卵巣がんステージ3でも十分な医療受けられず…在留資格ない外国人の支援団体「命の危機」訴え
記者会見の様子(2021年6月4日/弁護士ドットコム/都内)

卵巣がんステージ3でも十分な医療受けられず…在留資格ない外国人の支援団体「命の危機」訴え

在留資格のない外国人が、十分な医療を受けられず、命の危機にさらされている――。支援団体の「NPO法人北関東医療相談会」が6月4日、東京・霞が関で記者会見を開いて、こうした深刻な状況をうったえた。

●「卵巣がんのステージ3」と診断された女性

入管の拘束を解かれる「仮放免」の外国人は、就労が認められず、健康保険に入ることもできない。病気にかかっても、十分な医療を受けられないため、支援者とつながったころには、進行しているケースも少なくない。

仮に治療しようとしても、在留資格がないというだけで、100%どころか、200%の自己負担を求められることもあるという。

北関東医療相談会によると、都内在住の40代女性(南アジア出身・子ども2人)は、ことしに入って、「卵巣がんのステージ3」と診断された。しかし、仮放免であるため、お金がない。

医者から「手術しないと助からない」とまで言われているが、がんの摘出と抗がん剤の治療費はあわせて、300〜800万円にものぼるという。

●「国・入管による間接的な殺人だ」

さまざまな理由で、母国に帰るに帰れない仮放免者たち。

これまでは、知人・友人・支援団体のサポートや、無料低額診療を受けながら、ギリギリの生活を送ってきたが、コロナ禍で、こうした「共助」も崩壊しつつあるという。

「だから、公助しかないのですが、(仮放免者の)就労を認めず、生活保護のような公的保障もありません。国・入管による『間接的な殺人』と言っていいと思います」

北関東医療相談会の大澤優真さんは、会見でこのように語気を強めつつ、「仮放免者が困窮している状況を理解していただきたい」と述べた。

女性の代理人をつとめる高橋済弁護士は「在留資格があろうがなかろうが、治療を受けられない理由にならない」と話した。

●NPOは寄付を募っている

現在、女性は在留特別許可申請をおこなっているが、その手続きのあいだも病気は進行していく。

北関東医療相談会では、この女性を含め、重い病気で苦しむ仮放免者の治療費に関する寄付を募っている。

募金窓口は下記の通り。

銀行名:ゆうちょ銀行
当座預金:アミーゴ・北関東医療相談会
記号:00150-9-374623
必須:通信欄には「仮放免者への寄付」と記入すること

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