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2018年04月12日 09時56分

再審の高すぎるハードル「捜査機関に不都合な証拠」開示義務なし「早急な立法化を」

再審の高すぎるハードル「捜査機関に不都合な証拠」開示義務なし「早急な立法化を」
鴨志田弁護士(左)、上地弁護士

「再審」(裁判のやり直し)をテーマにした日弁連主催のシンポジウムが4月7日、東京都内で開かれた。再審では、裁判所に提出されなかった証拠が、無罪の決め手になることがある。しかし、現行法では検察が提出しなかった証拠について、開示義務はない。再審問題に取り組む鴨志田祐美弁護士は「きちんと立法化するのが喫緊の課題だ」と述べた。

●検察官の任意や裁判所の裁量頼み 生まれる「再審格差」

鴨志田弁護士によると、検察は通常、集めた証拠のうち、有罪を立証できるものしか裁判に出さない。一方で、無罪の可能性を示す証拠は、検察や警察に残ったままだ。再審を目指す弁護士は、こうした証拠の開示を目指すことになる。

近年は、袴田事件や東電OL殺人事件などで、捜査段階ですでに収集されていたものの、裁判には提出されなかった「古い新証拠」の開示が、再審開始や再審無罪につながっている。

開示の背景には、裁判員裁判の開始に伴い2004年から一部重大事件で導入された「公判前整理手続」という証拠開示の仕組みがあるという。2016年には、同手続の中で証拠リストの交付制度も始まった。鴨志田弁護士は、再審でも同レベルの開示はして良いのではないかという意識が生まれてきたと説明する。

ただし、法律で明文化されていないため、再審における開示は、あくまでも検察官の任意や裁判所の裁量に委ねられているのが現状だ。裁判所が消極的でも争う術がない。結果として、裁判ごとの「再審格差」が起きているという。

●「鑑定試料の保存措置なども明記を」

では、どういう法律が必要か。上地大三郎弁護士は、刑訴法の中で、検察官は裁判所の証拠開示に関する指示に従う義務があると明記すべきと指摘する。

さらに、(1)警察側に証拠が残っている可能性もあるため、必要に応じて検察官が証拠の有無を調査する、(2)DNA鑑定などの鑑定試料について、汚損などを防ぐための適切な保管措置をとる、といった規定を設けることが望ましいと提言した。

(弁護士ドットコムニュース)

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