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「子どもが、子どもを育てるなんて」両家の親たちの話し合いは決裂 〈15歳の娘が妊娠vol.8〉
(イラスト:いくみ.)

「子どもが、子どもを育てるなんて」両家の親たちの話し合いは決裂 〈15歳の娘が妊娠vol.8〉

「娘が妊娠したが、相手の親に養育費を請求できないのか」。「息子が妊娠させてしまったが、中絶してもらうことはできないのか」。弁護士ドットコムには、未成年の子どもの妊娠にまつわる相談が時折寄せられます。

この漫画では、15歳の娘が妊娠してしまった加藤家の目線で、若年妊娠を取り上げます。

親の目には、吹奏楽部に入って充実した高校生活を送っているように見えた美咲。

しかし当の美咲は入学早々、吹奏楽部を辞めてどん底の精神状態でした。そんな中、ひょんなことから同級生の悠太との男女交際が始まり、関係を深めていく2人。

第8話で、美咲の両親は、悠太と悠太の両親のもとを訪ねることにしました。

●第8話:相手の親は「美咲ちゃんのためにも、中絶するべきでしょう」

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「現実的ってどういうことですか」。そう問いかけた私に対し、悠太くんのお母さんは「出産したら、美咲ちゃんは学校にも通えないし、中卒になりますよ。うちの悠太だって大学に行けないかもしれない。それとも悠太は進学せず、中卒になって働けって言っているんですか」と語気を強めてきました。

さらに悠太くんのお父さんも「一時の感情で、決めることではありませんよ」と激しい口調でぴしゃり。「美咲ちゃんのためにも、中絶するべきでしょう」と言い放ちました。

「大体、高校生で妊娠するなんて、どういうことなのかしら」、「あの子たちはまだ子どもですよ。稼ぐことだってできず、ご飯だって親が用意したものを食べている。子どもが子どもを育てることなんて、できませんよ」

こう話す悠太くんのご両親の気持ちは、痛いほどわかります。でも、美咲の体調を気にかける言葉もなければ、世間体ばかりを気にする姿勢に、冷たさを感じました。

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訪問して1時間も経っていないのに、険悪な雰囲気になっていました。悠太くんのご両親は、その場から立ち上がることすらせず、険悪な雰囲気のまま、私たちは自宅を後にしました。

9話に続く。

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