学生がチョコパイ大量配布して高校生ら殺到、フェンス破損 弁償する義務はある?
HPに掲載された大学のおわび

学生がチョコパイ大量配布して高校生ら殺到、フェンス破損 弁償する義務はある?

富山国際大の学生6人が11月5日夕、ツイッターで「パイ祭り」などと告知して、富山駅前でチョコレートパイ1000個以上を無料配布。現場に殺到した高校生らによって、駐車場のフェンスが破損するトラブルが発生した。警察も出動し、大騒ぎになったという。

北日本新聞の報道などによると、駐車場の管理運営会社の責任者がフェンスの破損を確かめ、警察に通報。責任者が現場で「弁償してほしい」と学生たちに求めると、「フェンスを倒したのは自分たちではない」と主張していたが、その後、「弁償はやむを得ない」と負担する意思を示したという。

学生たちは配布の動機として、「喜んでもらいたかった」などと話しているそうだが、法的には弁償する義務が発生するのか。また、犯罪にあたる可能性はないのか。西口竜司弁護士に聞いた。

●損害賠償が認められる可能性

「なかなか聞いたことがない事態ですね。

まず、犯罪の成立は難しいでしょう。威力業務妨害罪等も考えられるところではありますが、『喜んでもらいたかった』と話していますし、流石に犯罪の故意を認めるのは難しいでしょうね。

次に、民事上の責任について考えてみましょう。非常に悩ましいところではありますが、民法709条、719条の不法行為に基づく損害賠償請求が認められる可能性はあるでしょう。その場合、『故意』や『過失』があったかどうかが重要になります。先ほどと同様に『故意』はないようですので、『過失』の問題となります。

たしかに、ここまでのことになるとは学生さんも想像しておらず『過失』がないようにも思えますが、チョコレートパイ1000個以上という膨大な数を配布すれば、多数の人が殺到する可能性は十分に考えられます。多数の人が殺到して物が壊されてしまうことも十分に予見できたはずです。ですから、『過失』を認めて、フェンスの管理会社からの請求が認められる可能性があります。

何事も常識の範囲内で行動をしないと大変なことになってしまいますね。自分自身にも言い聞かせておきます」

(弁護士ドットコムニュース)

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