黎明期からインターネット問題・IT関連に注力〜依頼者の「納得感」を第一に
応援団の厳しい練習に耐えた経験は今も原動力に
ーー弁護士を目指したきっかけを教えてください。
高校生のころに法律のトラブルで困っている人を目の当たりにして、法律を学んで困っている人の役に立ちたいと考えたのが、弁護士を目指したきっかけです。もともと、法律や経済など実学の知識を生かした仕事に就きたいと考えていたということもあります。
また、当時は「弁護士はサービス業」というイメージがなかったのですが、顧客と向き合って、他の弁護士にはない独自の視点でサービスを提供したいという想いを持っていました。
ーー学生時代についてお聞かせください。
高校時代は、応援団に所属し、高校3年生の時には副団長を務めました。母校の野球部が春のセンバツに出場し、甲子園で応援できたことは今でも良い思い出です。応援団の厳しい練習を3年間耐え抜いた経験は、今でも原動力になっています。
大学では、アルバイトをしながら司法試験の予備校に通っていました。アルバイト先に大学生が多かったので、そこがサークルのような雰囲気でしたね。
新しい分野に挑戦したい
ーー注力分野と、その分野に注力している理由についてお聞かせください。
1つはインターネット分野です。SNSでの誹謗中傷対応やIT企業の顧問など、インターネット関連の問題について広く注力しています。
独立するにあたり、自分の強みを作りたいと考えました。交通事故や離婚などの分野には、すでに長いキャリアを持つ弁護士がいます。そうしたベテラン弁護士に追いつくことは難しいので、若いことが強みになる分野で力を発揮しようと思いました。当時は、まだインターネットを専門としている弁護士が少なく、もともとデジタル関係への興味もあったので、注力分野として選びました。
事務所としては、中小企業法務と相続にも注力しています。
中小企業法務については、トラブルを解決するだけでなく、事業立ち上げのお手伝いや予防法務などプラスの活動をサポートしたいという思いがありました。
相続は、相続税や不動産の取り扱いなど、最初から最後までワンストップで対応してくれる弁護士が少ないと感じていました。司法書士や税理士にはない弁護士の強みを活かすためにも、紛争の有無に関わらず対応し、最後までお付き合いすることで依頼者の負担をなくすことに尽力しています。
ーー注力分野以外に関心を持っている分野はありますか?
ウェディング業界に注力しています。大学時代、ウェディング業界への就職も考えていたのですが、縁あって弁護士となることができました。そんな中、コロナ禍でウェディング業界に様々な問題が生じたことを目の当たりにし、かつて憧れたウェディング業界を弁護士としてサポートしたい、企業と顧客の双方にとって助けになりたいと思いました。
コロナ渦で問題になったものとしては、例えば、キャンセル料問題です。業界としては、できるだけ穏便に済ませたいという傾向がありましたが、コロナ禍の影響で、事業者も大打撃を受けたのもあり、キャンセル料の支払いをめぐって訴訟にまで発展するケースが出てくるようになりました。
また、コロナ以降、ウェディング業界にもデジタル化が進み、例えば、結婚式の様子をオンラインで配信する等、これまでにない取り組みも次々に出てきています。そのような新しい取り組みをする過程において、そこで生じる著作権や肖像権の問題など、ITに注力する弁護士としての強みも生かしてサポートをしています。
今は、ウェディング業界の新たな挑戦や整備を後押ししているところで、結婚式を控えている人たちの助けになればと考えています。
より多くの選択肢を提示して「納得感」を高める
ーー仕事をする上で心掛けていることを教えてください。
まず、依頼者の納得を第一に考えています。例えば、何かを決めるにしても、こちらから様々な選択肢を提示し、弁護士としての見込みを説明して判断材料にしていただきます。依頼者自身が決定するというプロセスが重要で、それが納得感に繋がっていくと思っています。
また、手続きの面でも、依頼者に合わせて柔軟に選択肢を持っていたいと思っています。チャットやオンラインでの打合せなども積極的に取り入れておりますが、迅速な対応のために効率化を進めるだけでなく、依頼者のご意向も尊重した対応をしています。
合理化と柔軟性のバランスを取るのは難しいですが、依頼者にとって有益な選択肢を増やすということは意識しているところですね。
ーー休日はどのように過ごされていますか?
