ーー注力分野と、その分野に注力している理由を教えてください。
福岡県やその隣県における、遺産分割などの相続に関する業務や、生前対策、それにまつわる不動産に関する問題などです。
勤務弁護士から独立し、自分の法律事務所を開業してからしばらくして、税理士の先生を通じて知り合いになった司法書士の先生の紹介で、不動産の清掃業などを営む会社の代表を務める方のご相談を受ました。ちょうど顧問弁護士を必要とされているとのことで、顧問契約をしていただきました。
その後、この会社から不動産に関する退去時の賃貸借トラブルや、担当物件の所有者や賃借人の方などが亡くなられた際の相続問題のご紹介をいただくようになり、様々な相続問題のご依頼を受けるようになりました。
私自身、弁護士になった動機としても、社会の最小の構成単位とも言える、家族の問題に取り組んでみたいという思いもあったため、家族・親族のトラブルという側面を持つ相続問題にやりがいを感じるようになりました。
ーー弁護士として活動してきた中で印象に残っているエピソードを教えてください。
特にこの事件が印象的というものはあまりないですが、相続問題のご依頼をいただくことが多いため、様々な家族をめぐる問題に向き合うことが多い気がします。
このような家族間や親族間の問題を解決するにあたっては、当然、法律問題のみに焦点を当てて、それだけで割り切れるものではなく、やはり、「どうしてこの人はこのような考え方や感情を持つに至ったのだろう」と弁護士としても考えることになります。
このように、法律問題だけではなく、その人の人生のストーリーや、家族のストーリーをお聞きして、法律以外の側面からも、その依頼者にとって一番大切なことは何なのかを、一緒に考えることができ、よい解決策や少しでも家族間のわだかまりを解消できた時などは、やはり依頼者の満足度も高く、弁護士としても大きなやりがいを感じます。
ーー事務所のホームページの内容など、マーケティング面で意識されていることはありますか?
やはり、弁護士に相談することは普段あまりなく、心理的なハードルがあると考えられますので、なるべく、弁護士の人となりがわかるホームページにできるよう心がけています。
結局、弁護士とも相性が大切だと考えられますので、その点ができるだけわかりやすいようにしたいと思っています。
また、できるだけ、依頼者の声なども反映させることができればと考えています。
ーー依頼者から相談を受けるときに心がけていることを教えてください。
ご相談をされる方の、「本音」を聴くことを大切にしています。
初めて会う弁護士に、最初から「本音」で話をしていただくことは当然難しい場合が多いので、お互い十分に話ができたと納得できるまで、数回程度、法律相談を受けてから、事件のご依頼をお受けることも多いです。
依頼者との間で、事件の解決策や着地点、基本的な考え方について、大枠ズレがないことが大切だと思いますので、スタートの相談時にもその点を十分確認するように心がけています。
ーー弁護士の仕事の一番の魅力は何でしょうか。
やはり、自分のおこなった仕事や成果についてダイレクトに評価をいただきやすい点だと思います。
当然、毎回毎回良い結果となるわけではないため、時には厳しい評価ということもあり得ますが、やはり依頼者と一生懸命に解決策を模索して、一定期間にわたり信頼関係を築くと、不思議と様々な形で次の依頼につながります。
また、責任は重いですが、その分自由度や独立性が高く、経済的な満足度も比較的得やすい点も魅力と言えると思います。
依頼者や、事件も、1つの「出会い」
ーー今後の展望を教えてください。
事務所の規模をこれくらい大きくしようとか、大きな社会問題を解決しようとか、そういう大きなことは、現時点ではそれほど考えていません。
依頼者や、事件も、1つの「出会い」だと考えており、月並みですが、自分が出会うことのできた人や、事件について、できるだけ大切に、射程の広い解決に尽力したいと考えています。
また、個人の事務所だからこそ、依頼者に対してより柔軟に対応できる部分があるため、そのような面をさらに伸ばしていきたいと考えています。
大きな社会問題の解決ももちろん素晴らしいと思いますが、自分の出会う、一つ一つはそれほど大きくはないかもしれない身近な問題の解決なども、同じくらい大切なことだと思いたいです。
ーートラブルを抱えて悩んでいる方へのメッセージをお願いします。
自分1人だけで考えていては、気づかないこともたくさんあります。
自分で問題を解決する直接的な方法が分からなくても、「この人に相談したら、おそらく何らかの有意義な方法を教えてもらえるのではないか」ということを知ることも、とても大切だと思います。
困っているときに誰かに相談してみることも、立派な勇気ある一歩だと思いますので、ぜひ弁護士もその候補に入れてみてください。
たった1回の相談が、きっと、道を開く前向きな一歩になることと思います。