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「中絶させるしかない」娘の妊娠を知った父親は 〈15歳の娘が妊娠vol.7〉
(イラスト:いくみ.)

「中絶させるしかない」娘の妊娠を知った父親は 〈15歳の娘が妊娠vol.7〉

「娘が妊娠したが、相手の親に養育費を請求できないのか」。「息子が妊娠させてしまったが、中絶してもらうことはできないのか」。弁護士ドットコムには、未成年の子どもの妊娠にまつわる相談が時折寄せられます。

この漫画では、15歳の娘が妊娠してしまった加藤家の目線で、若年妊娠を取り上げます。

親の目には、吹奏楽部に入って充実した高校生活を送っているように見えた美咲。

しかし当の美咲は入学早々、吹奏楽部を辞めてどん底の精神状態でした。そんな中、ひょんなことから同級生の悠太との男女交際が始まり、関係を深めていく2人。

第7話では、妊娠を告げられた母の心の動きを追います。

●第7話:母親「出産したら娘の前では気丈に」、しかし内心は…

平然を装った私でしたが、内心は押し寄せる不安で一杯でした。

美咲の身体と将来への心配、悠太に対する怒り、夫にはどう伝えようか。もし出産となったら、私が育てることになるのかーー。

それでも一番、不安になっているのは美咲。私は親としてしっかりしなければ。美咲には動揺を見せず、慌てずに行動しようと心に決めました。

まず、夫には美咲ではなく、私が話すことに。遅くに帰ってきた夫が落ち着いた頃を見計らって、声をかけました。

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出産によって美咲が得られるもの、失うかもしれないこと。本音をいえば、私も「出産は今でなくても」という気持ちはあります。

でも、ここは親が先走ってはいけないと思ったのです。「今日は遅いから、明日、悠太くん、親御さんと話し合いましょう」。私がそう言うと、夫は「相手から来るべきだろ」と怒った様子。

確かに夫の言う通りですが、美咲に話を聞かせたくありません。私たちが、先方の家に出向くことになりました。

翌朝、美咲から聞いて悠太くんの自宅に電話をしました。「悠太くんから聞いていると思いますが…。今日の午後、お伺いします」。

「わかりました。お待ちしております…」。相手の暗い声に、今日の話し合いはかなり荒れそうだなと覚悟を決めました。

8話に続く。

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