英科学誌「ネイチャー」に掲載されたSTAP細胞論文の共著者である、理化学研究所(理研)発生・再生科学総合研究センターの笹井芳樹副センター長が4月16日に開いた謝罪会見。笹井氏は、理研の調査委に「研究不正をおこなった」と認定された小保方晴子研究ユニットリーダーについて、「両極端」と評した。
●「豊かな発想力」と「高い集中力」はあったものの・・・
20代で研究ユニットリーダーに抜擢され、ネイチャー掲載論文では筆頭著者を務めた小保方リーダーだが、論文の不備判明後は一転して「科学者としては非常に未熟」などと形容されている。
その小保方リーダーをいま、どう見るのか。笹井氏はそう問われると、「非常に豊かな発想力また、研究に対する集中力が高かったと思っている」と述べ、その能力を高く買っていたことを明らかにした。
ただ、同時に、「トレーニングが足りなかった。科学者として早いうちに身に付けるべきものを身に付ける機会がなかった」「データを取り間違うなど、管理面では、ある種のずさんさがあった」とも述べ、「その両極端が一人の中にある」のが小保方リーダーだ、と表現した。
また、上司としての自らについては、「若い研究者には弱い部分があることを、もっとしっかり認識したうえで、背伸びをさせるだけではなくて、足下をきっちり固めることができなかったのか」と後悔の言葉を口にしていた。