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岡口裁判官の弾劾裁判、高裁事務局長が証言
岡口裁判官の弁護団。奥は空席の裁判員席

岡口裁判官の弾劾裁判、高裁事務局長が証言

裁判当事者を傷つけるネット投稿などをしたとして訴追された仙台高裁の岡口基一裁判官(職務停止中)の弾劾裁判の第6回公判が5月24日、裁判官弾劾裁判所(裁判長:船田元議員=衆・自民=)であった。

この日は、当事者からの抗議に対応した元東京高裁事務局長の吉崎佳弥裁判官と、仙台高裁事務局長の宮田祥次裁判官の証人尋問がおこなわれ、各高裁長官からの聴取に対する、岡口裁判官の回答などについて語られた。

岡口裁判官は2019年11月12日、一連の投稿に抗議していた女子高生殺人事件の被害者遺族について、裁判所やメディアに「洗脳」されているとフェイスブックに投稿した。

この点について、宮田裁判官は、岡口裁判官がモヤモヤした気持ちがあり、友人限定だと思い書いてしまったという趣旨の説明をしていたことを明かした。

この洗脳投稿があった11月12日は被害者の命日だった。小西洋之裁判員(参・立民)から、聴取時に岡口裁判官が意図的に命日に投稿したかどうかを聞いたかと問われた宮田裁判官は、「命日とは知らなかった」と言っていたと答えた。

宮田裁判官によると、岡口裁判官はこの日公開された、裁判所ホームページの判決掲載基準について書かれた記事を紹介するために投稿したという。

岡口裁判官の訴追理由のひとつは、この女子高生殺人事件の判決URLを貼ったSNS投稿だったが、裁判所の掲載基準からすると本来公開されるべきではないものだった。日付や内容から山中理司弁護士のブログ記事とみられる。

●裁判員2人が欠席

弾劾裁判所の裁判員は国会議員14人からなるが、この日は山本有二裁判員(衆・自民)と田中和徳裁判員(衆・自民)が欠席した。弾劾裁判所事務局によると、国会で予算委員会が開かれるため欠席連絡があったという。

弾劾裁判では裁判員の欠席に備えて、衆参4人ずつの予備員が選出されているが、衆参の裁判員5人ずつという定足数を超えていたため、今回は補充されなかった。

次回期日は6月14日。

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