読書をしたり、美術館、旅行に行ったりしています。弁護士に限らず、ビジネスの世界は合理主義になりやすい側面がありますが、美術や旅行先での体験はある意味合理性とは真逆の世界なので、美術館や旅行先でゆっくり過ごしていつもと違う思考をめぐらしています。
読書をしながら思考することがとても好きです。考えること自体が好きなので、本は様々な思考を整理してくれる最適なパートナーでもあります。
ーー今まで読んだ本の中で、仕事観に影響した本はありますか?
『嫌われる勇気』はいまだに読み返します。もともと、私自身、互いを尊重するという意味で、「自分と他人は違う」という考えを持っていました。
他人に介入することは、相手の課題や判断を奪うことになりかねません。それは弁護士にも通じることです。例えば、弁護士が全て問題を解決したとしても、依頼者がその問題の区切りをうまくつけられないということも多々あります。自分と他人を混同しないようには気をつけています。自分ができること、考えることが当然に他人も同様に考えているわけではない。自分が大切にすることと、他人が大切にすることも必ずしも同じではない。このような当たり前のことを見失ってしまうと、依頼者にとっての納得する最適な解決を見誤る可能性があるため、自分と他人との混同はしないように意識しています。
自分と他人は別というと冷たい印象がありますが、決して他人を他人として済ますという意味ではありません。自分と他人は異なるという当然の前提がある上で、それでも人が他人に関わるということに価値があり、その関わりにはかけがえのないものがあると思っています。
自分と他人は別であり、互いに尊重することが大切だと思っています。目の前の人が大切にしていること、考えていることを尊重して、いかにその人のために尽力できるかということを考えています。
ーー先生のご趣味についてお聞かせください。
音楽が趣味で、昔は作曲や編曲などをしていました。
音楽を作る時は、他の人と同じものを作るのではなくて、自分の個性を出して認知してもらう必要があります。弁護士をしていく中でも、弁護士のキャラクターや独自性があると良いと感じています。日々の業務の中においても、自分のやりたいことや面白く感じることを突き詰めていく。こうした仕事のスタイルは、音楽活動で培われたと思います。
法律相談は「問題がない」とわかるだけでも価値がある
ーー今後の展望についてお聞かせください。
事務所としてはこれまでと変わらず、特定の強みを持って専門性を高めていきたいです。 依頼者のニーズに合わせ、専門性が高く良いリーガルサービスを提供できるようにしていきたいです。
私自身個人としては、ウェディング事業に関するサポートをしたいので、ウェディング業界に関する情報発信にも注力したいと考えています。こちらから日々情報を発信しながらサポートすることで、業界発展に寄与できればと考えています。
ーー法律トラブルを抱えて悩んでいる方へメッセージをお願いします。
依頼するかどうかは別として、ご自身の状況を把握するためにも、一人で悩まず気軽に法律相談を利用してほしいと思います。状況を把握することで、それが法律で解決できる問題なのかわかりますし、その先の見通しがつけば安心もできます。
個人的には、1人の弁護士だけでなく、数人の弁護士に相談しても良いと思っています。複数の弁護士の意見を聞いて、ご自身の納得がいく解決策を探してみるのも良いのではないでしょうか。
身体に不調を感じても、お医者さんに行って調べたらまったくの健康体だったということもあるでしょう。ですが、病気が見つからなかったという事実で安心すると思います。
法律問題も同じです。一人で悩んでいても不安は解消しません。弁護士に相談した結果、自分が悩んでいたことは法的には全く問題なかったことがわかるケースもあります。それだけでも相談した価値があるといえるのではないでしょうか。ご自身の状況を把握することで、今後の見通しも立つことが多いので、まずはお気軽にご相談ください。