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「オウム真理教事件の資料館開設を」地下鉄サリン事件から27年、高橋シズヱさんらが訴え
会見で、カナリアの写真を掲げて語る高橋シズヱさん(中央)

「オウム真理教事件の資料館開設を」地下鉄サリン事件から27年、高橋シズヱさんらが訴え

オウム真理教による地下鉄サリン事件から3月20日で27年を迎えるのを前に、被害者の遺族や弁護士らが3月18日、東京・霞が関の司法記者クラブで会見した。「地下鉄サリン事件被害者の会」の代表世話人の高橋シズヱさんらが、事件の風化を防ぐためにオウム真理教事件の記録や資料を展示する資料館の開設や、オウム真理教の後継団体からの賠償金の早期回収を求めた。

1995年の地下鉄サリン事件では14人が亡くなり、6千人以上が重軽傷を負った。高橋さんらはこの日の会見前に古川禎久法務大臣と和田雅樹公安調査庁長官と面会し、①後継団体による被害者や遺族への賠償金の早期配当②事件風化防止のために資料のアーカイブ化や資料館の開設などを要望した。

オウム真理教の後継団体の主流派である「Aleph(アレフ)」に対しては、民事訴訟で被害者らへの10億2500万円の賠償命令が出されているが、支払いは滞っている。

被害者支援にあたる「オウム真理教犯罪被害者支援機構」の中村裕二弁護士はアレフの資産の情報開示を求め、財産情報の開示請求申し立て手続きに入っていることを明らかにした。

会見で高橋さんはオウム真理教を巡る事件の記録や資料を展示する資料館の必要性も訴えた。高橋さんは、1995年に捜査員が山梨県上九一色村(当時)にあった教団施設に強制捜査に入った際に、毒ガスの検知のために鳥かごに入れたカナリアの写真を手に「捜査員が持ち帰り育てて、今ははく製として保存されている。ネットで得られる事件の情報だけではなく、資料などの現物を展示することが大事だと思う」と訴えた。

さらに「若い世代はインターネットなどで地下鉄サリン事件のことは知っていても、学校で詳しく学ぶ機会が少ないように感じる。今回のロシアのウクライナ侵攻のように、いつ何が起こるかわからないという危機感を持ってほしい」と話した。

会見には、1995年の公証役場事務長拉致事件で亡くなった仮谷清志さんの長男、仮谷実さんも出席した。仮谷さんは3年ごとに更新されるオウム真理教の後継団体への観察処分について「被害者や遺族が高齢化していく中で、期限を設けずに団体が存在する限り観察処分を継続してほしい」と語った。

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