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2014年01月21日 20時01分

デヴィ夫人が出演者に平手打ち? 「暴行罪」が成立するのはどんなときか

デヴィ夫人が出演者に平手打ち? 「暴行罪」が成立するのはどんなときか

タレントのデヴィ夫人がテレビのバラエティ番組の収録中に、共演した一般女性を平手打ちしたとしてトラブルになっているようだ。報道によると、女性は被害届を出し、警視庁が暴行容疑で捜査しているという。

朝日新聞などによると、デヴィ夫人は1月9日に収録されたTBS系のバラエティ番組「奥様はモンスター2」に出演。その際、「奥様は女王様」というコーナーに登場した一般女性が「デヴィ夫人も男性を虐げている」などと挑発を繰り返したところ、デヴィ夫人が怒って、女性の顔を3回平手打ちにしたのだという。

実際にどんなトラブルが起きたのかは、はっきりしないところもあるが、もし報道のように「女性の顔を3回平手打ちにした」のだとしたら、暴行罪となるのだろうか。あるいは、バラエティ番組の中の「演出の一つ」として、おとがめ無しとされるのだろうか。刑事事件にくわしい田沢剛弁護士に聞いた。

●刑法に書いてある「暴行罪」の定義には当てはまるが・・・

「刑法208条は、『暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、二年以下の懲役もしくは三十万円以下の罰金又は拘留もしくは科料に処する』と定めています。

ここでいう『暴行』とは、『人の身体に対する有形力の行使』を意味し、人の身体に対するものであって、その身辺を脅かし得るものであれば、必ずしも身体に接触することを要しないものとされています」

田沢弁護士は暴行罪について、このように解説する。今回のようなケースは、どう考えられるのだろうか。

「今回、『女性の顔を3回平手打ちにした』というのは、『人の身体に対する有形力の行使』であって、暴行罪の構成要件に該当することに疑いの余地はありません。

ただ、その行為が『違法性』を備えるか否かは別途、問題にはなります」

構成要件というのは、思い切ってかみ砕いていうと、刑法に書いてある、個々の犯罪のパターンのことだ。それに当てはまっても、違法性がないとされる場合があるのだろうか。

「犯罪が成立するためには、刑法で定められた各罪の構成要件に該当するだけでなく、それが『違法性』を備え、さらには『責任』があると評価されなければなりません。

3回平手打ちにしたというケースは、暴行罪の構成要件には該当しますので、次に『違法性』を有するのかといった点が問題になるのです」

●平手打ちをされた人の「承諾」があったかどうかがポイント

それでは、「違法性がない」と認定されるのは、たとえば、どのような場合だろうか。

「たとえば、この『平手打ち』がバラエティ番組の中の『演出の一つ』であって、平手打ちをされた女性がそれを事前に承諾していたといった事情があるのであれば、『違法性』を備えないものとして、罪に問われることはないでしょう」

つまり、外見上は「暴行」であっても、事前に承諾があった場合など、罪に問われないケースもありうるということだ。

もし、演出目的であったとしても、勢い余ってケガをさせたような場合は、話が別になるのだろうか?田沢弁護士は次のように指摘していた。

「なお、叩かれた女性が怪我をしてしまった場合は、暴行罪ではなく、刑法204条の傷害罪の問題となります。

この場合、傷害の程度によっては、女性が事前に平手打ちを受けることを事前に承諾していたとしても、それだけで直ちに『違法性』がなくなるとまではいえないケースもあるでしょう」

(弁護士ドットコムニュース)

田沢 剛弁護士
1967年、大阪府四条畷市生まれ。94年に裁判官任官(名古屋地方裁判所)。以降、広島地方・家庭裁判所福山支部、横浜地方裁判所勤務を経て、02年に弁護士登録。相模原で開業後、新横浜へ事務所を移転。得意案件は倒産処理、交通事故(被害者側)などの一般民事。趣味は、テニス、バレーボール。
所在エリア:
  1. 神奈川
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事務所URL:http://www.uc-law.jp
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