体調不良をSNSで訴える人が相次いでいた東京・上野公園の「牡蠣フェス」(1月6日〜8日)が1月12日、公式サイトやSNSで「食中毒事故発生」を報告し、謝罪のコメントを発表した。
実行委による対外的な発信は初めてとなる。詳細な原因や感染者数はまだ調査中であるものの「牡蠣のバター醤油」ブースで加熱不足による食中毒が発生したと考えられるという。
イベントに許可を出した東京都によると、実行委に対しては保健所の指導を受けながら、適切な被害対応を求めている。
実行委は12日、弁護士ドットコムニュースの取材に「牡蠣フェス」の牡蠣を食べて食中毒が発生したことは「現状では事実と認識しております」と答えた。
また、「現在、こちらで把握できている食中毒に関するお問合せは32件となりますが明らかな誤認も含まれておりますので実態把握に努めております」と状況を報告した。
都が実行委からの報告を受けて把握している被害状況は、体調不良の申し出が18人(12日朝時点)、ノロウイルス陽性の結果が出たのは11人(11日夕時点)だという。
●加熱不足による食中毒が発生したと考えられる
牡蠣フェス実行委は1月12日昼、公式サイトなどに「食中毒事故発生に関するお詫びとお知らせ」のコメントを発表した。
〈「牡蠣フェス2024」における「牡蠣のバター醤油」ブースにおいて加熱不足による食中毒が発生したと思われ、感染者数、原因など調査中です。発症された来場者の皆様には多大なる苦痛とご迷惑をおかけした事を心より深くお詫び申し上げます。〉
また、「状況の把握と発症された方への対応に全力を尽くしております」として、感染の疑いのある来場者には用意した問い合わせフォームからの連絡を求めている。
「牡蠣のバター醤油」を食べたという参加者の1人は、弁護士ドットコムニュースの取材にノロウイルス陽性の診断を受けたと説明した。11日に保健所からヒアリングを受けていた。
東京都によると、この実行委は昨年以前の牡蠣フェスも手がけていたという。