「即座に体罰にならないが…」 生徒指導の先生が「竹刀」を奪われた理由、文科省に聞く
写真はイメージ(Graphs / PIXTA)

「即座に体罰にならないが…」 生徒指導の先生が「竹刀」を奪われた理由、文科省に聞く

竹刀をもって生徒に睨みをきかせる教師。漫画やドラマの中でよく描かれてきたが、もはや化石のような存在なのかもしれない。ネット上では「竹刀を奪われた教師」の話も話題になっている。文科省に聞いた。

●竹刀を奪われた生徒指導の先生に「令和の廃刀令」

〈私が高校生の時いつも竹刀を持ち歩いてた生徒指導の先生が教育委員会に通報されて竹刀を奪われたって話を聞いて笑った。10年経ったら時代も変わるな〜!〉

この1月10日の投稿が話題だ。多くの反響が寄せられている。

「竹刀持ってる先生、中学の頃いたなあ」 「竹刀持ってる先生いたいた。何でサッカー部やのに、竹刀持ってるんと思ってた」 「高校のとき、数学の宿題提出を忘れると、長い幅広の物差しで軽く頭をペチンとしてた先生も、今はもうできないんだろうなぁ…」

このように回顧する人も多い。「令和の廃刀令」という返信もあった。

2017年1月には、千葉県の私立中学校の男性教諭が、顧問をつとめる剣道部の生徒を竹刀でたたいてケガを負わせたとして、停職6カ月の懲戒処分を受けた。当時の報道によれば、この教諭は竹刀でたたくなどの体罰を繰り返していたそうだ。

では、学校で先生が竹刀を持つだけでも何か問題なのだろうか。文部科学省に聞いた。

●身体への侵害、肉体的苦痛には該当しないが…

2013年に文科省から出された「体罰の禁止」に関する通知に、体罰に該当すると考えられる事例が紹介されている(学校教育法第11条に規定する児童生徒の懲戒・体罰等に関する参考事例)。

そのなかで、「体罰」とは、「身体に対する侵害を内容とするもの」「被罰者に肉体的苦痛を与えるようなもの」とされている。

竹刀で叩く行為は、当然ながら「体罰」である。では、本題の「竹刀を持つだけ」であればどうか?

初等中等教育局児童生徒課では、上記で示された「体罰」には該当しないために、「即座に体罰になるようなものではありません」と説明する。

ただし、「極端な話ですが、竹刀を持っていることや、過激な言葉をかけられたことで、精神的な苦痛を与えられた場合、不適切指導として懲戒対象になる可能性はあります」とも。

「竹刀はイチツールでしかありません。それを用いて、どのような指導をおこなっていたかどうかという観点で判断されることになると思います」

イメージ(きんとも / PIXTA) イメージ(きんとも / PIXTA)

教諭が竹刀を持って校門に立っていたとして、その理由を自ら説明できなければいけないし、その理由を周囲が納得しうるものでなければ適切と認められないだろう。

同課では、竹刀を持って指導している教諭について情報がないため、今も存在するかどうかはわからないとするが、「学校での暴力行為の件数も減っているなかで、今はどうなのかという議論はありえるでしょう」と話す。

なお、担当者は、ツイート内容については、「竹刀を持っていただけで通報されて竹刀を奪われた」ことは断片的な情報であって、その教諭の指導に原因があったのではないかとしている。

●金八先生は反対していた?

今回のツイートへの反応として、総じて目立つのは、竹刀を持ち歩く教師への反発だが、一方で「竹刀を持ってて何が悪いの…。僕らのときは、それぐらいしないと制御出来ないバカな子供ばっかりやったから」と擁護する意見も一定数あった。

ただ、さかのぼれば、1986年(昭和61年)に放送された「3年B組金八先生」スペシャル版でも、金八先生(武田鉄矢さん)が、〈竹刀で生徒に言う事を聞かせようとしている、一部教師の目に余る横行を苦々しく思っていた〉としている(TBSの公式サイトから)。

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