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2020年08月02日 09時47分

「子どものためにやり直す」別居も解消したのに、不倫は続いていた。夫への制裁は?

「子どものためにやり直す」別居も解消したのに、不倫は続いていた。夫への制裁は?
画像はイメージです(pixpanjp / PIXTA)

別居を解消しても、不倫は続いていたーー。子育て情報サイト「ママスタ」の掲示板に、夫の不倫に悩む女性の投稿(http://mamastar.jp/bbs/comment.do?topicId=3608489)がありました

女性は夫から「子どものためにやり直す」と言われ、10カ月におよんだ別居を解消。しかし、結局別居中から今に至るまで、夫は不倫相手の女性との関係が切れていませんでした。

二人が交わしたメッセージは「昨日は一緒にいれて嬉しかった」「淋しいね」といったもので、「一時でも信じようとした自分が馬鹿を見ました」と嘆いています。

女性は離婚を切り出したものの、夫は「子どもの為と考える気はないのか?」と逆ギレ。女性は「子どものため、生活のためと割り切るしかないのでしょうか」と悩み続けているようです。

「制裁をあたえればいい」「受け入れるか離婚するかのどちらかしかないって」。女性の投稿に対して様々なコメントが寄せられていますが、果たして離婚はできるのでしょうか。鳥生尚美弁護士に聞きました。

●離婚以外の選択肢も

ーー女性は夫と離婚できるのでしょうか

夫と交際相手の女性との不貞行為の証拠がある場合は、夫が離婚を了承しなかったとしても、訴訟によって裁判離婚することができます。

他方、不貞行為の証拠がなく、夫が不貞行為を否定している場合、離婚をするには夫の合意が必要なので、夫がこれに応じない場合すぐに離婚をすることはできません。

もっとも、仮に証拠がなくても、いつまでも離婚ができないというわけではなく、別居が長期にわたり続いたというような事情が加われば、「婚姻を継続しがたい重大な事由」があるとして裁判離婚が認められます。

ーー離婚以外の選択肢はありますか

夫と交際相手の女性に対して、慰謝料の請求をすることができます。もっとも、離婚をする場合に比べて、請求できる慰謝料額の相場はかなり下がります。また、その交渉の中で、「今後、互いに一切連絡を取らないこと」等の誓約をさせるということも考えられると思います。

離婚に踏み切ることはできないものの、一緒に生活をすることも精神的に耐えられない場合、再度別居することも考えられます。

別居をする際には、月々の生活費(婚姻費用)や、子と父親の交流方法などについて取り決めをしておきましょう。当事者間で話し合いがつかない場合は、調停手続を利用することができます。

●「離婚してもやっていける」生活設計を

ーー夫は女性に対し逆ギレするなど開き直っているようにも見えます

自分が不貞をしたことが原因であるにもかかわらず、「子どものために我慢すべき」などといって離婚を持ち出した相談者を責める夫の態度は、非常に不誠実だと感じます。

何度も裏切られて信頼関係をなくした夫と「夫婦として」一緒に生活し続けることは、ご自身にとって幸せでしょうか。どちらも幸せそうではないのに、両親がそろっていることが「子どものため」になりますか?

私は、親が心穏やかに笑顔でいられる生活をすることが「子どものため」になると考えています。

離婚しても、双方が「子どものために」に必要な協力をすることで、子どもが不安を感じることなく成長することもできるのではないでしょうか。

現時点で離婚を選択しないとしても、ご自身が経済的に自立していない場合は、ひとり親世帯に対する各種支援制度を調べ、これらを利用することを前提として、仕事を始めたり増やしたりして収入を確保し、「離婚してもやっていける」という生活設計をしておくといいのではないかと思います。

取材協力弁護士

鳥生 尚美弁護士
早稲田大学法学部卒業。2006年弁護士登録(第二東京弁護士会所属) 日本司法支援センターの常勤弁護士を経て、あけぼの綜合法律事務所を開設。 中心業務は離婚・相続などの家事事件、とりわけ子の親権、監護者指定、面会交流、養育費等離婚問題の中での子どもに関する事案を多数取り扱っている。

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