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インドの赤ちゃん「コロナ」と名付けられる。日本では「イジられる」の声も
画像はイメージです(kotoru / PIXTA)

インドの赤ちゃん「コロナ」と名付けられる。日本では「イジられる」の声も

新型コロナウイルスの感染拡大が広がる中、双子の赤ちゃんがこのほど、ロックダウン(都市封鎖)されているインドで生まれた。

現地メディアなどによると、双子は3月27日に生まれた。男の子と女の子で、それぞれコービッド(Covid)ちゃん、コロナ(Corona)ちゃんと名付けられたという。

もちろん、新型コロナウイルス(Corona、COVID-19)にちなんだものだが、その言葉に結び付けられた恐怖や不安に打ち勝ってほしい、という両親の願いが込められているようだ。

●「子どもの名前を小呂奈にしたい」

厚生労働省の資料によると、そもそも「コロナウイルス」の名称は、表面に存在する突起が王冠(crown)に似ていることから、ギリシャ語より「コロナ」(corona)となったという。

このように「コロナ」という言葉自体にはまったく罪はないが、双子のニュースに触れて、日本のネット上では「かわいそう」という声があがった。

というのも、一部の日本人の感覚からすると、こうした状況の下、「コロナ」と名付けた場合、キラキラネームあつかいされたり、いじめられたりする可能性があるからだ。

ヤフー知恵袋でも、「子どもの名前を『小呂奈(コロナ)』にしようと思っていたが、やめたほうがいいか」という質問があり、「必ずイジられると思う」という回答がされている。

●改名には「正当な事由」が求められる

海外では「コロナ」という名前はそれほどめずらしくない。日本でも、すでにコロナという名前の人もいるかもしれないが・・。

もし親が付けた名前を本人が変更したいと思ったらどうすればよいのか。改名には、次の2パターンがある。

(1)名の漢字(文字表記)は変更せずに、読み方だけを変える

(2)名の漢字(文字表記)を変更する

(1)は、比較的簡単に目的を達せられるが、(2)は、家庭裁判所の許可が必要となる。

戸籍法によると、正当な事由によって、戸籍の名を変更するには、家庭裁判所の許可を得て、その旨を届け出なければならないとされている。

正当な事由とは、改名をしないと、その人の社会生活において支障を来す場合で、単なる個人的な趣味や感情だけでは、裁判所は許可しないといわれている。

●長期間にわたり通称名を使用すれば・・・

正当な事由の具体例としては、下記の(a)〜(e)がある。

(a)営業上の目的で襲名を行うとき

(b)親族に同姓同名者がいるとき

(c)珍奇・難解・難読で社会生活上著しく支障があるとき

(d)日本に帰化した者が日本風に名前を改める必要があるとき

(e)長期間にわたり通称名を使用している場合

「コロナ」が(c)にあたるかどうかは何とも言えないが、それでも改名したい場合は、自分が決めた名前を日常生活で数年間使用していた、という実績をつむことだ。それによって、(e)に当たるとして、許可される可能性がある。

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